表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
雨降る心の滞り  作者: Ry77


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

30/30

29 金曜日と修羅場

おさらい。帰ってきたのは詩織だった。

「やっぱり居たね?」

「...っ」


左肩に重さが掛かり、思わず息を呑んだ。振り返ると、満面の笑みの詩織が。


「靴があんたのだもんね?何してたのかな?」


やはり、無理があった。

相変わらずの満面の笑みを維持し、視線を外すことなくこちらを見つめてくる詩織に、全身がゾワッとした感覚に襲われた。


「えと、はい...あの...綾香に...サボろうって...言われて...」

「ふーん、それで?」


喉に言葉が詰まってしまい、声量が小さくなってしまう。


「公園に行ったり...したり...」

「したり?」


『普段の竜司じゃない。何かあったんじゃないか』と思ったのか、詩織は目を細めて口角を上げた。

俺はそれを見て、心臓がバクバクと大きく脈を打ち、それと同時に足が震え始め、息が浅くなっていくのを自分自身で感じた。


「学校をサボった幼馴染の行動を把握するっていうのが、やっぱり幼馴染の役目っていうかさ?それが幼馴染としての――」

「え、あ...え...」


急な饒舌に、戸惑って言葉が詰まった。詩織は、呼吸をしているのかどうなのかという状態で言葉を続け、俺は幼馴染について何故か語られていた。


「怒ってる...?」

「怒ってないよ?」

「ごめんなさい」


詩織の話を遮るように恐る恐る質問したが、間髪を入れずに即答された。そして、言葉に棘があった気がしたので、すぐに謝った。


「...あ」


不意にドアが開く音がし、視線をそちらへ向けた。綾香だ。おそらく、無事に帰ったのかを確認しようと思ったのだろう。この有様だけど。


詩織は綾香にチラッと視線を移し、俺に再び戻して表情を観察した後、また綾香に視線を移した。


「綾香、公園に行っただけ?」

「う、うん...」

「こいつの表情からして、何かあったみたいだけど?」


綾香は口をつぐんで視線を逸らした。そして、決心したように口を開いた。


「恋人繋ぎしちゃった」

「...はっ?」


静寂が押し寄せた。詩織の表情が段々、曇っていく。その静寂を、さらに濃くするように綾香は付け加えた。


「...ほっぺにキスしちゃった」

「はぁっ!?」


詩織は目を丸くし、事実確認をするように俺に向き直った。


「それ本当?」

「...はい」


詩織は金魚のように口をパクパクとさせ、頭から湯気が出そうな勢いで顔が赤くなり始めた。そして、俺の肩から手を離して一歩後退り、一言。


「昼休みあんたと話せなくて辛かった!!」

「...え?」


捨て台詞のようにそう言い放ち、そのまま部屋の中に入って行った。


「...あ」

「え?」

「詩織ちゃん行っちゃったね...」


頭の中が一瞬、真っ白になり、無意識に片手で口を覆っていた。


「じゃ、じゃあな...」

「あ、うん...また学校でね...」


逃げるように玄関へ向かい、外に出た。太陽の光が押し寄せる。帰り道の途中で、詩織の言葉が頭の中でリフレインした。


その後、詩織の部屋では「...馬鹿」や、「ほんとサイアク...」と聞こえていたらしい。どこぞの一ノ瀬情報である。

主な登場人物

住田竜司(すみだたつじ):主人公。紫陽花高校1年1組。

福留結希(ふくどめゆき):紫陽花高校1年2組。

水月心寧(みずきここね):紫陽花高校1年2組。

一ノ瀬綾香(いちのせあやか):紫陽花高校1年2組。

桃瀬詩織(ももせしおり):紫陽花高校1年2組。


途中でデータ飛んだのが許せません。めっちゃいい感じで書けてたのに!!!!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