第二話 色褪せたもの
10/1の話です
僕が赤穂学園に入学してから一ヶ月が経とうとしていた──。
僕が此処に転校してきてから覚えた違和感がある。
それは、雰囲気だ。
なんていうか、親しい友人以外とはほとんど喋らないし目も合わせない。避けているようにさえ見える。それは学年をまたいでも同じだった。2年も3年も、全学年。
雰囲気だけ、妙な統一感があった。
泉に聞こうと思ったが、やめておいた。クラスの皆、それを当然のように思っている。それが僕には、なにか事情があるようにしか思えてならない。事情と言っても、正当な事情では無さそうだ。
「おーい、唯人〜聞いてるか〜?」そうだ、泉と話してたんだった。
「あ、ごめん、考え事してた」
「唯人ってそーゆーとこあるからなぁ、まぁ、それはそれで可愛いと思うけど」
「あのぉ、僕、男なんですけど…」咄嗟に反応する。
「ジェンダーレスの時代って言うだろ?」ぐうの根も出なかった。
「う…」
「まぁ、それさておき、駅前の鯛焼屋がさぁ───」
ふぅ、やっと終わった、泉の話は面白いけど、長いんだよなぁ。あぁ、そうだ、次は移動教室だから…。
「えー三平方の定理を応用できるので───」
授業内容が全然頭に入ってこない…。この学校の違和感が気になりすぎて、授業に集中できない…。
「百舌鳥ーこの問題解けるか?」あ、しまった、ぼーっとしていた!!いきなり立ち上がったので、ガタッという大きい音が鳴った。
「あっ…え、ええとぉ…球の中心から各点えへの距離が全てrになると考えるとぉ…えっと、
答えは…r=√13…です(?)」やばい、間違えたらどうしよう…
「正解だ、大学入試レベルだ、よく解けたな」危ない危ない…普段指名されてないから油断していた…数学の教師、大久保先生も意外と指名してくるんだな。気をつけないと…
「唯人、よく解けたな、あの先生、無茶苦茶な問題を出してくることで有名だぜ?」
「え…?そう…なの?知らなかった…」
キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン
授業終わりのチャイムが鳴り、挨拶を終えると生徒達が一斉に散らばっていった。
今回は宿題が多いよぉ。流石に減らしてくれたっていいんだけどなぁ。内職するしかないかぁ…
「よぉ、今回、宿題たくさん出たろ?な、写させてくれないか!?」
「はぁ?自分でやってよ〜それに、まだ宿題出たばっかりだし…」
「ツンデレなところも可愛い」
「ツンデレじゃない!!」
今日も、何気ない1日が終わろうとしていた
少しでも、面白い、や、続編を見たい!!という方はリアクションや感想を書いて欲しいです!!作者のモチベにつながります。




