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雨降る心の滞り  作者: Ry77


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30 復習と唐突

おさらい。修羅場だった。

週末に入った。この一週間、ものすごく時間が長かった気がする。そして、天井を意味なく見上げることを止め、ベッドから立ち上がる。

金曜日は休んだ(サボってしまった)為、その分の勉強をしないといけない。俺は椅子に座り、デスクライトの電源を入れて、おそらく昨日の授業したであろう教科書のページを開き、筆箱からシャーペンと消しゴムを取り出した。


「違う...ここがマイナスじゃなくてプラス...あれ...」


教科書を見てもいまいちピンと来ない。

ペンを握る手に無意識に力が入り、シャー芯が折れては、出す。そして、逆の手で頭を掻く。これを繰り返していた。




「はぁ...」


込み上げてくるものを必死に抑え込み、ため息をつく。分からない。自業自得ではあるし、ここで感情を出すのはおかしいと自分でも思っている。


「飲み物取りいこう...」


気分転換をさせようと、俺はデスクライトの電源を消しながら立ち上がり、キッチンに向かった。


ピンポーン


「...ん?」


唐突にチャイムが鳴り、動きを止めた。インターホンに目をやり、近づく。そして、目を見開いた。


「...詩織?」


桃色の髪色の人物がモニターに映し出され、唖然と口を開く。

普段のような制服姿ではなく、普段着?なのかどうかは分からないが、よく着こなしている。そして、化粧をしているような...気がする。


「ええ...?」


困惑しながらもとりあえず、玄関に向かい、ドアを開けた。


「...はい」


俺は詩織の顔をチラッと見た後、視線を逸らした。そして、その詩織はボソッと一言。


「...行くよ」

「...え?何?」


聞こえなかったのでもう一度耳を澄ませる。


「デート!!行くよ!!」

「うっ...!?」


詩織から発された大音量に耳鳴りが起こり、顔をしかめた。当の本人は頬を赤らめていたが、何をやってしまったのかを遅れて知り...


「あ、ごめん」


反省していた。


「いや...はい...準備するので待ってください...」


額に手を当てながらも部屋に戻り、急いで着替えや歯磨きを済ませた。

主な登場人物

住田竜司(すみだたつじ):主人公。紫陽花高校1年1組。

福留結希(ふくどめゆき):紫陽花高校1年2組。

水月心寧(みずきここね):紫陽花高校1年2組。

一ノ瀬綾香(いちのせあやか):紫陽花高校1年2組。

桃瀬詩織(ももせしおり):紫陽花高校1年2組。

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