三人
十分ほどたつと、ちらほら魔物が出現しだした。
もちろん、そのすべては、シャロロが一撃で葬っている。
「勝也様。ずっと思っていたのですが、勝也様は、何者ですか?」
出てきた魔物、ゴブリンを、高速で近づき、手刀で首をはねたシャロロを見ながら、ナミットが、そんな質問をしてきた。
「ん?どういくことだ、ナミット」
「勝也様は、あれだけの偽天使を一瞬で葬り、さらに神に目をつけられる事なんて、千年に一度あればいい方ですから」
勝也の方を向かずに、理由を投げ掛けた。
「その事は、秘密だ。今ではと、サムルナしか知らないからな。あまり知られたくない。特に、サムルナとシャロロとナミット、それに、明奈と母さんには。絶対に」
ぱぱっとゴブリンを燃やしているシャロロを眺めながら、そういい放った。
それから、シャロロが戻ってきたので、再び歩き出した。
魔物との戦闘以外では、立ち止まらずに歩き続けて、まず、日が傾き始める頃には次の街までの半分を歩き終えた。
なので、そこで野宿をする事にした。
シャロロが、三秒で、近くのちょっとした森から、一抱えの薪を持ってきては、焚き火をおこし、五秒とかからずに三つのテントをたて終えた。
これには、勝也とナミットは、若干引いた。
そして現在は、焚き火をいくつかつくり、そこで料理を作っていた。
コトコトと、鍋の蓋が揺れ、フライパンのようなものからは、じゅうじゅうと食欲をそそる音と匂いがした。
ナミットは、何が面白いのか、じっとシャロロの調理を凝視している。
勝也は、少し離れたところで、とある作業をしていた。
(もう少し強い武器を作ろう。このままだと、ナミットとサムルナは、上級天使どころか、下級神にすら勝てない)
勝也は、亜空間庫から、銀色の腕輪を取り出した。
名前は、その見た目通りの銀色の腕輪だ。
勝也は、その腕輪を包むように、優しく持つと、両手と腕輪が、淡く黄色の光を放った。




