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Donor・World  作者: 嘘愚龍
2/7

第2話 提供者

〜山奥〜


レオルドはマリエラから食べ物の入ったバスケットを受け取った後、動物を狩りに奥へと進んだ


「果物や穀物も良いけど…肉も食わなきゃ力がでねぇっての」


そう言いながら、レオルドは細身の剣を構え、気配を殺しながら辺りを見回す

木にはリスや野鳥などの動物が身を休めており、その下には油断している所を狙っている野犬がいる

だが、レオルドにとってそれらは、獲物ではなく単なる小物の一つに過ぎなかった


(もっとデカイのいないかねデカイの…猪とか鹿とか熊とかさぁ…)


レオルドは大きな獲物を求め、静かに進んで行った…



それから数時間後、レオルドが小屋に戻ってきた

目当ての獲物を取ってくる事は出来なかったようだが、その代わりとなる物を獲たようである


「今日は、多分町から逃げたであろう鶏一匹か…まぁ、よくも食われずにここまで来たなぁ…」


レオルドはそう言いながら、先ほど首を切り落とした鶏を手にぶら下げ、まじまじと見ていた

首の無い鶏は、首が無いにも関わらず、ぶら下がりながらもバタバタと翼を動かし、暴れていた


「すげぇ生命力だな…手ェ放したら、そのまま起き上がって何処かに行きそうだな(笑)」


そう言い、レオルドは首の無い鶏を強く、地面に、何度も、叩き付けた

レオルドは、今までに多くの命を奪ってきた、魔物に限らず凶暴化した動物、人間、精霊、果ては神と名乗る者でさえも刃を向け、大魔王討伐の為に葬りさって来た

今では、彼にとって命を奪う事は、何も造作もない行為だった


「うし…今夜はコイツの丸焼きだな」


動かなくなった肉を見て、レオルドはそのまま小屋の中へと入って行った



夕食を終え、レオルドはすぐベットの中に入る

夕食を食べた後は、すぐベットに入り寝る、コレが毎日の流れとなっていた


(さて…明日は…釣りでもしようかねぇ…)


レオルドが明日の事を考え、目を閉じようとした時だった


「うぁっほぉぉぇえ!!!!!」


突如、外から何者かの奇声のような雄叫びが聞こえたのだった


「んん?酔っ払いが発情して、山まで来たのか…?」


レオルドは興味半分で、声の主を探そうと起き上がった


「とーにぃ!!!!んらふぅ!!ろとあかすぅぅ!!!」


再び奇声が聞こえる

レオルドは万が一にと剣を持ち出し、外へ出た



レオルドが外に出て、奇声がした方角へと進んで行った

外へ出てからも時折、意味のわからない奇声が聞こえて来たので、レオルドは着々と声の主のいる所へと近づいていった


「こりゃ、発情した酔っ払いじゃねぇな…発情したキチガイの酔っ払いだな…」


レオルドはそう思いながらも茂みを抜け、少し広い所へと出た


「おっ…アイツかな」


レオルドの目の前には声の主であろう人影が見えた

暗闇で顔が見えないのでレオルドは更に声の主へと近付いてみる


「おいおい…奇声出しながらメス犬探してるのはお前さんか…ッッ!!」


レオルドは声をかけようとしたが言い終わる前に異変に気付き、剣を声の主へと構える


「お前…何なんだ…!?」


レオルドの前にいる声の主は、動物でも人間でも魔物でもメス犬探してる酔っ払いでもなかった

そこには、レオルドが今まで見たことも無いような生物がいた


「んっん〜♪やぁっと見つけたよ〜…えぇっと、君は人間だね、フムフム…見た感じ極悪そうには見えないけどねぇ〜んっん〜」


爬虫類のようで甲殻のような物を纏い翼を生やしてるようにも見える風貌をした白い生物は、真っ黄色く細長い目であろうと思われる部分をレオルドの方に向ける


「魔物…でもないし…何なんだアレ…」


レオルドの疑問を感じ取ったのか、白い生物はレオルドの方に鋭い爪を持った足をそちらに向け、近寄る


「やぁやぁ、自己紹介がまだだったね、んっん〜…ワタクシは、9つの世界を監視、必要あれば調整し、あらゆるものを提供する者…の一人、エグェ・ルォさ!んっん〜、以後お見知り置きを…」


