↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
77/157

75話『開戦』





【まだだ…まだだぞ…引き寄せろ】



クライヴの声が街に、冒険者(バスター)達に響く。



街の西門、城壁の上から冒険者(バスター)達が矢を構えている。



第一陣であろう、犬の魔物が森から出て城壁に向かって来ている。



数は30かそこらだろうか。



「あいつらにゃ城壁は破れん!安心して射て!ただ、裏の方に回られると人をとられて面倒だ、撃ち漏らすなよ!」



「「「「「はい!」」」」」



ベテランの冒険者が指示を出す。



弓を構えているのはランクが低い者や、直接戦闘に不向きな者達だ。



現場の指揮官としてランクの高い者が付いている。



指揮官はもしも魔獣等が魔法を放ってきた時に冒険者(バスター)達と城壁と守る役目も担っている。



【よし!放て!!!】



クライヴの号令に、冒険者(バスター)達は一斉に矢を放つ。



犬達は頭上から降り注ぐ矢の雨に為す術もなく倒れていく。



【…次は来ていないな。近接班、止めと矢の回収だ!】



次の魔物が来ていればこのまま矢を継続するつもりだったが、森から出てくる気配はない。



冒険者(バスター)達は素早く外に出て犬の魔物に止めを指しつつ、使えそうな矢を回収していく。



魔獣相手だとほとんど役に立たないが、魔物であればかなり有効な戦術だ。



魔物がどれだけの数が来るかわからない以上、少しでも回収しておきたい。



「よし、戻るぞ!」



冒険者(バスター)達は外周が終わると素早く砦の中へ戻っていく。



「これが続くだけならばなんとでもなるんですがね…」



ロカビリーは呟く。



「そう願いたいが、そうもいかんだろうな。魔獣が来てからが本番だ」



クライヴは答える。



そう、魔物だけであれば、防衛に徹し、魔身機と矢を使えばどうとでもなるのだ。



問題は、魔身機数体がかり、下手すれば10機以上でかからなければならないような大物が出た時だ。



「!次が来たか…ちっ、厄介な奴が来たな」



クライヴは森から出てきた魔物達を見て舌打ちをする。



【蛙と蛇の魔物には矢はほとんどきかん、中距離でかまわんから猪を狙え!】



クライヴが号令を出すと、ある程度、猪を狙って矢が放たれる。



猪に矢が刺さり、倒れていく。



蛙と蛇の魔物達にも矢が当たるが、蛙はヌメリのせいか、蛇は鱗のせいで矢が刺さらない。



【近接班、行け!すり抜けた奴をやれ】



クライヴの号令に、冒険者(バスター)達が出てくる。



「出番だ!行くぞ!」「蛇の毒に注意しろ!」「魔物相手だ、あまり魔力を使いすぎるなよ」



「「「「うおぉぉおおおおぉぉぉお!!!」」」」



冒険者(バスター)達は怒声をあげながら走り出す。




「一番乗りだっ!!」



ダリルはそう言って一番先頭に居た蛇の魔物に向かってハルバードを叩きつける。



蛇の魔物は頭を真っ二つにされ、数回、尾が踊った後に動かなくなる。




ダリルはハルバードを引き抜くと、素早く回転させ血を払い、構え直して叫ぶ。



「どんどん来いやっ!!」



「味方がいるんだから長物を振り回すのは止めろ」



そんなダリルの横を通り抜け、ジョンが言いながら長剣を振るう。



いつの間にか蛙の首が落ちている。



「稼ぎ時だ、勘弁してくれ!」



ダリルはハルバードで薙ぎ払いながら言う。



「みんなー!このバカに近づくなよ!」



剣を振るいながらジョンが言う。




「あの二人、ようやく元気になりやがったな」



冒険者(バスター)の一人がダリルとジョンを見て言う。



「うるさすぎるから静かなままでよかったんだがな!だがまぁ負けてらんねぇ。俺たちも稼ぐぞ!」



「おうよ!!」



冒険者(バスター)達も魔物に斬りかかっていく。



「すげぇ!皆つえぇ…よし、俺も!」



城壁の上で矢を放っていた新人は、下で魔物と直接戦う熟練冒険者達を見て呟く。



新人の放った矢は後方にいた蛇の魔物の目に刺さり、蛇は痛みに大暴れしている。



「よしっ!」



「やるな!今のはよかったぞ!」



新人の矢が蛇の目を的確に射ぬいたのを見ていた熟練冒険者は思わず声をあげる。



「毎日練習してますから!!」



「その調子だ!どんどんいけ!」



「はい!」



こうして新人達は熟練冒険者の戦いぶりを見て奮起し、士気が上がっていく。



「……これは!ギルドマスター、来ました」



音魔法で何かを探知したロカビリーは言う。



「来たか…数は?」



「……中型が2、来ます!」



クライヴの問いにロカビリーが答える。



【魔獣がくるぞ!矢は無駄だ、止めろ!魔身機持ちは前へ!それ以外は城壁ギリギリまで後退、魔物を引き付けて討伐に当たれ!】



クライヴの声に一斉に返事をする冒険者達(バスターズ)



「頼んだぞ!」



前線にいた冒険者(バスター)が城壁まで下がっていく。残る者達へ声をかける。



「お前らも城壁を頼むぜ。帰るところがなくなっちゃたまんねぇからな」



ダリルが答える。



「準備運動は終わった」



ジョンが言い、ダリルとジョンは構える。



「魔身機召喚!鋼の騎士(ドン・キホーテ)!!」



ダリルの機心が輝き、全身鎧の騎士が現れる。



「魔身機召喚…鏡の騎士(マンイーター)!」




ジョンの機心が輝き、同じく鎧の騎士が現れる。



「「さて、行くぞごらぁっ!!」」



二人は同時に叫び、武器を構える。



「こいつは俺達に任せろ、もう一匹を頼む!」



魔獣に相対し、他の冒険者(バスター)に言うジョン。



「わかった!頼んだぞ!」



そう言ってもう一匹の方へ向かう冒険者達(バスターズ)




こうして第2ラウンド、魔獣との戦いが始まった。









明日は9時に更新します!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。