旅路は楽しいものだ?《ソラ》
《ソラ》
キイナたちの小屋を後にして、俺たちは東の国境を目指して歩き続けた。それは五日ほどの道のりであったが、なかなかの困難が続いた。
まず食事。食材となる野菜は、野草に詳しい薬剤師のカスガが調達してくれたし、旅慣れている様子のユフィが、旅籠で保存食を作ってくれていた。
しかし、ここでそれぞれの文化、というか、個性が出た。まず俺とカスガは料理をしたことがない。カスガに至っては、ユフィの言う通りマッチすら使えない。
マキは大所帯の劇団ブロタールに所属しているため、料理は当番制で慣れていると言った。さらには任せてと力強く宣言までしたのだ。
見た目はとても美味そうで、期待を込めて口にしたものの、辛すぎて食べられたものじゃない。唯一、カイだけが美味しい美味しいとおかわりをした。
カイは騎士なものだから、料理なんて経験が無いと思っていた。しかし、騎士や兵士だけで戦場に出ることもあるので、最低限の料理ならできると意外なことを言っていた。
完成した料理は、見た目は、何と言うか、個性的で芸術的な色味をしていた。恐る恐る口にすると、その味は悪い意味で予想通りだった。唯一、マキだけが美味しい美味しいとおかわりをした。
食文化などではなく、味覚の問題なのだろう。
結局、料理はユフィが何も言わずに作るようになってしまった。忍びないので、俺もユフィの料理を手伝うようにした。
次に、地図や方向感覚。俺たちは街道を外れてしまったため、道なき道を歩くことになっていた。
言っていた通り、カイはとんでもない方向音痴だった。一度カイが地図と包囲磁石を持ったものの、見覚えのある大木に何度もたどり着いてしまった。
マキは巡業もする劇団だが、普段は得意な者に任せているため、地図の見方が分からないようだった。地図をグルグルと何回転もさせているため、途中でユフィが取り上げた。
カスガも旅をしていたはずだが、俺と同じように包囲磁石を初めて手にしたという。一度カスガに道を任せてみたら、大きな水場にたどり着いた。
奇しくもこれが、俺が初めて目にする海だった。俺はその光景に圧倒されていたが、その背後ではカスガがユフィに包囲磁石を取り上げられていた。
結局、道なき道の先頭を歩くのはユフィとなった。俺たちはユフィの後ろを、マキに教えてもらった歌を口ずさみながら歩いた。
次に、金銭感覚。
五日目の道のりの途中、俺たちは運良く行商人と遭遇した。行商人の馬車には、たくさんの食材が並んでいた。
商人はりんごを手に取り、五百ルピーだと言った。俺は手にしたことのない金額に驚いた。あの小銭を貯めていた瓶ですら、五百ルピーなんて入ってなかったと思う。
商人が紹介するものを、カイは何でもへーっと言って、マキは何でも高いと言って、カスガは何でも安いと言った。
商人は次々に食材を紹介したが、三人の反応は一貫していた。俺には相場が分からず、目をキョロキョロさせるだけだった。
我慢できなくなったユフィが、必要な食材をどんどん選び取り、自分から金額を提示した。商人は、それじゃ安すぎると反論したが、ユフィが食い気味に新しい金額を提示した。商人はそれなら、と渋々食材を売った。
「お前らは遠足でもしてるのか。」
夜、ついにユフィの堪忍袋の緒が切れた。と言っても、怒鳴るわけでもない。静かに冷たく怒っている。それがかえって恐ろしさを増した。
カイやカスガより身長が低く、細身のはずのユフィが大きく見える。そんなユフィを前に、俺たち四人は正座をしていた。俺はともかく、三人はユフィより年上なのだが、それはもう関係ない。
