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2051年4月19日 地球時間08:10
種子島宇宙センターにて
「皆さん!、4番から10番のゲートに進んでくださーい!」
「はい!、7番ゲート空いてますよー!」
係員が大声で乗客を誘導する
宇宙船の乗り込みゲートは既に混雑していた
「はい、ここに並んで」
「あ、はい……」
何処のゲートに並べばいいのか分からなかったカズヤは、誘導されるまま7番ゲートへと並ぶ
人々が吸い込まれるようにゲートへと移動していくのと同時に、カズヤも一歩一歩とゲートへ近づいて行った
「はい、次の方来てください」
ゲートの奥からカズヤを呼ぶ声が聞こえる
その声に導かれるようにカズヤはゲートの中へ入って行った
ゲートの先には小さな部屋があり、真ん中には巨大な箱のようなものが置いてある
人が一人入れるサイズの空間の周りには、かなり頑丈な壁が配置されている
「あの、これは?」
カズヤは係員にそう問いかける
「これは、コールドスリープ装置と言います
まぁ、人が長く生きるための箱だと思ってください」
係員が概略を説明する
「つまり、この中にいれば宇宙に出ても大丈夫と言う事ですか?」
「はい、そう言うことになります」
カズヤは納得し、そのまま装置の中へと入る
「あ、足を肩幅まで広げて、腕を少し広げて……はい、そんな感じです」
「成る程、これをこうして……」
係員とやりとりしながら、装置の中で体勢を変えていく
コールドスリープの為の準備は着々と進んで行った
「はい、これで準備は完了です」
カズヤの体勢を見て係員がそう告げると、ゆっくりと装置の扉が閉まっていく
「それでは宇宙への旅へ、行ってらっしゃいませ……」
係員の言葉を聞き終わる前に、装置の扉が閉まる
扉が閉まりきった瞬間、カズヤは眠る様に目を閉じる
その瞼の裏には、宇宙へ出る期待とこれからの生活への不安が半分ずつ混じっていたのだった




