第六話 鳥籠の中で
10/7の話です
──いつも通りの朝、いつも通りの学校。
まだ一ヶ月ほどしか生活していないのに、そう思ってしまう。
いくら考えてもわからない…
十字架…α…
一体何なんだよ。
わからないというもどかしさが込み上げてくる。
「よう、唯人、また考え事か?…柊の件の」
「そうだよ、ずっと考えてるけど、柊の言葉の意味がわからない…」
「…最近さ、この学園、変だぜ。教師はずっとおどおどしているし、俺等生徒だってあまり外出しないだけじゃなく、距離を取っている気がする…殺人が立て続けに起きたからか。」
「まぁ、逆にそうならないほうが変だと思うけどなぁ。」
「この学園ではそうなる方が変なんだよ。」
「まぁ…そうか。」
自分も死への恐怖心が麻痺していることに気がつく。
「自分事だけど、どこか他人事な感じがするよ。」
「ああ、心のなかでは自分は大丈夫って思っているんだろうな、皆。」
「そうだね。」
──昼休みの教室内。
「もうこんな学校なんて嫌!!絶対犯人を見つけてやるんだから!!」
教卓で怒鳴り散らかしていたのは、天野 綾だ。
元々気が強そうな雰囲気だったが、それが今では虚勢を張っているようにさえ思えてくる。
そんなに珍しいことだったのか、容疑者(?)と思われるやつが殺されるのが。
立て続けにうちのクラスに殺人が起きるなんて、以前の僕だったら耐えられなかっただろうな。
やはり、慣れというのは怖いものだ。
いや、慣れてはいないのかもしれないな。
犯人、か。
僕は頬杖をつきながら窓の外を見る。
柊が言っていたことが関係あるのかな。
α…αは…ギリシャ文字の最初…
「あっ…!!」
思わず立ち上がってしまった。周囲の視線が集まる。気まずい…。
「いえ、なんでもないです…。」
恥ずかしい…。柊の言っていることが1つだけ分かった気がする。
αとは、始まりだ。…つまり、この事件は──
始まりに過ぎない、ということだ。
もう1つは…十字架、かぁ。
十字架は…
イエス・キリストは…人類の罪の身代わりとして処刑されたんだ…。
贖罪、か。
いや、身代わり、救済としても受け取れる…!!
ただ、まだ謎は残っているんだ。
始まりに過ぎないということは…
これからも…続くということだ。
何か、策はないのか。
──未知というものは怖い
───しかし、憧れでもあるのだ。
誰だって、心の奥底に秘めている欲、というものはあるものだ。
私達は、それを忠実に再現した。
より浮き彫りになるように──。
少しでも、面白い、や、続編を見たい!!という方はリアクションや感想を書いて欲しいです!!作者のモチベにつながります。




