#000A 地上降下
3000文字書くのに10日とかふざけてんのか?
ってなると思いますが、趣味が無駄に多いのでどれか一つだけというのは難しいんや。
それに、私は見ての通り会話シーン書くの苦手なので……。
実際の作業時間は4時間あるかってとこです。Mod作ったりBlenderいじったりもしてるんで。
「──それで、今揚陸艇はまだ降下軌道にあるわけだが。ニックス、
この後はどうする? 群れの仲間に挨拶でもしてから船に戻るか?」
本来ならこのまま降下して、満足いくまで船を操縦させてやったら
お別れの予定だったわけだが、事情は変わってしまった。
なんで、この後どうしたいのかをニックスに聞いてみる。
「そだな、普段留守にしてることは多いけど、さすがにあんまり長い間
帰らないと心配かけるだろうし……えっと、
このまま大気圏に入ったら自分で操縦してもいいか?」
ニックスは穏やかだが少しうれしそうにしながら答える。
普段どれくらいの間コロニーから離れているのかまでは
聞いていないが、あまりに帰りが遅いと心配されるのは確かだろう。
「ああ、いいぞ。あと4分ほどで大気圏に突入するから、
高度が15kmくらいになったら手動操縦に切り替えるといい。
ただ、速度には気を付けてくれ。音速を超えると衝撃波で被害が出る」
「OK、んじゃあ今のうちにさっきの
神経インターフェースだっけ? それを繋いどくぜ」
俺が超音速衝撃波について触れつつ承諾すると、ニックスはまるで
以前からこの船のクルーだったかのように自然に話しながら
神経インターフェースをかぶった。
突然距離感が近くなるじゃないか……。
だがそうか、船に乗せてほしいとなかなか言い出せなくて、
少し無理をして明るく振る舞ったり、悩む姿を見せていたんだな。
つまりはこれがニックスの"素"なわけだ。
まあ、いまはあまり複雑に考えるのはやめようか。
どうせかなり長い付き合いになるだろう。
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そのまま少しの間軌道に沿って揚陸艇は降下を続けた。
もうそろそろ断熱圧縮で船体がプラズマを纏い始めるころだろう。
「お、窓の外赤くなってるな! 話では聞いてたけど、
ほんとに見れるなんてなぁ。……よっと」
噂をすればで視界の端にキャノピーの外のプラズマが映ったのか、
ニックスは操縦席の方を振り向き、近くで見るために上の階へと跳ぶ。
「初めての大気圏突入というやつだな。
キャノピー越しならなかなかきれいなものだろう?
惑星の大気の組成で色も違うから、別の惑星に
降りるときはその辺も見ると面白いぞ」
俺も後を追って上へ登り、座席のほうまで
身を乗り出して外を眺めるニックスに声をかけた。
「あ、そうか、そうだよな。大気が違えばプラズマの
色も変わるのか。……へへ、これだけでもなんか面白いな!」
ニックスはこちらへ振り向き、小さく笑いながら話す。
何度目かの感想だが、見ていて微笑ましいね。
──そんなニックスを見て、俺の方もようやく気が付いたよ。
そう、今までずっと一人だったから気が付かなかったが……
実際のところ俺はずっと孤独を感じていたんだ。
ニックスがこの船に乗せてもらえないかと思いつつ
なかなか口に出せなかったのと同様に、俺も内心では
旅をするのが好きだというニックスとは
気が合いそうだと思っていたんだな。
はぁ。20年も一人なら無理もないんだろう。
それに、ジェフとも別に仲がいいわけじゃなかった。
……はっきり言って人間の真似をして喋る機械は気味が悪い。
機械嫌いの艦長とそれに付き合わされる艦載AIね。
最悪の相性じゃないか。
「お、だいぶ視界も晴れてきたな!
さっきまで黒い空だったのに、もう青くなってきてるぜ」
翼の爪でつつかれてニックスの方を振り向くと、
言うとおりに窓の外には青黒い空があった。
「でもさ、いつも見慣れてる景色なのに、
こんなに高いところから見たのは初めてだ。
ほんと、これからもっと見たことがないものに出会えるって
考えるとさ、やっぱりわくわくするよな!」
窓の向こうを見つめながら話すニックスの
言いたいことは俺もよくわかる。
軍をやめて旅を始めてから、今まで見ることのなかった
多くのものを見られるようになった。
この世界──銀河一つをとっても見てみたい、
行ってみたいと感じる場所はいくらでもあるんだ。
「そうだな。俺も旅を始めてからいろいろなものを見てきた。
今まで通りの暮らしをしていては絶対に見られないようなものも」
ニックスはそれを聞いて笑顔を見せる。
今までほど大げさではないが、俺にはそれがとても純粋なものに見えた。
さて、そろそろ船の操縦を握ってみたらどうだ?
この辺りはちょうどお前の故郷の空だろう?」
「あ、そだな。確かにもう高度も大分落ちてるし、んじゃやってみようかな」
俺が操縦を勧めてみると、ニックスはそう言って
神経リンクを繋ぎ、船の制御を始める。
不思議なものだよな。飛行種族の思考入力操縦との
相性がいいのは間違いないとはいえ、おそらく生身で行うことが
ないだろうこんな高高度での滑空も難なくこなせるんだぞ?
