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転校生

よろしくお願いします!どうか楽しんで読みなさい

学校の門に着くと、ヴァルヨネッセは手を振って僕と別れた。


僕は校舎に向かいながら、掲示板の前に男生徒たちが群がっているのに気づいた。


好奇心から、近くの男子生徒に声をかけた。


アストン:「何か大ニュースでもあるの?」


男子生徒1:「はああ…ついに天使が降臨したんだよ!」


男子生徒2:「やっとだぜ! そこそこな顔の女子ばっかりで飽きてたんだよ!」


アストン:「あはは……どういうこと?」


男子生徒3:「長くてふわふわのピンクの髪、美しいエメラルドの瞳!! ああ、もう惚れたよ!」


アストン:「長くてふわふわのピンクの髪にエメラルドの瞳!?」


僕は人垣をかき分けて掲示板を覗いた。そこにあったのは——ヴァルヨネッセの入学告知だった。


アストン:「まさか……」


男たちが僕を押し戻し、自分たちで写真を堪能しようとする。


男子生徒1:「俺のクラスに来てくれよな!」


男子生徒2:「バーカ! 絶対俺のクラスだ!」


男子生徒1:「なんだと!? 俺のヴァルヨネッセを奪う気かてめえ!?」


男子生徒2:「奪うだと!? 元々俺のものだろ!」


二人の男子がヴァルヨネッセの所有権を主張し合って喧嘩を始める。僕はため息をついて、すぐに教室に向かった。


授業開始のベルが鳴り、僕は席について準備をする。先生が入ってきて、1-Bクラスに転校生が来ることを告げた。男子たちは大興奮、女子たちは男子たちの反応にがっかりした様子。


そこへヴァルヨネッセが優雅に教室に入ってきた。女子たちでさえ息を飲むほどの美しさ。


女子生徒1:「アイドルみたいにキラキラしてる!」


女子生徒2:「めっちゃおしゃれ!」


先生(咳払い):「デュラン高校へようこそ。自己紹介をお願いします。」


ヴァルヨネッセ:「ありがとうございます、先生! 私はヴァルヨネッセ・ターコイズ・ヴァイオレットよ、海外からの転校生ですわ! どうぞよろしくお願いしますわね!」 *ウィンク


そのウィンクに、僕以外の男子全員が心を奪われた。僕は本で顔を隠して気づかれないようにしたけど……彼女がこのクラスに来たのは僕のせいだった。


ヴァルヨネッセが僕に向かって手を振ると、教室中の男子の視線が刺さるように感じた。


休み時間、男子たちがアリのように彼女を取り囲む。でもヴァルヨネッセは余裕でかわす。さすがサキュバス、男心を弄ぶのはお手の物だ。


エリセナが僕を真剣な目で見つめてきた。


エリセナ:「あなた、あの子と知り合いみたいだけど……どんな関係なの?」


アストン:「え?ただの友達だが。それはどうした?」


エリセナ:「な、何でもないの! ただ気になっただけよ!もちろん、彼女のこと!」 *安堵の笑み


アストン:「興味あるなら、昼休みに紹介してあげようか?」


エリセナ:「子供扱いしないで! 自分で自己紹介くらいできるもん!」


アストン:「はいはい。がんばってね。」


エリセナ:「も〜……からかわないでよ!」


遠くからヴァルヨネッセは僕とエリセナの距離に気づき、彼女が胸に得体の知れない感情が湧いたが、気にしないことにした。


授業が終わり、昼休みのベルが鳴る。ヴァルヨネッセが僕の席にやってきた。


ヴァルヨネッセ:「アストン! 私と一緒に昼食を食べる栄誉を授けよう! 断ったら処刑よ! おほほほ!」


アストン:「マジかよ……」


そこへエリセナが声をかける。


エリセナ:「ヴァ、ヴァルヨネッセさん!」


ヴァルヨネッセ:「あら、アストンのお友達?」


エリセナ:「うん! 私は、エリセナ・シルベストンです! よろしぷ——」 *どもった


アストン:「ぷっ……」


エリセナが可愛く頬を膨らませ、恥ずかしさで目が潤みながら僕を睨む。僕は必死に笑いをこらえて息を吐いた。ヴァルヨネッセは微笑んでエリセナの手を取る。


ヴァルヨネッセ:「光栄ですわ、エリセナ! アストンの友達なら私の友達よ!」


エリセナ:「本当!? じゃあ私からも!私の友達になって、ヴァルヨネッセ!」


ヴァルヨネッセ:「うふふ… もちろんよ!」


挿絵(By みてみん)


僕は二人の可愛いやり取りに微笑んだ。ヴァルヨネッセはエリセナを昼食に誘い、エリセナは新しい絆に興奮しながら頷いた。


屋上では、長い青髪のスレンダーな少女が立っていた。雪のように白い肌、鋭い紫の瞳で下のヴァルヨネッセを見下ろす。手すりに肩を預け、アイスキャンディーを食べている。


青髪の少女:「悪魔の王女が人間のフリか……つまらないわね。」


そこへ男子生徒が近づく。


男子:「グラシアさん!」


グラシアは振り返りもしない。完全に無関心。


グラシア:「やだ。」


男子:「え? まだ何も言ってないのに——」


グラシア:「……」


男子は諦めきれず勇気を振り絞って告白。


男子:「初めて会った時から好きでした! 付き合って——」


グラシア:「いやよ。」


グラシアはアイスの棒をゴミ箱に放り投げ、振り返ることなく去っていく。


男子は膝をつき、心が砕け散る。


男子(死んだ目):「死より冷たかった……」


グラシアは空を見上げ、手をコートのポケットに突っ込み、真剣な目で呟く。


グラシア:「まあ……もし問題を起こすようなら、私が片付けるわ。」


翌日、学校へ向かう途中、僕は赤ん坊の頭上に死の時計が見えた。タイマーは【00:15:63】。


赤ん坊の母親は友達と話に夢中で気づいていない。


僕はそっとベビーカーを押して移動させた。死の時計が消える。


直後、トラックがあの赤ん坊の元の位置に突っ込んでくる。


母親はパニックになるが、ベビーカーが別の場所にあることに気づく。


母親:「私の赤ちゃん! 生きてる! ありがとう、神様!」


母親は近くにいたホームレスのおじさんを救世主と勘違いした。おじさんは困惑。


母親:「私の赤ちゃんを助けてくれてありがとうございます!」


ホームレス:「え? 俺は——」


母親が札束を渡すと、おじさんの目が輝く。


ホームレス:「そうだ! そうだ! 俺が助けたんだ!」


母親(感謝):「大したことないけど、これで感謝の気持ちを受け取ってください!」


ホームレス(ニヤリ):「えへへ! もちろん! ありがとう、心優しいなお嬢さん!」


僕はその結末を聞いてくすりと笑い、学校へ向かった。


最初は怖かった。誰かの死の時間がわかるなんて。


今は日常の一部になった。時には一歩動かすだけで済む。特に気づかれない方が楽だ。


要するに、数分先が見えれば、計画を立てられる。


学校でも、欄干に危なく寄りかかる不注意な生徒の頭上に死の時計が見えた。僕は肩を叩く。


アストン:「気をつけろよ。床は滑るぞ。」


生徒は掃除中の清掃員に気づき、後ずさる。


僕は窓に映る自分を見つめ、考える。


アストン:「もしまた僕に死の時計がついたら……また生き延びられるだろうか?」


――


第4章 転校生 終

読んでくれてありがとうございます!もしお気になりましたなら、それはなによりです!どうかぜひブックマークしてください!

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