「お前らは生きてアリアレジスへたどり着く気はあるのか。どうなんだ。」
どうなんだ、と疑問形だが、別に問うてるわけではないのは、何となく察しがついた。責められている。四人とも、しっかりと叱られている。俺は年上に口で叱られるのは初めてだが、こんなに背すじが固まって空気がヒリヒリするものだとは知らなかった。
「はい、ユフィさん。」
「なんだ、マキ。」
マキが勇気を出して手を挙げた。なぜか、さん付けなのは、誰も突っ込めない。
「私には楽器演奏で稼ぐ力があります。街にたどり着いたら、このなかで一番旅費を稼げる自信があります。」
「それはいいことだ。そうしてくれ。しかし道中、こいつらと歌っているのはなぜだ。」
「く、熊よけです。」
「熊は冬眠期間だ。終了。」
マキがはい、と小さく返事した。
「はい、ユフィさん。」
「なんだ、カイ。」
マキが撃沈したあとだというのに、カイが名乗りをあげた。薄々思っていたが、カイはもしかしたら空気が読めない男かもしれない。
「僕は剣でみんなを守ることができます。街にたどり着いたら、用心棒や傭兵の仕事をして稼げると先輩に教わりました。」
「昨晩も三日前も、影や盗賊を撃退したその力は頼りにしている。それにしても、お前は世間を生きていく力に心配がある。どう思う。」
「はいっ。よく言われますっ。」
「褒めてない。終了。」
なぜかイキイキと返事をしたカイが、今度は小さくはい、と返事をした。
「…。」
「…。」
無言。焚き火の音だけが響く。
「なんだ、カスガ。」
「何も言うとりません。」
「なんだ、カスガ。」
ユフィが容赦なく攻め込む。かなり鬱憤が溜まっているのだろう。
「ワシは…。」
ほんの一息を飲み込む時間さえ、永遠に感じる。そして、カスガが細く息を吸って、吐き出した。
「ワシは、役立たずじゃ…。ただの穀潰しじゃ…。」
「な、泣くなよ、カスガっ。」
俺が膝をさすると、カイとマキもカスガに駆け寄り慰める。ユフィは頭を抱えてうなだれている。
「泣くな。お前の野草の知識は確かだ。本業のカイに引けは取るが、戦いでも頼りにしている。」
ユフィが静かな口調はそのままに、カスガにフォローを入れると、カスガはパッと顔を上げた。
「あ、ありがとうございますっ。ユフィ先生っ。」
なぜかカスガは先生呼びをしたが、もう誰も何も突っ込まない。
それを言うと、俺こそ何もできていない。料理も、道案内も、買い物も。影や盗賊との戦いでも、俺は一番後ろで眺めるだけだった。
ユフィはチラリと俺を見たが、すぐに視線を外した。そこで、決意を固め、立ち上がって手を挙げた。
「は、はい、ユフィ先生。」
「先生はやめろ、なんだ、ソラ。」
「俺は…。」
大きく深呼吸して、宣言するように言う。
「俺は、毎日たくさん歩いて、たくさん食べて、たくさん勉強していますっ。昨日は五つ文字を覚えましたっ。」
俺が五本指を立て、手のひらを広げてそう言うと、ユフィ以外の三人がニコニコ微笑んだ。
「それでいい。その調子で頑張れ。終了。」
ユフィは変わらず静かな言い方だったが、心無しか表情が柔らかかった。
そんなこともあって、出身国も職業も違う俺たちは、少しずつ互いを知っていった。
そして、キイナの小屋を出発してから六日後、ようやく大きな街が見えてきた。
「わぁ、ヴェーゼンの街。久しぶりだなぁ。」
カイが指差した街は、グランディエの城下町ほどではないが立派な外壁で囲まれている。外壁の向こうにはレンガ造りの建物が見える。
外壁の一部に街の門が見えるが、そこから街道が伸びている。あの街道はどこか大きな街に続いているのだろうか。街道上には遠目にも分かるほどに何人もの旅人が見え、ヴェーゼンが賑わっている街だということがうかがえる。
