第54章:教皇の寝室と、邪神の「カビ取り」工事
聖都の時間を修理し、街に正確なリズムを取り戻した盆ちゃん。しかし、教皇庁の心臓部である「教皇の寝室」では、不吉な「黒い染み」が広がっていました。
第54章を執筆します。(AI談
第54章:教皇の寝室と、邪神の「カビ取り」工事
「……助けてくれ、盆山殿! 昨晩から天井に邪神の怨念が滲み出し、私の夢を蝕もうとしているのだ……!」
教皇庁の最上階、絢爛豪華な教皇の寝室。
そこには、純白の天蓋の真上に、禍々しい漆黒の液体が滴り落ちる「黒い染み」が広がっていた。教皇はガタガタと震え、聖印を握り締めて祈りを捧げている。
「落ち着け、教皇さん。……おい、レルちゃん。脚立だ。あと、バケツを持って来い」
盆山茂(盆ちゃん)は祈祷の声など意に介さず、ズカズカと寝室に踏み込むと、ライトを天井に向けた。
「……あー、これか。邪神の怨念ねえ……。レルちゃん、これ、匂いを嗅いでみてくれ」
「はーい、親方! ……くんくん。……あ、これ、邪神の加護が3割、**『腐った落ち葉と鳥のフンの腐敗液』**が7割ですね!」
レルちゃんが冷静に鑑定結果を告げると、教皇の祈りの手がピタリと止まった。
「な……腐敗液だと!? これは闇の勢力が私を呪い殺そうと……!」
「いいか教皇さん。どんなに強い呪いだって、**『隙間』**がなきゃ入ってこれねえんだよ。この天井の裏……つまり屋根の『谷樋』が詰まって、行き場のなくなった雨水が呪いのエネルギーと混ざって逆流してるだけだ。……アルフレッド! 屋根に上がるぞ! 全員、防護服とスクレイパーを用意しろ!」
「了解です、親方! 呪いの除去(ケレン作業)、開始します!」
盆ちゃんたちは教皇庁の屋根へと駆け上がった。
そこには、数千年の間に積み重なった魔導カラスの巣と、風で運ばれてきた魔界の胞子が混ざり合い、真っ黒なヘドロとなって排水溝を完全に塞いでいた。
「……うわぁ。こりゃ酷い。邪神も邪神だ、こんな汚い場所をゲートに選ぶなんて、掃除の習慣がないのかね。レルちゃん、例の**『神域・強力カビ取りハイター(高濃度・因果消滅成分配合)』**だ!」
「はいです! 『菌も邪念も根こそぎ白くする・ゴッド・ブリーチ』、噴射準備完了!」
シュゥゥゥゥッ!!
レルちゃんが噴射した泡が、漆黒のヘドロに触れた瞬間、「ギィィィヤアアアッ!」という断末魔のような叫びが聞こえた。ヘドロそのものが邪神の端末だったようだが、盆ちゃんにとってはただの**「頑固な汚れ」**に過ぎない。
「よし、排水口が見えてきたな。アルフレッド、仕上げにここを『神域防水シート』で二重にパッチしろ。もう二度と湿気も呪いも通さないようにな」
「完璧です、親方! 立ち上がり(壁との接合部)もコーキングでガチガチに固めました!」
数時間後。
寝室の天井から滴っていた黒い液体は完全に止まり、染みもレルちゃんの「魔法の消しゴム」であっという間に真っ白に戻された。
「……ああ、空気が、空気が軽くなった……。嫌な気配が微塵も感じられない。盆山殿、またしてもあなたは邪神の侵攻を食い止めてくださったのですね」
涙を流して感謝する教皇。だが、盆ちゃんは寝室の隅にある古い魔法暖炉をじっと眺めていた。
「教皇さん、邪神の次は**『寒さ』だ。この部屋、天井が高いせいで暖房効率が最悪だろ。せっかく屋根を直したんだ、ついでに『全館床暖房(神域式セントラルヒーティング)』**を導入してやるよ。冬に霜焼けを作ってる教皇なんて、格好がつかないからな」
「ゆ、床暖房……? 床が、温かくなるのですか……?」
「ああ。天国より快適にしてやるよ。レルちゃん、次は地下の熱源をエアコンの室外機と連動させるぞ!」
「親方! それならタマちゃんの火を循環させる『ドラゴン・ヒート・ポンプ』が最適ですっ!」
教国の最高権威である教皇庁が、盆ちゃんの手によって「世界一高機能なスマート・パレス」へとリフォームされ始めた瞬間であった。




