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推し似に迫られて困ってます!〜私、推しは遠くから見ていたい派なので!〜  作者: 媛乃 暁姫


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「お祭りお祭り♪」

 何の店にしようかな〜♪

 見習い娘達や料理人に聞いたところ、お祭りに出店する食べ物屋台は、串に刺した肉や腸詰めを焼いたもの、スープ、パン、果実水、酒類を扱った店が多いらしい。

 町の食堂やカフェが、露店を出す感じだ。

「定番のフライドポテトに〜フライドチキンとかもいいなぁ〜」

 この世界にはまだ少ないスイーツとかいいかもしれない。

「ドーナツ、チュロス、マドレーヌ、マフィン、パウンドケーキ、ベビーカステラ⋯⋯あ、クレープもいいわね」

 ただ蜂蜜や砂糖を使うとなると、売る値段は少し高くなる。

 圧倒的に甘味が少ないから、話題にはなるだろうし、女子と子供には受けるだろうけど⋯⋯。

「材料考えたら、砂糖や蜂蜜を使うのが少ない方がいいのよね〜」

 安価な材料で、簡単に調理できるとなると。

「うーん、やっぱりドーナツかクレープかなぁ〜」

 クリームをカスタードにして、クレープ皮を大量にストックすれば何とかなりそうな気がするが、ドーナツの方が手軽な気がする。

 露店となると手早く商品を渡せるというのもポイントになる。

 作り置きができるというのも、都合がいいかもしれない。

「とにかく試作しないとね」

 アンナはスキップを踏みながら厨房へと突撃するのだった。



「で、どっちがいいと思う?」

 クレープとドーナツを食べさせてみて、アンナは見習い娘達と厨房の料理人達を見た。

「アレンジが効いて華やかで目を惹くのはクレープですね」

「でも作る手間やストックを考えたらドーナツじゃない?」

 因みにドーナツは某ドーナツ屋のポップ風にしている。

 要するに小さなサーターアンダギーだ。

「値段的に考えたら、圧倒的にドーナツの方がいいと思います」

「買いやすいのはドーナツですね」

「クレープだとどうしても値が張りますね」

 クレープは果物やクリームを挟むので、どうしても原価が高くなる。

「そうなのよね〜」

 砂糖の安定した供給が未発達なため、どうしても価格が張ってしまう。

「甘いものは脳や心にいいのにね⋯⋯」

「そうなんですか?」

「初めて聞きました」

 まぁ、そこまで研究が進んでない世界だから、まだまだ分からないことだらけよね。

「考えごとをすると頭と心が疲れるでしょう?そんな時には甘いものを食べるといいのよ」

「成る程⋯⋯」

「多少の甘味は疲れを取るけど、取りすぎは病気にもなるわよ」

「な、成る程⋯⋯」

 何事も適度がいいのだ。

「甘いもの以外だと何があるんですか?」

「フライドポテトかフライドチキンがいいかなって⋯⋯」

 見習い娘達は首を傾げるが、料理人達はポンっと手を打った。

「フライドポテトはいいですね!ありゃ酒にも合いますし」

「フライドチキンは初めて聞いたんですけど!」

 食に関しては料理人達も興味深々らしい。

「あ〜じゃあ、今夜はフライドチキンを作ってみましょうか」

「是非!!」

 勢いのある返事に笑い、材料を用意させると、早速下ごしらえをする。

「チキンは下味で決まるのよ」

 生姜、大蒜、塩をメインに少しの蒸留酒を入れて漬けておく。

「これ一晩くらい漬けておくのが理想なのよね」

「そんなに?」

「今回は数時間だけどね」

 本来ならしょうゆが欲しい。大蒜しょうゆ味の唐揚げに少しのレモンとマヨネーズを付けて、ビールで流し込むのがそりゃあもう最高なのだ。

 まぁ、まだお酒は飲めないけれど。

 甘酢タレにタルタルソースも最強だ。

 前世のように豊かな調味料を探すこと!

 アンナの目標がまた一つ増えた瞬間だった。




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