04話
日が登り医務室に光が射し込んでくる。
「まぶし…」
目が覚め起き上がると昨日とはうってかわって体が軽い。
『起きたか?小僧!』
早速サタンが話しかけてくる。
『あ~おはよ…悪魔って日の光って大丈夫なのか?』
何かダメなイメージだった。
『アホか!そこら辺の低級共と同じにするでない!我は魔王サタン様だぞ?日の光なんぞ、どうともない……』
ジュッ!!!
『あっっっっちーーーーーー!!!!!』
ゴロゴロゴロゴロ…
バタン!ガシャン!パリン!…………
何か…子供が朝から手に火傷して転げ回っている。
『ダメじゃんか……本当に魔王かよ……』
呆れた様子で眺める。
『フーフーフー!!!まったく何故に我がこんな目に!!!それもこれもヌシの精神力が弱いからじゃ!!!アホめ!!!』
何か…逆ギレされた。
『まぁ~よい。昼間はヌシの中にいる事にしよう。』
そんな事を言うと黒い光となって体に入っていった。
取り敢えず着替え隊長の部屋に向かう事にした。
コンコン!
「皐月か?入れ。」
「はい。失礼します。」
ガチャ!キーーー。パタン。
「そろそろだとは思っていたが、目覚めたか。」
そう呟くと剣を抜き投げてきた。
「ちょ!隊長!!!」
素早く避けると剣が空中で止まった。
僕の後ろの黒い炎に刺さっている…と言うより黒い炎が剣を掴んでいる様に見える。
「さすがですね。ルシファー様…いえ、魔王サタンと言うべきですね。」
そう言うと隊長の後ろから6枚の羽の生えた人が現れた。
「隊長!どういう事ですか?」
すぐに隊長に視線を戻した。
「まぁ~取り敢えず皐月はそのままで。」
隊長は机に腰掛けて膝を組んでいる。
「いきなりラファエルと出くわすとはな…久しいな。」
黒い炎がサタンに変わり剣を投げ返す。
「お前の知り合いか?」
サタンに振り向き聞いてみた。
「まぁ~な。あれは七大天使の1柱だ。我と同等に近い力を持つものだな。」
こんなチビッ子と同等?と疑いの目にすぐ気付いたらしく。
「その疑いの目をやめんかい!」
と騒ぎだした。
「黒い光だと聞いたのでそこそこの悪魔だとは思っていたが…まさか、魔王サタンだったとはな。」
隊長が歩み寄ってしゃがんでサタンと向き合った。
「迷子か?」
いきなりサタンの頭を撫でだした。
「誰が迷子じゃーーー!!!」
めっちゃグリグリと隊長に頭を撫でられながらサタンが騒いでいる。
「吉宗様、おいたが過ぎますよ。」
ラファエルと呼ばれた天使が向こうを向いて笑っている。
「なんじゃお主は!」
子供が親の後ろに隠れる様に僕の後ろに隠れるサタン。
「サタン!言葉が過ぎますよ!この方は神の血をひく新田宗家吉宗様ですよ!」
ジャジャーーーン!っと手をヒラヒラさせながら片膝をついている。何かキャラが壊れた様だが…
隊長とサタンは面倒臭そうに見ている。
「なるほどな…どこかの国の神の一族から枝分かれした一派か。聞いた事がある…が、魔王となった我には関係ない話しだな。」
冷ややかな目でラファエルを見つつ答える。
「まぁ~俺も気にしてはいないんだが…こいつが騒ぐので、側にいるのを許可したらこの有り様だ。」
隊長も迷惑そうな顔をしつつ諦めている様だ。
「って言うか…なんか悪魔と天使って敵対してるイメージなんだが、違うのか?」
普通にラファエルと言う天使と話してるサタンに聞いてみた。
「表向きはルシファーが反逆を起こし地に落とされサタンとなったとされているが、そいつは元々天使達の長だった者だぞ?そんなヤツが主たる神に反逆ってのはおかしいと思わないか?」
隊長がすぐに答えてきた。
「まぁ~全ては神と言う存在がこの世界を崩壊させない為に作り出したシステムみたいな物だな。」
天使の長が言うセリフには聞こえないのだが…
今は魔王サタンとしての発言なのだろう。
「そうですね。私達、七大天使や上位天使、あとは堕天使として堕ちた者達しか知りませんけどね。全ては主たる神の思し召しです。」
そう言いつつラファエルは手を組み天を仰ぐ。
「…こやつは昔っから変わらぬ…と言うか信仰心が強すぎると言うか何と言うか…他の者も相変わらずこんな感じなのか?」
サタンが隊長に話を振る。
「何体かいるが…似たりよったりだな。」
掌を上に向けて首を振りながら隊長も答える。
隊長とサタンは未だに天を仰ぐラファエルを邪魔臭そうに見ている。
神の子孫と堕天使…2人とも似たり寄ったりだな。
そう思った。
「それで、七大天使であるお前が何故ここにいるのだ?聖魔大戦までの時間はまだ先であろう?最近この世界が不審な動きをしておる様だったから来てみれば何が起こっているのだ?」
サタンがラファエルを見るとまだ天を仰いでいる。
パンッ!
「もうええっちゅうねん!」
サタンは何処から持ち出したのかハリセンでラファエルをどついていた。




