三章目 [夢見る騎士はなぜ、罪を悪に規定するのか]
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傷が癒えぬ時に、
次の場所へ向かう列車に乗り込む。
「だが私も詳しくは知らないが、次の依頼の詳細を話そう、騎士とやらの夢を終わらせるそれだけしか聞かされていない」
「どうしてそんなよくわからない、依頼を受けたんですか?」
「運命……いや罪を知るために受けた依頼だ」
罪……罪悪、頭に浮かぶ、
焼ける体は変わらずに震える。
「それは……どうすれば終わるんですか?」
「やればわかるさ、トミノ」
いつもより優しく感じた、
気遣っているのだろうか。
ウェルギリウスの胸の揺らぎは、
変わらないがウェルギリウスは、
変わった気がした。
「夢か……」
騎士の夢が何か、
抽象的すぎて、考えてもわからない。
ただ列車の揺れで眠りにつく。
――???
「――……夢をみるかい?」
「――である!!我の夢は――である!!1480十個の我の冒険譚を聴かせて存ぜようか?」
うるさい、ものすごくうるさい。
見せるように話す、子供の自慢話のようで、
誇らしく説明する。
「いや……良いかな、初めて――を見て――できたその事を聞きたいんだ」
「まだわからないのである!!我の経験はまだ幼く理解は早く、それにだ――」
胸の揺らぎ、幼く、
作られたように歪で、
疑いを持たず、本を読み続けている。
「罪を知れ、そうして――になるのだ――」
――巨大なファンが回る、どこかの研究所。
誰かはそこを、ラ・マンチャと呼ぶだろう。
そこには機械仕掛けの夢が残っている。
乾いた理想と老いた老人、細い馬の模型、
荒れた土地の主は眠りにつく、
ハルシネーションの妄言に。
見え覚えのある研究所、
どこか遠い昔に見た気がする。
いや……似てるだけかな。
誰かが言ったんだ、昔似た建物があったて。
……誰が言ったんだっけ?
「で!!あ!!る!!!!」
「あっ……うん?」
うるさい……何にか夢を見てた気がする。
「駅で誰か騒いでますね、すごい声……」
「この感じ……まさかね……ウェルまさかね……」
「探す手間が省けたな」
「我!!れ!!は!!」
「落ち――てください」
多分駅員の声だろうけど聞こえない。
声量がおかしい……探す手間がってまさか。
「次の依頼はの対象は…….この人?ですか?」
嫌な予感がする。
「そうだ」
こんな時に、耳が痛くなりそうで嫌だな。
列車の中もざわついてきた、そろそろ本当に辛い。
「とりあえず降りません、話し合いはそれからにしましょう」
列車を降りて叫んでいる場所に向かう。
ざわざわとしていて人集りができている、
その中心で叫んでいる者と目が合う。
「もしや貴方が英雄ウェルギリウス殿か!!我は……我こそはドン・キホーテ……ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ、高貴であり運命に導かれる正義の騎士である!!」
「はぁ……騎士様よあえて光栄です、運命に導かれる騎士の冒険譚の案内人、ウェルギリウと愉快な仲間たちです……」
ウェルギリウスは今までに見たことないほど、
嫌そうに言葉を合わせながらそう言った。
「ほぅ!愉快な仲間とな!我に聞かせてもらおうか!!今までの冒険譚を!!」
「場所を移しましょう……ここでは目立ちます……」
ウェルギリウスの目が死んでいる、
本当に面倒なことに巻き込まれた顔だ。