「俺、大きな街って城下町以外初めてだ。」
俺がワクワクしながら声を上げると、マキが言った。
「ソラはたくさんの初めてを経験しているのね。それって、とても素敵なことよ。」
カイとカスガがその言葉に頷く。
俺たちは久しぶりのたくさんの人がいる場所に、疲れた足を軽くして歩いて行った。
ヴェーゼンの街の門に到着すると、数人の門兵が立っていた。
「あいつら何してんの?」
「彼らは門兵。ああやって、街に入る人たちを検査しているのさ。」
俺の問いに、カイが答える。やっとの街だというのに、水を差された気分になった。旅人は荷物を、商人は品物を載せた馬車を念入りに検査されている。
「ブランジェとは反対側の国境とはいえ、戦時下じゃしのぅ。検査も厳しくなるもんじゃな。」
カスガがそう言うと、ユフィが続いた。
「それもあるが、ここは【紫の紛争地帯】との国境沿いにある街だ。普段からこんなものだろう。」
四人が通過をためらっていた、紫の紛争地帯。それが近づいている緊張感が少し伝わり、俺は遠くの草原を眺めた。
国境って実際に地面に線が引かれているわけではないんだなと、大人なら笑ってしまうことを、俺はぼんやりと考えていた。
数十分して、ようやく俺たちの検査となった。門兵は偉そうに身分を尋ねてきた。
「カイ=クアロラルシュです。騎士です。」
そう言って、カイは剣の持ち手に刻まれた印と、手首に巻いた皮の装飾品を見せた。すると門兵たちは慌てて姿勢を整えた。
「き、騎士様でしたか。戦時下のなか、お疲れ様でございます。」
カイよりもずっと大人な門兵たちが、コロリと態度を変えた。俺はなんだか無性に嫌で、貧民街で寝ている俺を蹴飛ばしてきた、浮浪者の卑しい笑みを思い出した。
「彼はソラ=セルカナデ。僕が護衛している子です。」
そう言ってカイが俺を紹介すると、門兵たちは俺にも深く礼をしてきた。でも、特にいい気分はしなかった。
「マキ=アルタンジェリン。劇団ブロタールの者です。」
マキが自分の身分を告げながらある手帳を見せると、門兵がよし、と言った。ユフィも同じようにしたが、マキとユフィは荷物の検査を受けていた。
「な、なんでじゃあ。」
すぐ近くで、カスガが二人の門兵の検査を受けていた。
「ワシのどこが怪しいんじゃっ。」
「どう見ても怪しいものばかりだろう。」
カスガの抵抗も虚しく、彼のカバンからは次々と怪しげな瓶や葉っぱが出てくる。カスガの武器である二本の小刀も取り上げられている。カイたちもどう説明に入ろうか戸惑っていると、門兵がカスガの服を掴んだ。
「ただでさえ、ブランジェが雇った工作員が増えているんだ。お前を連行する。」
俺たちが止めようと一歩踏み出したとき、カスガが門兵に何かをささやいた。そして、服の下で何かを門兵に見せると、門兵の表情が強張り、すぐに頭を下げた。
「も、申し訳ありませんでしたーっ。」
「いや、こちらこそ手間を取らせてすみませんのぅ。」
それは、カイに対する態度の変化とは比べ物にならない、派手な手のひら返しだった。
呆気にとられる俺たちをよそに、カスガが門をくぐる。俺たちは起きたことを理解できないまま、同じように門をくぐった。
ヴェーゼンの街は想像以上に賑わっていた。グランディエで一番大きな城下町のように人が多い。いや、様々な国から来ているであろう旅人や商人がいるぶん、もしかしたら城下町よりも活気があるかもしれない。
俺たちはとりあえず腹ごしらえのために、定食屋へ入った。
定食屋は、たくさんの人で賑わっていた。あと少しで正午を迎える時間なので、五人で席に着けたのは運が良かった。
