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聖女の話

 レイナルドが王都から姿を消した1週間後、同じく王都にある教会から1人の少女が荷物を持って外に出ていた。


「はぁ〜、これからどうしましょうか……」


 少女の名はミネア、元々は孤児であったが腕に聖女の証が出た事で教会に保護され聖女となった。


 そこからは聖女教育を受け聖女として活動していたのが昨日までの事、突然お役御免を言い渡された。


 なんでも新たな聖女が現れたらしい。


「そう簡単に聖女が現れるとは思えないんですが……」


 要は孤児出身の自分より良い家出身の少女の方が良いのだろう。


 ミネアはそう捉えていた。


 しかし、孤児出身なので、帰れる場所は無い。


 一応、孤児院には居たけど今更お世話になる訳にはいかない。


 途方に暮れていたミネアだったがそんな彼女の周囲を光の玉みたいなのがクルクルと回っていた。


「……え、あなたの生まれた所に連れて行ってくれるの?」


 ミネアは精霊と意思疎通が出来た。


「へぇ~、この国の何処かにある地図には載っていない所……、良いですね、それ。 行きましょう」


 目的地に出来ればやる気は出てくる。


 例え聖女で無くなっても神への祈りは何処でも出来る。


 ミネアの足取りは軽かった。


 因みにだがミネアは兵士達が町中を必死で誰かを探し回っているのを見ている。


 精霊からの情報だとどうやら王子が行方不明になったらしい。


 ミネアはまさか自分がそのいなくなった王子、レイナルドと一緒に暮らす事になるとは思っていなかった。 

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