エグェ・ルォと名乗る生物は、芝居がかかったように大袈裟に会釈をする


「あ…えと…レオルド・キングロードだ…」


取り合えず、自己紹介されたんでコチラも自己紹介をするレオルド


「で…9つの世界とか、監視とか?調整とか?提供とか?俺にはさっぱりわからないんだが…」


レオルドは警戒しながらもエグェ・ルォに問いかける


「おぉ〜、確かにいきなり言われてもわからないね〜…そだね…んっん〜…何から言った方が分かりやすいかね〜…」


エグェ・ルォは、悩むような素振りを見せ、あっちへ行ったりこっちへ行ったりを繰り返す

しばらくして、エグェ・ルォがポンッと手を叩き、レオルドの方に顔を向ける


「んっん〜…簡単に言えば、ワタクシは人間や動物、魔物や魔族…そして、神とは別次元の存在で、皆には提供者と呼ばせている」

「呼ばせてるのかよ」


エグェ・ルォはオイオイ…ここ突っ込む所じゃないぞ、と言う顔をして再び続ける


「君には信じられないかも知れないが…この世界は、実は階層世界なんだ…」


レオルドは、頭をクシャクシャさせながらあくびをする


「階層世界…確か聞いた事ある気がするなぁ…どっかの学者が、この世界の他に上と下には異世界があるとか…下次元か上次元とかそういう哲学の類いか…?」


レオルドがそう言うと、エグェ・ルォは無駄に一回転し、レオルドの方に指を指す


「そぉう!!大体そんな感じ!!んっん〜、それでね、この世界は9層ある内の2層目でねぇ〜実は我々の方で…」


エグェ・ルォが言いかけたその時、レオルドが話を遮り問いかけた


「なあ、別次元の存在とか階層世界とかどうでもいいからさ、お前、なんでここで奇声あげてたの?それにここに何の用?」


エグェ・ルォは話を遮られショックだったのか、ガックシと肩を落とししばらくブツクサ言った後、再びレオルドの方に指を指す


「んっん〜、そうだね!!君の疑問に対し、解答を提供するのも提供者の務め!!教えてさしあげましょう!!」


エグェ・ルォは再び無駄な一回転をし、何故か両手を広げてレオルドの方へと向く

レオルドは内心ウザいなと思いながらも、提供者エグェ・ルォの言葉に耳を傾けた


「んっん〜、まずワタクシがこの世界に来た理由…それはこの世界の人間が、存在に値するかどうか現地へ赴き調査する為!!

そしてもう一つ…ワタクシが美しい美声をあげていた理由…ソレは…………」


今度は無駄な三回転をし、翼を広げる


「………ワタクシの美声に反応した人間をここにおびき寄せ、この世界の人間の実態を調べる為!!」

「なっ…人間が存在に値するか調べる…!?」


レオルドは、よくわからないが大袈裟過ぎる動きをするエグェ・ルォから、少し遠ざかった、恐らくウザいからであろう


「そう、ワタクシの力によって、キミの今までの記憶を読み取り、そこからこの世界の情勢や人間について調べるのっっだ!!!たった一人の人間を調べるだけでその世界の事がわかるなんて!!んっん〜、画期的ではないか!!」

「オイオイ…聞いた限りじゃ…何か俺、記憶覗かれるのかよ…メッチャ嫌だわぁ…」


そう言い、レオルドは剣を構える


「なぬ!?レオルド・キングロードよ!?何故に刃をワタクシに向ける!?お主の記憶を読み取るだけで良いのだ!!さぁ、調査を楽にする為にワタクシに頭を捧げるのだ!!」


エグェ・ルォはズサズサと音を立て、レオルドに近寄る

レオルドはそれに対して後ずさる


「嫌だね、調査だか何だかしらないけどよ…記憶を覗かれても良い人間なんていねぇよ!!」

「おぉ…人間と言う種族は自分の記憶を読み取らせる心の余裕すら無いのか…何とも自己中心的な生き物なんだ…」


エグェ・ルォはそう言うと翼と両手を広げる


「なら…仕方ない…実力公使とさせて頂くよ…んっん〜、まぁ、ワタクシが勝つけどね」


そう言うといつの間にかエグェ・ルォの両手には、鎌状の武器が握られていた


「へ…俺は大魔王を一人で倒した勇者だぜ…世界最強の俺に勝てると思うなよ」

「ほぅ、この世界最強とは…んっん〜、尚更、記憶を読み取りたくなってきた…世界最強の人間の記憶…ホントにこれ一つで、この世界の事が熟知出来そうだ」


二人は武器を構え、戦闘体勢に入った…

んっん〜、次回いきなり戦闘に入っちゃうけど、期待しないでくり

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