↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/26

#0013 再びの地上降下

前も言ったけど存続限界点の方に集中したいので更新は遅くなります。

ブリッジから戻ってきて、居住区で飯の準備をする。

この船の設備ならどんなものでも作れるから悩むところだな。


少し前に食べたばかりだから俺もニックスも腹は減っていないんで

量は少なめにしたいところだが、何がいいかね。


考えながら、惑星に降下するときに気を付けることを

ニックスに説明しておく。


「さてニックス、この後惑星に降りるわけだがな? 当然その時

注意しないといけないことはたくさんあるんだ。説明してもいいか?」


「ああ、たのむぜ。やっぱり惑星が違えば環境だって違うだろうしさ」


素直でよろしいね。


「じゃあ始めるぞ」


ニックスに伝えるべきことはまず、

惑星の環境や生物への干渉に関する全般的な規定だ。


惑星間を行き来するという都合上揚陸艇の船体に着いた

わずかな化学物質や微生物の類だけでも

惑星間汚染を引き起こしかねないからな。


「まず一つ目。船を出入りするときは必ずエアバリアと

物質消去フィールドが張られた通路から行うこと。

これは惑星間汚染を防ぐうえで重要なことだし、

クルーの細菌、微生物感染を防ぐうえでも必要なことだ」


黙って話を聞くニックスの表情はいつにもまして真剣な様子だ。

物分かりが良くて助かるよ。


「二つ目は、現地の生物に不必要な危害を加えないこと。

これは直接的な殺傷はもちろん過剰な騒音や大きな移動物体による接近

――まあ船で近くに寄ったりという意味だな。

当たり前だがこういう行動は現地の生態系に影響を与えかねない。

ただし、常識的な範囲での危害行為は許容される。

この例としては自衛や食料調達のための狩猟だ。

少なくともお前がその日その日で生きていくために狩りをする

くらいなら問題はないが、あまり規模が大きくなりすぎると違反になる」


……この規定に関してはたまに狩りをするのも

生態系に影響が出るんじゃというやつもいる。


だが実際のところは大型船で地表に乗りつけたり、

居住地を設営して建築用機材を動かしたりで

騒音をまき散らす方が影響は大きいんだ。


だからこの程度であれば許されているわけだな。


ついでに言うとこれは科学調査目的でサンプルとして

生物を捕獲する必要がある場合を考慮しているからという部分も強い。


「なるほどなー。狩りをするくらいだったら別にいいんだな。ちょっと意外だ」


何だ、もっと厳しいものを想定していたのか?

ニックスは拍子抜けしたような顔でこちらを見つめる。


「重要なのは規模の方だからな。現地でも当たり前のように

起こる事象が少し増えた程度なら問題にはならない。

少なくとも継続的に同じ場所でやらなければ、な。さて次だ」


「最後に話すのは惑星の歩き方……あー、

お前の場合は飛ぶこともあるだろうが気候、

重力と大気の密度、組成についてだ。

当然ながらこれらのパラメーターは惑星ごとに違いがあるし、

場合によっては大気の組成が体に合わないこともある。

密度が薄すぎて飛行に適さない場合や

低重力のせいで思った以上に高く飛んでしまうこともある。

生身で探索することが困難なほど熱い惑星もあれば反対に

寒い惑星もあるし、潮汐固定で常に夜かもしれない。

こういう部分こそ惑星探索の面白さではあるが、

対策ができなければ探索どころではないよな?

だから俺はこの船に環境防護用の装備をいくつも用意してある。

そういう装備が必要な時は渡すんで、不用意に揚陸艇から

出ないように頼むぞ。――よし、ひとまずはこんなものだろう。

わかってくれたか?」


「おう、しっかり聞いてたぜ」


「ならいい。基本的なことはこれだけなんで、覚えておいてくれよ」


「へへ、もちろん」


俺の言葉にニックスはこちらを見つめて笑った。

うむ、大丈夫そうだな。全体的に軽いというか子供っぽさを

感じさせる振る舞いをするニックスだが、

頭はいいようだし心配はいらんだろう。


というよりこいつなら説明しなくても理屈で分かるんじゃないか?

