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イケメンが側にいるだけでお腹痛いのよ

更新が少し遅れました!

リリィデェア学園の太陽の女子寮に

入ったエルザはそのまま部屋のベットに勢いよくダイブした。しっとりふわふわの高級羽毛で作られた布団は最高の寝心地だ。一日の苦労がぶっ飛ぶような居心地の良さにエルザの頬は自然と緩んだ。ヨーコに行儀が悪いと言われているが今は勘弁してほしい。エルザの心と体は限界だ。






エルザがこれから通うことになったリリィデェア学園の学園生活はとんでもないことになった。最初の新入生の試験会場でやらかし、次の日は入学式で新入生代表挨拶をさせられた。クラスは一番上のSクラスでクラスメイトは胃が痛くなるようなメンツ。極めつけはケンカしかしない、右の左に座るヒロインとメインヒーローに挟まれながら授業を受けるという生き地獄を味わっている。




エルザが廊下を歩けば、両隣にアジェットとミーネスがおまけでついてくる。その後ろにはアジェットの護衛である義兄ダルテ、そして何故か攻略対象者たちが共に並びカオスな状態を作り出していた。その光景に周りの令嬢は尊敬の眼差しを向けるか、嫉妬に歪んだ眼差しと明らかな悪意を向けるかの二つに大きく分かれた。現在、イケメンが側にいるときのエルザの胃はキリキリと痛みを訴えるようになった。








学園生活三日目、すでにエルザの顔はやつれ目は死んだ魚の目をしている。公爵家に居たときの方がまだましだった気がしてならない。神様の助け船である愛しのイケオジ教師ブルーデェラがいなければエルザはとっくに逃げ出していただろう。



「毎日が生き地獄だわ」



「大丈夫、エル!?私が治してあげるから!」



「何か困ったことでもあるのか、エルザ?」



「・・・・はぁ」



(神様・・・・どうせなら、学園生活ぐらい平凡でいかせてくれよ!?)



エルザの腹痛の原因である天然ヒロインと腹黒ヒーローは自分たちのせいだとかは考えないらしい。イラッとしたエルザはミーネスにすばやく右手で鼻フックをお見舞いしてやった。もう一人の元凶、アジェットには軽く目潰しをしてやる。



「いた!」



「痛いよ!」



(・・・揃ったな)



ミーネスとアジェットの声は見事に揃った。声が揃った二人は目を合わせた後にふんっと顔をお互いにそむけた。ケンカするほど仲がいいとはこの二人を示ているのではないかとエルザは思っている。



「ケンカするほど仲がいいんだね、二人は」



「はぁ?」



「なんだと?」



「ちょっと怖いよ、その顔やめて」




にらみ会う二人に後ろの席に座っていたゲームの攻略対象者の一人であるカミラがエルザの代わりにツッコミを入れてくれた。言われた言葉に睨みあっていた二人は一瞬動きを止めたが、言葉を理解した途端に怖い顔になる。怖い顔、般若のような顔をした二人はツッコミをいれたカミラを凄んだ。



ツッコミを入れたカミラは赤髪に緑の双眸を持つ、男にしては可愛らしい顔立ちの美少年だ。だが、今やその顔は真っ青で、目に涙を貯めながら震えていた。さすがに見ていてかわいそうなので、エルザも加勢することにする。



「ちょっと君達、本気で怖いから」



「え?そうかな?」



「そんなことないと思うよ?」



「鏡で見てこいよ!」



(仲いいな!ほんとに!)



またまた息を揃えて言う二人にエルザは思わず叫んだ。


エルザの学園生活はドジっ子ヒロインと腹黒ヒーローによって平凡から遠ざかっていた。




「仲がいいな。」



教室に入ってきたブルーデェラは微笑ましそうに三人を見ている。そして、ケンカする真ん中に挟まれたエルザに心の中でこっそりエールを送っていた。







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