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番外編② つかまえた
「待てって」
後ろから聞こえる制止の声を振り切って私は元来た道を走った。
だけど、ものの数秒で捕まってしまう。
「っ!?」
「……ったく」
掴まれた手首が熱い。
「やっと捕まえた」
「は、離してください」
「……やだね」
「っ!?」
……ずるい。
振り払って逃げようとする私の気持ちを溶かしてしまう。
「TOMA、さん……」
「逃がす気ないって、わかんない?」
鋭い眼差しが私を射貫く。
迷いなきその視線から逃げられない。
「……ほら、帰るぞ」
「………」
黙って私の手を引く。
その温もりに視界が滲む。
「どうして……」
消え入る声で囁いた私の言葉はそれ以上続かなかった。
「…………」
きゅっと強い力で握りなおされる。
泣き顔を見られたくなくて俯いたままでいると、頭の上でTOMAさんが微かに笑った気がした。
「ふっ…………ったく」
————
どうしてって……?
離したくない、なんて……
まだ、教えてやれねぇな………
Fin