ニックスの操縦は俺が普段この揚陸艇を飛ばすときとは
全く違ってとても滑らかなものだ。
気流を正面からしっかり捉えて、そして一切ブレることがない。
神経インターフェースで共有されるのは外部カメラや亜空間センサー、
あとは加速度計の情報くらいだというのに、
ニックスは迷うことなく最適な姿勢を維持している。
船は徐々に高度を下げていって空力の影響も
増えるわけだが、この安定感は変わらなかった。
「大気圏内航行はどうだ? ニックス」
目をつむり、静かに船を操るニックスに初めて大気中で船を飛ばした
感想を聞こうとしたが……ああ、これは夢中になっているな。
少し放っておいてやろう。
その間、こっちはこっちでニックスが満足するまでの間
軌道砲台の設置状況の方を確認しておく。
ふむ、データリンク情報を見る限りはすでに赤道軌道には配置完了済み。
だが物質操作器の出力の関係でやはり展開速度の限界はあるな。
まあ、これも乗り換えるまでの辛抱だ。
──それから数分。そろそろ人目に付く高度まで降りてきたな?
基本的に原始文明の惑星では目立つことはするべきではないわけで、
ここからは俺が飛ばすべきだろう。
「おい、ニックス? もうそろそろお前の住んでるコロニーの
近くじゃないのか? 悪いが操縦を代わってくれ」
まるで寝ているかのように静かだったニックスだが、
俺がはっきりと大きな声で呼びかけるとすぐに神経インターフェースを外した。
「ん? ああ、わかったぜ。へへ、船……操縦させてくれてありがとな」
ニックスは耳を立ててこちらを見つめながら話す。
「操縦を代わってもらった理由だがな? さすがに
この高度だと人目に付きやすすぎるんだ。この惑星の、
お前の故郷の住人に迷惑になる可能性もあるから、
ここからは静かに、目立たないようにしないといけない」
「あー、なるほどな、確かにそうか。ごめん、ほんと飛ばすの楽しくてさ」
説明してやるとニックスはすぐにわかってくれた。
この感じなら軽い説明だけで大抵のことは通じそうだな。
「まあ、それくらいは大丈夫だ。さて、この後は目立たない
場所に船を下ろして、あとは徒歩でお前のコロニーまで行こうか」
「OK、じゃ降りる準備しておいた方がいいかな?」
俺がそう言うと、ニックスは兵員室の方を振り向きながら聞いてきた。
「ああ。といってもお前の場合は特に荷物とかもないだろうが。
まあともかく船を降りてからは案内を頼むぞ」
「へへ、りょーかい。この辺はもう知らない
場所がないくらいだし、任せてくれよな!」
こっちを見つめて嬉しそうに話すニックス。自信満々だな。
地図は見れるとはいえここのことは当然こいつの方が
詳しいわけだ、船を降りたら今度は俺がニックスについていこうか。
よし、着陸場所を探そう。ずっと思考入力で飛ばしていたせいで
操縦席のすぐ後ろに二人とも突っ立ったままだったが、
気を取り直して座席に座り目視での操縦に切り替える。
俺が席に着いたのを見てニックスも格納庫から船を出した時のように
後ろから覗き込んできて、まさに仕切りなおしといった雰囲気だ。
さてどこに降りるかねぇ。
まあうまく見つからなければニックスに聞くでもいいか。
超音速衝撃波、あんまり意識されることないですよね。
あと急制動時の加速度とかも。
最新世代の揚陸艇ではこういうのは一切気にしなくていいです。
流体を完全に受け流す偏向フィールドなるものが搭載されてるんで。
これがあれば大気圏内でも真空と同じ挙動ができ、滑るような動きになります。
そのほか:
出番があるかは知りませんが、オーウィンが乗っている船、セイバー級フリゲートについて。
全長500mの重ミサイルフリゲートで、FTL実体弾兵器の亜空間加速砲とミサイルランチャー、フェーズドアレイレーザー (レー"ダ"ーではない。PALについては普通に実在の技術)を搭載しています。
船体後部の左右に格納庫を持ち、最大で中型揚陸艇4機までを搭載できますが、左右貫通型ではないので融通は利きにくいです。船体サイズ的に結構無理をしているので仕方ない。
ミサイルランチャーはモジュール式になっており、
他のサイズのランチャーや貨物コンテナ、ドローン格納庫などに換装することも可能。
なおドローンは船体後部のメイン格納庫からでも展開できますが、ドローン格納庫モジュールには一体型の自動メンテナンス装置や物質操作器が組み込まれているので、戦闘時に消耗しても無制限に補充できます。 (物質操作器はゼロポイント動力で半永久稼働するため)
移動司令部や機動要塞、戦闘星系など機動拠点級の船では現実改変で弾薬や護衛艦を生成することも可能。 (戦闘星系は現在の時代設定ではまだ建造中)




