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アルストロメリアのお菓子屋さん (本文完結済) ~ お菓子を作って、お菓子作りを教えて、楽しい異世界生活 ~  作者: 葉山麻代
番外編

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バニラエッセンス、マヨネーズ各種

節分ですね。

少し暇で、厨房の棚を片付けているときだった。


「ユリ様、このバニラエッセンスとバニラオイルって、どういう基準で使い分けているのですか?」

「プリンやババロアやアイスクリームはエッセンスで、クッキーやパウンドケーキはオイルよ」


本物である香料のバニラビーンズは高価な事もあり、香りを抽出したエッセンスやオイルを使うことも多い。同じようなものと考えている人もいるが、基本的には、焼き菓子がオイルで、焼き菓子以外がエッセンスだ。


家庭で使うなら、使用量は1~3滴。多ければ良いと言うものではない。多すぎれば苦いだけである。


「バニラエッセンスって、なにで出来ているんですか?」

「科学的な合成香料か、バニラからの抽出ね」

「抽出ってことは、もしかして作れるんですか?」


リラが期待した目で、ユリを見ていた。


「バニラスティックを使って、バニラアイスクリームやクレームブリュレを作ったときに、ビーンズを取り除いた鞘が残るでしょ? これを手持ちのアルコールに漬け込むと、手作りバニラエッセンスが出来るわ」


アルコールは、色と癖の無いものがおすすめであるが、保存性を高めるならウオッカなどのアルコール分が高いお酒を使い、お手軽に作ってみるなら、ホワイトリカーなどに漬け込んでも作ることが出来る。


予算に余裕があるなら、バニラビーンズを取り除かないまま()いてアルコールに漬け込めば、高級な本物のバニラのバニラエッセンスが出来上がる。


作り方は、保存瓶などにバニラスティックを入れ、酒を注ぎ2~3か月待てば、酒が色づき香りも移って、使用することが出来るようになる。


「えー、以外と簡単そうですね」

「そうね」

「なら、バニラオイルも作れるんですか?」


「自家製バニラオイルは、バニラスティックをオリーブ油や、香りのあまり強くない植物油に漬け込んで作るらしいわ。でも作ったことがないので、出来上がりの状態が説明できないのよ。ごめんなさいね」

「ユリ様にも作ったことがないものがあるんですねぇ」

「久しぶりにそれ言われたわ。結構あるんだけどね」


ユリは、自身が必要と思ったものを作っているのであって、何でもかんでも作っているわけではない。


「私が知っているのに作ったことがないものを教えたら、あなたは作るの?」

「えっとー、面白そうなものなら作ります」


リラらしい答えだった。リラなら本当に作るかもしれない。


「そう、なら、マヨネーズ。お酢をレモン果汁やヒノモトシトロン(柚子)果汁に変えて作ると、爽やかなマヨネーズが出来ます。仕上げで少し皮を削ったのを足すと良いわね」

「それは美味しそう!」


早速、何に使えそうか考えているようだ。


「お酢と油が同じ植物のもの。こめ油と米酢、ワインビネガーとグレープシードオイル、オリーブビネガーとオリーブオイル、面白そうだなぁとは考えたけど、作ってみたことはないのよ」

「うわ、お酢と油が同じ植物があるって、言われるまで気がつきませんでした。確かに作ってみたら面白そう!」

「本当に作るなら、柑橘マヨネーズは白い胡麻油を使うと、柑橘の香りだけが薫ると思うわよ。封を切っていない新しいサラダオイルでも良いけど、封を切ったオイルは、どうしても油の酸化した匂いがわかるわね」


リラはメモを取り始めた。


「そうだ!1度聞こうと思っていたんですけど、オリーブオイルでマヨネーズを作るのって無理なんですか?」


過去に作って失敗したことがあるらしい。


「エクストラバージンオイルで作ったの?」

「えーと、一番搾りの一番高い油らしいです」

「普通のオリーブオイルなら作れるらしいけど、エクストラバージンオイルには、レシチンを無効にしてしまう成分が含まれているって聞いたことがあるわね。レシチンは卵黄に含まれていて、油とお酢が混ざるように乳化させるための成分ね」

「えー、高ければ良いと言うことじゃないんですね!」


リラは、謎が解けたと言わんばかりに頷いていた。


「んー、だったら、これは少し特殊だけど、豆乳、油、お酢、塩少々でも、マヨネーズのようなものが作れるわよ。大豆にもレシチンが含まれているから、卵黄の代わりになるそうよ」

「えー、レシピの根底からの。それは是非作ってみます!」

「材料を数字にするわ。あっさりした出来上がりらしいわよ」


━━━━━━━━━━━━━━

豆乳マヨネーズ


無調整豆乳   50ml

植物油     100ml

酢       15ml

塩     小さじ1/3

好みで砂糖  小さじ1

━━━━━━━━━━━━━━


リラからメモ帳を受けとり、ユリが書き込んだ。するとリラはその文字をじっと見つめて発言した。


「ユリ様、私思ったんですけど、植物じゃない油ってなんですか?」

「バターとか、ラードとか、ヘット(牛脂)じゃないの?」


あー!と理解した表情をしていた。


「動物油ではマヨネーズを作れないんですか?」

「出来立ては食べられるかもしれないけど、1度冷えたら、ガチガチに固まるわよ?」


同じ理由で、常温が固形であるココナッツオイルもマヨネーズには向かない。


「私は作ってないけどね、常温の鶏油(ちーゆ)なら、作れないこともないらしいわよ。冷蔵保存には向かないと思うけどね」

「今度、作ってみます!」

「頑張ってね」


店から「いらっしゃいませ」と聞こえ、仕事に戻るのだった。

いつもどうもありがとうございます。

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