四人は難なくメニューを読み料理を選んだが、俺はまだそこまで字が読めない。でも、ロンソ村の頃よりはいくつか読める字が増えた実感があった。
俺は一番味覚が信用できるユフィと同じものを頼んだ。料理を待つ間、俺たちは門での話になった。
「俺のことはカイが紹介してくれたけどよ、みんなは門兵に何を見せたんだい?」
「ああ、僕はこの剣。騎士団の刻印がされているんだ。それから、これ。」
俺が尋ねるとカイは長袖をまくって、左手に巻いた皮の装飾品を見せた。皮の途中には金具によって鉄のプレートが繋がれており、プレートには剣に刻まれたのと同じ印、それと番号が刻まれている。
「これは騎士団の入団試験に合格したらもらえるもので、入団した年と順位が刻まれているんだ。」
そう言われてよく見ると、319、1、と刻まれていた。
「グランディエは建国三百二十一年、それに、一、と言うことは…。」
ユフィの言葉でカイを見つめると、カイが自慢気な顔をしていた。
「その年の入団試験で、一番だったのさ。」
へへー、とカイは胸を張るが、ユフィは短いため息とともに俯いた。マキとカスガは素直に感心して、マキが質問した。
「すごいわ。でもカイってレシオ出身って言ってたわよね?異国の人でも騎士団って入れるの?」
「ああ、僕はグランディエのクアロラルシュ家に養子に入っているからね。出身はレシオだけれど、国籍はグランディエだから、騎士団の入団試験も受けられたのさ。」
カイがそう言うと、俺以外はへー、と納得していた。よく分からないけれど、よくあることなのだろう。
「私はこれ、劇団ブロタールの手帳よ。私の名前と、巡業で回った国の記録が書かれているの。」
マキは手の平くらいの大きさの手帳を何枚かめくった。数ページに渡りいろいろな筆跡によって、様々な文字が書かれているのが分かった。
「俺はこれだ。ジオリダム国立魔道学院の留学生の証明証。」
ユフィもまた、手の平くらいの二つ折りの手帳を出した。マキのと比べて情報量は薄いように感じたが、手帳に使われた皮は少し良い素材に感じた。
そして、一番気になるのは、ヤツだ。四人の視線が集まる。
「ワシ?なんじゃ、何もないぞ。」
「いや、あの門兵の反応。お前はメウィティカでも、かなり良家の出だろう。」
ユフィがそう問い詰めると、カスガはメニューを眺めながら言った。
「まぁ、悪くはないのかもしれん。じゃが、決して良いものでもないよ。」
カスガは何てこともないように言うが、かえって意味深だった。
そうしていると、料理が運ばれてきた。テーブルを埋め尽くす料理はどれも美味そうで、俺は思わず全てに手をつけてしまいそうだった。
「では、いただきま…。」
「これ、どうやって食うんだい?」
またもマキが挨拶をし終える前に、俺は疑問を口にしてしまった。皿には、オレンジ色のヒモがたくさん乗っている。
「…これはパスタだ。」
「ぱすた?」
同じ食事を頼んだユフィは、食べ方を説明する。フォークで、器用に巻き取って口に入れるのを見て、それが何だか優雅に見えて、俺もすぐに真似をした。しかし、上手く巻き取れず、ズルズルと大きな音を立ててすすることとなってしまった。
ユフィがフォークの持ち方を説明するが、俺はいつも通り、口に入れば関係ねぇと突っぱねた。
とはいえ、この料理も美味かった。どこか酸味を感じさせるパスタが、俺はこれ以来、大好物となったのだ。
五人とも、久しぶりに口にする、野草ではなく畑で獲れた野菜や厚い肉で作られた料理にかぶり付いた。
しかし、そこでカイが、ある危機を告げた。
「…旅費が、足りないんだ。」
