表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/12

第五話:非業の死

「色々聞きたいことがあるなぁ」


「くふふふふふふふ、答えられることには答えるよ」


「その答えられることと答えられないことの差は?」


「面白いかどうか」


 ジャバラは、断言した。


「まるで、おもちゃにされてるみたいだ」


 ウツシミは、無数の目を発現させた状態で、ジャバラを見る。


(駄目だね、やはり滝に映った状態ではコピーできないみたいだ)


 ウツシミは、そのことを理解した。


「じゃあ、普通に尋ねるよ。何故、その6人をコピーする必要がある?」


「教えない」


「5人は王であるのに、一人だけ少女がいる理由は?」


「教えない」


「あっそ」


 ウツシミは、そっぽを向いた。


「むかつくなぁ」


 ウツシミは、そう口にした。そして全ての眼でジャバラを睨む。


「くふふふふふふふふ」


 ジャバラもフードの下で光る眼で、ウツシミを睨んだ。


「ふーーーん」


 ウツシミは何かを理解したかのように、うなずいた。


「これが、恐怖か」


 ウツシミはあっけらかんと、そう口にした。ウツシミの身体に寒気が走っており、身震いする。


「きっと君が本気でやると、僕なんて殺されてしまうのだろうね」


「くふふふふ、よく分かってくれたね」


 ジャバラはフードの下の眼を糸のように細くし、笑顔を作った。


「さて、私から二つ教えてあげる。まず一つ、その6人をコピーするっていうのを君が全うできるかどうかは、私にも分からないんだ。君は旅の途中で、むごたらしく、なにもなさないまま、夢半ばで、非業の死を遂げる可能性だってある。それも、とても高い確率で、くふふふふふふふふ」


 ジャバラは何が楽しいのか、両手を叩いて大笑いしている。


「そして二つ目、君はその6人をコピーする旅に出るしかないんだ。だってそれ以外に、本当の君を見つけ出す術なんてないんだから」


 ウツシミは頭をポリポリとかいた。


「きっと君の言っていることは、真実なのだろうね。不思議と君の言葉には、僕に心からそう思わせる安心感がある」


 ウツシミは少しだけ息を止めた。


「だから、やるよ。その6人をコピーする旅に出る」


「くふふふふふふふふ、なら私は、君の願いが叶うことを祈っておくよ。もしくは、君が旅半ばでむごたらしく死んでしまうことを楽しみしておく。だから、せいぜい頑張ってくれ」


 ジャバラがその言葉を言い終わると滝が輝きを消し、同時にジャバラの姿も消えた。


 そしてその場所は、ただただ発光蝶々が飛ぶだけの場所になった。


「スキル"剣聖" 」


 レイラの姿になったウツシミは、思い切り滝に向かって剣を振った。


 刹那、滝は真っ二つに斬れた。だが、滝なのですぐに水が流れ、元の状態に戻る。だが、付近にいた発光蝶々は飛び去った。


「やるしかないんだよね」


 ウツシミは、その事実をあえて口にした。


「進もうか」


 ウツシミはただただそう口にし、誰もいなくなった常夜の滝を後にするように進む。


 6人の者達をコピーするために、本当の自分を探し出すために、ウツシミは、足を進めた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