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妖狐そ!【飯綱荘へ】 〜引っ越し先は妖怪のお助け所でした〜  作者: かなちょろ


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第貳拾捌話【メイド喫茶】

 文化祭当日……私のクラスが開催しているメイド喫茶は大盛況!

 八割が女子生徒……それもそのはず皆んなの目当ては白君のメイド姿……ただ、肝心の白君は裏方に回っていてほとんど姿を表さない。

 お客さんからクレームがきてますよー。

 たまーに顔を出してもらうと凄い黄色い歓声が上がり大変な事になるのでほとんど裏てわ手伝いをしている。

 それでも教室の外にはなかなかの長蛇の列。


「やっほー! トモちゃん!」

「お邪魔します」

「来てやったぞ」

「まさか学校の文化祭であんなに並ぶとはな……」

「楽しんでいますか?」

「みんな! 来てくれたんだ!」


 みんなが来てくれたのはいいけど……教室の廊下の窓は全て開けられてわんさか女子生徒が覗き込む。

 もちろんクラスの女子生徒も私に目線が集中する。


「なんだか凄いな」

「人気なお店なんだね」

「さすが智子お姉ちゃんです!」

「……私は何もしてないかも……」


 すると遅れて黒豆くんも入って来た。


「遅れてすまない」

「ちょ! ちょっと黒豆! 来なくていいって言ったじゃない!」

「そう言うわけにもいかんだろ? こんなに人がいるんじゃ何かあったら守れんからな」

「ただの文化祭に何にもないわよ!」


 黒豆くんの登場でより一層お客が増え、十割が女子生徒で埋まってしまった。


「ちょっと智子、奏、あの人達知り合い?」

「え、ええ……まあ……」

「あんなイケメン達と知り合いって、どこで知り合ったのよ!?」

「羨ましい〜!」

「詳しく教えてよ」

「え〜と……」

「おい、今忙しいんだから口より手を動かしてくれ」


 白君も裏でドリンクを作ったり料理の手伝いを始めている。

 私はみんなのオーダーを取り、ドリンクを持って行くと、銀君と十字さんが辺りを見回して聞いて来た。


「白は?」

「はくー! 隠れてないで出てこ〜い! お客様だぞ〜!」

「ちっ! あいつら……」


 裏で聞いていた白君は渋々オムライスを運んで来た。

 ……まぁ、銀君と十字さんは大爆笑するよね……。


「あ……涙出た……白、オムライスに何か書いてよ」

「そうだぞ……くく……こう言う時はこう、モエモエとかやるんだ……ろ……くあーはっはっはっ!! ダメだ! 白、それは反則だろ!」


 十字さんはとことん笑っている……。


「こ・れ・で・よ・ろ・し・い・で・す・か?」


 白君は二人の頭を鷲掴みにしてオムライスに書いた文字を見せた。

 書かれていた文字は……『死』


「……い、嫌だなぁ……ちょっとしたジョークだよ」

「そうそう、それにその格好も似合ってるぞ……ぷっ……くく……」

「ほう……二人ともこっちに来い……」

「僕は笑ってないよー!」

「嘘つけ! 銀も笑っただろうが!」

「白許して〜!」


 白君は二人を連れて裏に入って行っちゃった……。

 そして少しして……。


「トモちゃん! トモちゃん! どう? 似合う?」


 銀君がメイド姿になって裏から出て来た。


「ちょっと銀君!?」

「白に着せてもらった〜! どう? 似合う?」


 銀君のメイド姿はなかなかに似合っている。

 短髪ショートの可愛い感じだ。


「そりゃにあってるけど……って、そうじゃなくって……」

「やったー! ほら、十字も早く出て来てトモちゃんに見せてあげなよ〜」

「十字さんも着てるの?」

「ほら、早く行け!」


 白君に押されて出て来た十字さんのメイド姿は……なんだか逆に色気があるような……?


 筋肉ではち切れんばかりのメイド服。

 もちろんサイズは合っていない……体が大きいので白君のメイド服が小さいのだ……。

 胸元も大きく開き、大胸筋があるせいで胸のサイズもキツそうだ。

 スカートも結構短くなっちゃって筋肉質の太ももが見えている……。

 それで少し恥ずかしがっているのがウケるのか、お客さんからのフラッシュが止まらない。

 勿論、銀君への注文も止まらない。


「美味しくな〜れ!モエモエキャン♡」


 どこで知ったのか銀君は上手にメイドをこなしてしまう。

 一応白君が勝手にメイドにしてしまったので確認したが、全員一致でOKだった……。


「やるな……俺も負けてられん!」

「ちょっと黒豆!?」


 黒豆くんも裏に入って着替えて来るも、十字さん程ではないが筋肉質なので、メイド服がミチミチ音を立てている。


「どうだ! 俺の写真も存分に撮るがいい!」


 黒豆くんはポーズを決めていると、十字さんもそんな黒豆くんに触発されて二人してポーズを取り始めた……。


「ちょっと二人とも!」


 私が注意しに行っている間に、黒君もメイド姿になり、灰さんは他の席に行って話を聞いたり、赤井さんは背広のまま給仕をおこなっていた……。


「ちょっとみんな何やって……」

「トモモいいじゃない。 せっかくのお祭りだし、楽しみましょ」

「奏〜……もう!」

「智子お姉ちゃん、僕、似合いますか?」

「そりゃ可愛いけど……ってそうじゃなくってーー!!」


 食材全てを使い切り過去一の売り上げとなった私のクラスは今回の売り上げトップで表彰され、みんなは家に戻った。

 そして文化祭も終わり、最後は校庭でのフォークダンスが始まる。

 このダンスで告白し、結ばれると幸せになるって言い伝えがあるようで、白君は大人気だ。

 それでも白君推しだった何人かは今日来たみんなに推しが変わった人もいる様子……。

 私は奏と明日の覚悟をしながらフォークダンスを踊っていた……。

 読んで頂きありがとうございます。

 不定期連載ですが頑張って書いていきますので、モチベを上げてあげようと思っていただけるようでしたらブクマや★評価をつけていただけますと作者が喜んで踊りながら遅い執筆も早くなると思いますので、どうぞよろしくお願いします。

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