元王子と元聖女の話②
レイナルドはミネアから話を聞いた、そして頭を抱えた。
「教会は何をやってるんだろう……、そもそも聖女を辞めさせる事なんて教会には無い筈だ」
「そうですね、聖女を決めるのは神様だけですから」
「力を失った、という感覚は?」
レイナルドの問いにミネアは首を横に振った。
つまり、ミネアはまだ聖女である、という事になる。
「まぁ、こういう事になるとは思っていましたから」
「それはいつか教会がやらかす、という事?」
「はい、表向きは聖女としてそれなりの扱いはされてきましたが元々の身分は孤児ですからね」
「はぁ〜、貴族の社会も大概だけど教会も同等だったのか」
「所詮は人の集まりですから、上か下かを決め無ければ生きていけないんでしょう」
「ミネアは意外と達観してるんだね……」
「鍛えられましたから」
そう言ってミネアはニッコリと笑った。
レイナルドもまた自分の事をミネアに話した。
「それはレイナルド様も大変でしたね」
「あぁ、素直に兄上の為に、国の為にと努力してきたつもりだけどこんな裏切られ方をするとは思っていなかったよ……、僕は兄上にとってはそれだけの価値しかない人間だった、という事だよ」
「ん〜、でも間違いなくろくな事になりませんよ、王家は」
「どういう事?」
「だって、この国を護る神は『愛』を尊重してますから、それを王家自ら蔑ろにしている訳ですから……」
「何かしらの神罰が下る、という事?」
「そうなりますね、私達には関係はありませんが」
どうやら、この国の幸先は余り良くないらしい。




