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その11 鯉の空回り

ほとんどがセリフです。

お久しぶりですm(__)m

五月「なんか、随分久しぶりに学校に来た気がする……」


比間「……気のせいだ。気のせい。」


五月「そんなことより、合体変形ロボ持ってないか?」


比間「……唐突な。まぁ、世界の平和を守ってる5色の人々の仲間になれば、一台貰えるんじゃないか?」


五月「そんなデカイの貰ってどこに置くんだよ!」


比間「そりゃ『ウィーン』って開くタイプのプールの下とかに…」


五月「ウチにプールはないよ! 私が言っているのは、オモチャ売り場とかに売ってるアレだよ!」


比間「そうか。悪いな、俺はカブ○ックの方が好きだったから、戦隊モノのオモチャは無いんだ。」


五月「…分かった。じゃ、他を当たるよ。」


 五月は去っていった。


比間「(他…? あぁ、岡沢か。)」


藤谷「ぅおぉおぉおぉぅい!!!!」


 代わりに喧しいのが来た。


藤谷「何だ、その『喧しいのが来た』とでも言いたげな目は?」


比間「おお藤谷、読心術でも会得したか? 今度教えてくれ。」


藤谷「そこは嘘でも否定してくれよ…。」


比間「いきなりビブラート効かせながら来るような奴を、喧しいと言わず何と呼ぶ。」


藤谷「…まぁいいや。ところで我が悪友、五月はどこだ?」


比間「自ら『悪友』何て言うか、普通?」


藤谷「悪友は質問にだけ答えるように。」


 俺は被告人か何かか?


比間「今まさに飛び出して行ったところだよ。」


藤谷「何ぃ! なんであと少し引き留めてくれなかったんだ!」


比間「そりゃ、引き留めておく理由が無いからな。」


藤谷「そこをなんとか俺のために引き留めてくれるのが、真の悪友なんじゃないのか!」


比間「生憎だが、お前の悪友になった覚えはねぇよ。」


藤谷「……ほう。ならば、親友になるか? 俺は今から廊下の端から端まで大声で『俺は比間の親友だぁぁ!!』と叫びながら━━」

比間「悪友だとも。同士藤谷よ。」


 さて、ここまでの件で、なんとな〜く察して頂けたとは思うが、この藤谷という男、五月にご執心なのだ。いや、それでは少し語弊があるな…。


藤谷「やっぱり、持つべき物は悪友だな。友情って素晴らしい。」


 まぁ、一応悪い奴ではない。………と思う。


会長「あら比間君、今日は五月と一緒じゃないの?」


比間「あぁ会長。あいつならさっき━━」

藤谷「会長! 今日も綺麗だ。そして好きだぁぁぁ!!」


 さて、先刻の言葉を訂正しよう。


 この藤谷という男、学校中の女子生徒の顔、名前、果てには生年月日に血液型まで覚えていて、少しでもタイプの娘がいれば…


藤谷「今日こそ付き合ってください!!」


 …という訳だ。


『お前は五月と仲が良いらしいな。ならば今日から悪友だ!』

と言われたのは、いったいいつだったか…。


会長「…で、私はいつになったら、今の言葉を笑って流せるようになるのかしら。」


藤谷「会長、俺は本気ですよ。この情熱(パッション)、受け止めてもらえるまで━━」

比間「その辺でやめとけよ…。」


 こいつの一番厄介なところは、常に本気だ、というところだな。

 本人は気付いていないのだ、誰も本気だとは思っていない事に。


 そう言う意味では…哀れだな。


藤谷「比間、前々から聞こうと思ってたんだが、何でお前は俺の『愛の告白』を邪魔するんだ? まさか、俺に先を越されるのがそんなに嫌か?」


比間「このアホンダラ。見ろ、会長が困惑してんだろ。」


 会長も、いつもの事、と割りきっているようだ。実にめんどくさそうな顔をしている。


 まぁ普通の人なら、ここできっぱり諦めるだろう。だが、


藤谷「そりゃ、今までの関係を崩すのは恐いことだからな。恋とはそう言うものだ。」


 恐ろしいことにこの男、ハートの強さが尋常じゃないのだ。


会長「話を戻すわ。比間君、五月はいったいどこに行っちゃったの?」


比間「あぁ、あいつならおそらく…」


五月「私ならここだ!」


比間「ここだそうです。…って、早かったな。」


会長「あ、五月あのね━━」

藤谷「五月お前が好━━」

五月「比間ぁ!!!」


 一番声がでかかった五月だけが、話を続ける。


五月「お前は! 私の物だ!」


比間「………は?」

会長「………え?」

藤谷「何だとぉぉ…」


 フジタニは、ちからつきいきたえた。


会長「ちょっと五月? あなたそれ本気で…?」


五月「当たり前だろ。こいつは私の所有物だ。」


会長「…所有物?」


岡沢「その説明は僕が。」


比間「岡沢…なんか久しぶりに会ったような気が……。」


岡沢「僕のいない間に面白い事になってるみたいだね。」


会長「そんなこといいから、早く説明しなさいよ!」


岡沢「実は数分前…」


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

五月「…と言うわけだ!」


岡沢「成る程。それで合体変形ロボなんだね。でも、残念ながら僕は持って無いのさ。」


五月「岡沢も無いのか…。」


岡沢「でも君はもっといいオモチャがあるじゃないか。」


五月「………え?」


岡沢「それも、とても身近な所に。」


五月「…あ、そうか。そうだ! じゃあな岡沢、私は行くよ。」


岡沢「そうかい。」


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


岡沢「で、今に至る訳さ」


比間「成る程ね。よーし、お前達は敵だ。」


五月「さあ、神妙にしろ、私のオモチャよ!」


比間「おい、なんて扱いだ!」


会長「やれやれ、私がちゃんと『注意』しておくから。」


 むんず。


五月「うぉっ! おい、離せよ。どこへ…」


 会長は五月を連れて去っていった。


藤谷「ふっ……ふははは!」


 フジタニはいきかえった。


藤谷「比間ぁぁぁ!」


比間「なんだ、喧しい。」


藤谷「お前ばかりズルいぞ、この裏切り者!!!!」


 藤谷はそう言って走り去った。


岡沢「そういえば、彼は勘違いしたままだね……。」


比間「…あ゛」


 オチは無い!!

オマケ


一学期初め。


藤谷「どうすれば恋が実るんだ…?」


比間「まず1人に絞れ。」


藤谷「それは不可能だ。」


比間「…はぁ。まぁ、会長はともかく、アイツ(五月)のどこが良いんだ……顔か。」


藤谷「それもある。あとツインテールも大きい。…だが」


比間「…だが?」


藤谷「アイツには妙なカリスマ性があるんだ。」


比間「へぇ。」


藤谷「まぁ要するに、アイツに引き寄せられる人間は多々いると言うわけだ。現にアイツは、あんな性格なのにクラスで孤立していない。」


比間「まぁ、殆どのとばっちりは俺に来るからな…。って言うか━━」

藤谷「あっ、会長!!」


比間「聞けよ!」



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


五月「次回も新キャラ登場だ!」


比間「おい、昔似たような事言って自分の首絞めたのは何処のどいつだ?」


五月「ふんっ、人類は学習するのだっ!」


お粗末様でしたm(__)m


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