その一言に、温かく美味い飯が、一気に冷める思いだった。
「さ、さすがにここの飯代はあるじゃろ?」
「ここの支払いは何とかなるよ。でも、今晩の宿代となると、どうなるか…。」
カスガの不安に答えながら、カイが追い討ちをかける。しかし、何も知らない俺は脳天気にこう言った。
「なんだ、その辺の屋根のあるところ探しゃいいじゃん。」
「野宿?街中では、さすがに…。」
マキが言うと、ユフィが続く。
「戦時下の街で野宿なんて…。ただでさえ紫の紛争地帯の国境沿いの街で、色々な人間がいるのに、命知らずだ。」
食事を終えた俺たちは、それぞれの所持金をテーブルに並べた。まあ、俺はゼロだが。
「うーん、ギリギリ一泊できるかな?」
「だが、戦時下で宿代が上がっている恐れもある。これでは心許ない。」
カイとユフィが計算していると、マキは定食屋のなかを見渡した。そして、カウンター越しに店主に話しかけると、店に飾られていた楽器を借りた。
ガランガラン、うるさいくらいの鐘が荒く鳴ると、客たちは鐘の下にいるマキに注目した。
マキが自分の上半身ほどもある楽器を抱えるように構え、十二本の糸を弾くと、何だか懐かしいような音が鳴った。そして、十二本の糸それぞれを細やかに弾くと、それは音楽になった。
その音に乗せ、マキは歌った。
母よ、遠くの夕陽に、あなたを見ます
淡く、幾千の色で染まる地平線
我が故郷はどこなるか
美しき故郷はどこなるか
眼には見えぬ、我が母よ
私を呼んでおくれ、その声で
美しき名を
あなたがつけた
この美しき名を
マキの美しく、しかしどこか拠り所のない繊細な声に、俺たちはもちろん、定食屋の客は食事の手を止めて聞き入っていた。
十二本の糸は静かにその余韻を店内に残すと、客たちから歓声と拍手が湧き起こった。そして、マキの横のカウンターに置かれた空き缶に、コインが入っていく。その度にマキは礼を言った。
「ありがとうございます。」
「いやぁ、あんたの歌声はいいね。綺麗なだけじゃなくて、何となく切なくてさ。」
客のその感想が、俺には気になった。
「セツナ…って何だい?」
「切ないは、難しいね。悲しいとは言い切れないし、苦しいとも言い切れない。愛するとか、大切な気持ちも混ざった複雑な気持ちだね。」
カイは丁寧に説明してくれたが、やはり俺には難しい。すると、マキの短い悲鳴が聞こえた。
「姉ちゃん、歌もいいけどよ、俺らの相手してくれよ。ほら、酒を注げ、酒。」
大柄なチンピラ風の男が、マキの腕を引っ張っていた。マキは男に蹴りを入れて抵抗するが、びくともしない。他の客が見て見ないふりをしようとしていた、そのとき。
「いででででっ。」
カイが男の、マキを引く手とは反対の腕を捻じ曲げていた。俺はパレードでカイに捻じ伏せられたことを思い出し、一瞬ゾッとする。
「お酒を昼から楽しむのは結構ですけど、女性への乱暴は見過ごせませんよ。」
カイはいつもと変わらない口調でそう言うと、男をグイッと引っ張り床に捻じ伏せた。
男には数人の、これまたガラの悪い男たちが先輩、と言って駆け寄る。そして、そのうちの一人が、バツの悪そうに会計を済ませ、定食屋からそそくさと出て行った。
これに対しても、客から、さらには店主や従業員からも拍手が湧いた。そして店主が言った。
「助かったよ、お兄さん。あいつら、ここ最近街で幅をきかせてね、力任せに好き放題して困ってたんだ。」
「しばらくの間に、ヴェーゼンの治安が悪くなったように感じますが、何かあったのですか?」
カイがそう言うと、店主たちは困ったように顔を見合わせた。そして少し悩んだあと、街の現状を打ち明けるのだった。




