第22話 迷宮の罠
未知のダンジョン攻略開始!
沼地の奥に発見された、新たなダンジョン。
王虎の牙と白銀戦線。
二つのギルドによる初めての共同攻略が始まった。
入口から吹き込む冷たい風。
湿った空気。
古びた石造りの壁。
「いかにもダンジョンって感じだな。」
ハヤテが周囲を見回す。
「油断するな。」
ゴウマが静かに言う。
「未知の場所だ。」
「罠。」
「魔物。」
「何が待っているか分からない。」
アイスも頷く。
「発見されたばかりのダンジョンだ。」
「慎重に進もう。」
隊列を組む。
先頭はガウとハヤテ。
その後ろにゴウマとシズク。
中央にはアイスとたると。
後方にはバレットとサイオン。
それぞれが役割を意識しながら進んでいく。
「たるとさん。」
シズクが振り返る。
「絶対に私から離れないでくださいね。」
「分かってます!」
たるとは笑顔で頷く。
「でも、みんなも無茶しないでくださいね。」
その言葉に。
ガウは少しだけ笑った。
◇
しばらく進む。
静かだった。
静かすぎた。
「……。」
ガウが足を止める。
「何もいない。」
「気配がない。」
ハヤテも周囲を見る。
「普通なら、もう少し魔物がいてもおかしくないんだけどな。」
サイオンも周囲を見回す。
「調査に来た時は魔物の気配がしてたッスけどね。」
◇
さらに奥へ進むと。
巨大な空間へ出た。
広い。
天井は見えないほど高い。
壁には古い文字。
そして。
中央には大きな魔法陣。
「……。」
アイスが足を止める。
「妙だな。」
「何もない。」
セリアなら、こういう場所は絶対何かあると言いそうだ。
そんなことを思いながら、ガウは周囲を警戒する。
その時。
白銀戦線のメンバーの一人が壁際へ近付いた。
「リーダー。」
「この文字……。」
「もしかすると、ダンジョンの構造を示しているかもしれません。」
「慎重に確認しろ。」
アイスが答える。
しかし。
青年が一歩踏み込んだ瞬間。
カチッ。
小さな音が響いた。
全員が止まる。
「……。」
青年の足元。
そこには。
先ほどまで見えなかった魔法陣が浮かび上がっていた。
「まずい。」
アイスの表情が変わる。
「全員、離れろ!!」
だが。
遅かった。
魔法陣が強烈な光を放つ。
「転移罠!?」
ゴウマが叫ぶ。
光が広がる。
「近くの人間を掴め!!」
アイスが叫ぶ。
その瞬間。
シズクがたるとの腕を掴んだ。
「たるとさん!」
「シズク!」
二人は絶対に離れないよう手を握る。
ガウも反射的に手を伸ばす。
「たると!」
しかし。
光はさらに強くなる。
身体が浮く。
視界が白く染まる。
「くっ……!」
次の瞬間。
世界が反転した。
◇
目を開ける。
冷たい床。
暗い空間。
ガウはゆっくり起き上がる。
周囲を見る。
たるととシズクがうずくまっていた。
「……ここは?」
たるとが目を開ける。
隣にはシズク。
「たるとさん!」
「大丈夫ですか!?」
二人は無事を確認する。
俺はほっとした。
別の場所。
アイスが周囲を見渡す。
隣にはハヤテ。
そして白銀戦線のメンバー。
「……。」
アイスは状況を理解する。
「分断されたか。」
別の場所。
ゴウマが立ち上がる。
周囲には白銀戦線の仲間が二人。
「まずは合流方法を探すぞ。」
別の場所。
サイオンが目を開ける。
隣にはバレット。
「最悪ッスね。」
「でも。」
バレットは静かに弓を構える。
「生きてる。」
こうして。
王虎の牙と白銀戦線は。
未知のダンジョンの中で。
四つに分断された。
今回は短めです!
ダンジョンから無事に出られるのか!?
次回をお楽しみに!