まあ念のため説明するに越したことはないか。




で、飯の話だが……そもそもよく考えれば下に降りてから

浮遊島の空気でも吸いながらの方がいいよな?


そっちの方が間違いなく楽しめるだろうし、そうするか。


====


その後、必要な装備の準備をして俺たちは格納庫へ向かった。

有害物質や温度環境から身を守る環境シールドと

軍用規格の硬化光シールドに医療物資、さらには物質操作器

――まあ言ってしまえば標準的だが旅に欠かせないものを

一通りというわけだな。


そうしたら、あとは揚陸艇で降下するだけだ。


ニックスには先に乗っておいてもらってこっちは

一応離陸前のチェックを済ませようか。


ランプを駆け上がっていくあいつを見送ったら揚陸艇の周囲を

一回りして異常がないかを確認。

メンテナンスパネルの閉め忘れやらも問題はなし、と。


よし、出発しようか。


遠隔操作で格納庫の扉を開けつつ船に乗り込みニックスと合流する。


「お、大丈夫だったのかな?」


「ああ、異常なしだ。じゃあ船を出すぞ?」


ニックスの方も問題はなさそうだな。


操縦席まで行ったら……あとは通常通りの手順で発艦して軌道離脱を実行、

そのまま大気に飛び込んで減速しつつ浮遊島群のどこかへ降りる。

どこに降りるかはニックスに選んでもらうとしようか。


スラスターを吹かして船体を持ち上げ、平行移動で格納庫の外へ。

エアバリアと物質消去フィールドを突き抜けて真空、

微小重力下に出た船は途端に滑り始め、神経インターフェース越しに

宇宙を飛んでいるという感覚が伝わってくる。


後で見ているニックスも降りるのが待ち遠しいといった様子だな。


一瞬だけ振り向いてそれを確認したら、

スロットルを上げて軌道を逆行するように加速して

近点高度を下げればもう落下に身を任せるだけだ。


資料によるとこの惑星の大気は高高度でも十分な密度があるようで、

浮遊島群に到達するまでに減速が間に合わないということもないだろう。

さて、自動操縦に切り替えてニックスと降りてからのことでも話そうかね。


「よし、軌道離脱はこれで大丈夫だ。降下には時間がかかるし

下に降りたらどうするか今のうちに考えておこう」


俺がそう言いながら席を立とうとすると、

すぐ後ろから覗き込んでいたニックスは邪魔になるのを察して後ろへ下がる。

本当に物好きな奴だよ。


「おう、降りてからねー……ちなみにだけど

まずは浮遊島の方に降りるんだよな?」


「ああ、まず浮遊島、浮遊大陸に降りてその後は本物の地表を

探索しようと思っているぞ。それでなんだが、

最初にどこへ降りるかはお前に決めてほしいんだ」


「ふむふむ、じゃあ巡航高度に入ったら俺が操縦すればいいかな?

その方がスムーズだと思うしさ」


「そうだな、それでいいだろう」


……どうも今のニックスは少し落ち着いている様子だ。

まあ惑星の地表の様子はさっきブリッジから見たしそういうものかもしれんが。

楽しみにしているのはもっと下に降りてからといったところだろうかね。


「んじゃ、しばらく待機だなー。……ほんと、

結構待ち時間多いんだなぁ、宇宙の旅ってさ」


ニックスは呆れたようにしてそう言うと、力なく翼を垂らした。


待ち時間が多いのは瞬間移動でもしない限りどうにもならんからな……。

言いたいことはわかるよ。

そのほか:


会話部分に関してキャラクターの動作に関する描写を簡略化、

重要な部分以外は省くようにしました。


ここら辺のバランスをどうするかは難しいですね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。