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元王子と元聖女の話

 ミネアは精霊に導かれるように険しい山の中を歩いていた。


「こんな山奥に人里があるの?」


 精霊は肯定する様に点滅して、更にミネアの足元をクルクルと回った。


「あれ? もしかして人の足跡? 既に人がいるの?」


 自分の様に精霊が見える人がいるのだろうか。


 しかし、少なくとも教会には精霊が見える者はいなかった。


 精霊は基本的に人に最低でも1つはついている。


 ただ精霊にも良い物と悪い物がいてミネアが見た貴族や王族は黒い精霊がまとわりついていた。


 大丈夫かしら?と思ったが言っても信じてもらえないと思った。


 ただ1人だけ違っていた人物がいた。


 第二王子のレイナルド、彼には光の精霊がついていた、しかも2つもだ。


 きっと性格が良いから精霊に愛されているのかもしれない。


 もしかしていなくなった王子とはレイナルドなのかもしれない。


 そんな事を思いながらミネアは歩いていく。


 そして、山道を歩いて漸く人里に着いた。


「ここが精霊の隠れ里……、確かに空気も綺麗だし風も気持ち良いわ」


 道を歩いていると人の気配を感じた。


 その気配がする家にミネアは近づいた。


「あの〜、誰かいませんか?」


「はい?て、聖女様!?」


 顔を出した青年、レイナルドは驚きの声をあげた。


「第二王子のレイナルド様ですね、私元聖女のミネアです」


「元? 聖女を辞められたんですか?」


「えぇ、正確に言えば『辞めさせられた』と言った方が正しいんですが」


 こうして元王子と元聖女は出会った。


  

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