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妖狐そ!【飯綱荘へ】 〜引っ越し先は妖怪のお助け所でした〜  作者: かなちょろ


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第貳拾漆話【文化祭準備】

 夏休みも終わり、残暑の厳しい九月、十月も過ぎ、今は十一月。

 弥栄子ちゃんも吉良馬君も学校には来なくなっている……もちろん飯綱荘にも戻っていない。

 クラスのみんなに聞いても「誰それ?」「転入生?」など2人の記憶が無いのだ……奏は忘れていなかったけど。

 白君は学校中の術を解いたのだろうと言っていた。

 どこに行っちゃったんだろう……と心配しているとあっという間に月日は経ち、十一月のメインは文化祭。

 その為に学校中がそわそわしている……もちろん私も楽しみで仕方ない。

 だって文化祭なんて始めてだもん。

 私のクラスの出し物は無難な喫茶店。

 喫茶店と言ってもメイド喫茶に決まった。

 奏の案に一番投票が入った感じで……。


「コーヒーと紅茶の準備は?」

「大丈夫、知り合いのカフェに頼んであるから」

「食事のオムライスとパンケーキは?」

「材料は一週間前に購入予定、近くのスーパーに頼んであるわ」

「メイド服は?」

「それがまだ……」


 私達のクラスはメイド喫茶を教室で出展する。

 提供する料理などの許可は二日と言う短期間なら必要は無いので、結構楽に出来るはずだった……だけど……。


「やっぱりそうか……まだ時間はあるから頑張ろう! 俺達も看板や内装をもっと頑張るぞ!」

「「おーー!!」」


 男子はクラスの内装などを頑張って作っている。

 私達女子はメニュー開発やメイド服の制作だ。

 メニューは割と直ぐに出来上がった……問題はこのメイド服の方。

 

「メイド喫茶なんだから、男子もメイド服を着ないとね」


 この一言で準備の難易度も上がり、メイド服を着る男子の難易度も上がった。

 このメイド服を着て給仕をする男子の中に白君も入っている……なんでもクラスの女子達からの推薦が多く、特にファンクラブから……それで白君も断りきれなかったらしい……。

 私達のメイド服なら既製品を少し手直しすれば良いけど、男子達のはそうもいかない。

 体格の違う男子達は寸法を測り型紙を作るところからだ。

 これが時間のかかっている理由の一つで……私も多少ミシン使う事は出来るので頑張っている。


「なぁ……」

「なに? 白君?」


 学校帰りスーパーから相変わらず荷物を持ってくれている白君は私の隣へ歩いてくると、文化祭について話し始めた。


「クラスでメイド喫茶をやる事はアイツらに言うなよ。 特に銀と十字にはな」

「なんで? せっかくだしみんなに来てもらおうよ」

「……赤井、黒なら良いが他はお断りだ」

「……あ〜……なるほど……白君メイド服見られるのが嫌なんだ?」

「……わるいか……?」

「悪く無いけどせっかくの文化祭だしみんなで楽しもうよ」

「……絶対に言うな! 絶対だぞ!」


 白君は走っていってしまった……。

 みんなに知られるのって恥ずかしいんだ……。

 家に帰り赤井さんと黒君には文化祭の事を話し、クラスの出し物の話しをしておく。


「そうですか白がね……わかりました。 他には黙っておきます」

「智子お姉ちゃんメイドさんになるんですか?」

「そうだよ。 黒君にはサービスしちゃうからね」

「やったー!」


 黒君が喜んでいる横で赤井さんがため息を吐いていた。


「赤井さんどうしたんですか?」

「……銀、入りなさい」

「あ、バレた?」


 どうやら銀君は聞き耳を立てていたようで、話しは聞かれてしまったようだ。

 銀君に聞かれてしまったので全部話すとあっという間に灰さん、十字さんにも伝わり文化祭当日は全員遊びに来る事になった。

 白君は文句が出ていて「絶対に来るな!」「来たら殺す!」なんて物騒な事も言っていたけど、私が話している間、そっぽを向いて耳を赤くしていた。

 

 そして文化祭の準備も順調に進み、無事に文化祭当日を迎えた。

 読んで頂きありがとうございます。

 不定期連載ですが頑張って書いていきますので、モチベを上げてあげようと思っていただけるようでしたらブクマや★評価をつけていただけますと作者が喜んで踊りながら遅い執筆も早くなると思いますので、どうぞよろしくお願いします。

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