↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
76/157

74話『襲撃』

あけましておめでとうございますm(_ _)m今年もよろしくお願いいたしますm(_ _)m




ニアフォレスト・ギルド内





「大変だ!!ギルドマスターを!!」



大の大人がドタバタと大きな音を立ててギルドへ飛び込んできた。



「なにごとですか~??」



受付嬢(イア)は飛び込んできた声の主の顔を見て表情が変わる。



「……何がありましたか」



もう一度問う受付嬢(イア)



大森林の調査を依頼した3人が、この様子で飛び込んできたのならば、何かがあったのだろう。



「魔物と魔獣の群れだ!最低でも500以上、下手すればもっと……」



息も絶え絶えにジョンが言う。



「今の速さなら下手すれば半日後にはニアフォレストに来るぞ!」



ロカビリーが必死に訴える。



一気にギルド内の空気が変わる。



「魔物の群れ…!?」「なんて数だ…」「ギルドマスターは!?」



突如もたらされた凶報に騒がしくなる。



(まさかここまで大きな事態になるなんて…)



「三人とも無事に帰ってきてくれてありがとう。不休で走ったのでしょう?少し休んでください」



受付嬢(イア)がジョンとダリル、ロカビリーに告げる。



「いや、まだやるべき事がある!住民を避難させ、防衛戦の準備をしないと!」



ロカビリーが反論する。



たしかに体はつらい。不眠不休でほぼ丸1日走り続けてきたのだから。



だがそんな事を言っている場合ではない。一刻も早く備えなければならないのだ。



「そんなことはわかっている、詳しい話を聞かせてもらう。終わったら少し休め。起きたら戦の始まりだぞ」



階段を降りてきたのはニアフォレストのギルドマスター、クライヴ・イーグルベルである。



「「「「ギルドマスター!!!」」」」



一斉にギルド内から声があがる。



「ロカビリー、報告してくれ」



クライヴはロカビリーを指名する。



「はい。大森林調査の為に森へ入り、約1日半の辺りで遭遇、音魔法と肉眼での確認で、確定している数だけで500程です。さらに後ろにいるとすれば数はまだまだ増える可能性があります。魔獣の姿もかなりの数を確認しました。進んでいるスピードを考えると、早ければ半日後にはここに襲いかかってくるかと思われます」



ロカビリーは一息に言う。



クライヴは少し考えた後、全員に聞こえるように大きな声で言う。



「住民の避難が先決だ、北の街(ファムノース)に受け入れ要請連絡と、王都に緊急救援要請だ。それとBランク以上の冒険者(バスター)は第2種戦闘配置だ!」



「「「「「はい!!」」」」」




クライヴの命令に、一斉に動き出す冒険者(バスター)達。



彼らは軍ではないが、ギルドでの低ランク時にこういった事態の行動についても学ぶ。



それは、この街が作られた理由にもなっている。



地形のせいか、魔力場のせいか、なぜか大森林から出てくる魔物や魔獣はこの辺りに現れる。



北のファムノースや南のサウスワークも森に近いが、ニアフォレストでの魔物の出現率が断トツに高い。



それを水際で撃破し、王国内部深くに行かせないために、防衛の為にこの街が作られたのだ。



街の住民もほとんどが冒険者の家族や、元冒険者なので、普通の町民等に比べれば行動も早い。



住民を避難させ、冒険者(バスター)全員で防衛・撃破にあたる。



王都からの援軍が来るまでが厳しい戦いになるが、多少の無茶は承知の上だ。



「せっかくここまで作り上げた冒険者(バスター)達と街だ、やらせはせんぞ」



クライヴは何十年も前からこの街を作ってきた。



冒険者(バスター)の育成システムを作り、街を発展させてきた。



かわいい我が子と我が家のようなものだ。魔物なんぞにくれてやる訳にはいかない。



人間の底力を見せてやろうじゃないか。



厳しい目をするクライヴに、受付嬢(イア)が呼び掛ける。



「ギルドマスター」



「イア、すまん。頼むぞ」



イアは何も言わずに深くお辞儀をするのだった。




風雲急を告げ、街全体が慌ただしく動き出していた。




◇◇




ギルドマスターへの報告を終わらせたジョン、ダリル、ロカビリーはギルドマスター命令により休まされる事になった。



ダリルが最後まで抵抗しようとしていたが、受付嬢(イア)の魔法で強制的に眠らされ、それを見たジョンとロカビリーは抵抗をやめすぐに休むことにした。



その後少しして目を覚ました3人はそれぞれの配置へ向かう。



「ダンナ、俺達は前線だ。短いパーティだったが楽しかったぜ」



ダリルがロカビリーに言う。



「そんな最後の別れみたいな言葉はやめてくれ」



苦笑いでロカビリーは答える。



「あんたの魔法はこーゆー時にこそ活きる。頼んだぜ」



ジョンが言う。



「必要があれば私も降りる。必ずまた生きて会おう」



ロカビリーはそう言い、3人は無言で拳を突き合わせる。



戦場では何が起きてもおかしくない。



今生の別れにならないことを祈るばかりだった。







大森林を正面に望む、ニアフォレスト西門。



ニアフォレストは砦になっており、防壁が街を覆っている。



「ギルドマスター、戻りました。ありがとうございました。もう大丈夫です!」



ギルドマスターの姿を見つけたロカビリーは挨拶をし、頭を下げる。



「ロカビリーか、よかった。君の魔法、頼らせてもらうぞ」



クライヴが言うと、ロカビリーは頭を下げる。



「準備の方は?」



「避難民は全員街を出た。今できる万全だ。早速だが頼む」



ロカビリーの問いに、クライヴは答える。



「はい。…では」



ロカビリーは音魔法を使い、森の方を探る。



「おぉ…これはこれは…」



ロカビリーの額に、一筋の汗が流れる。



「どうだ?」



「もうすぐそこまで来てますね…と言うより、何かを待ってる??」



と、ロカビリーが言った次の瞬間。



「!来ました!小型の魔物が来ます!」



ロカビリーか叫ぶ。



「全員に伝えてくれ」



クライヴはロカビリーに言う。



「は!」



【全員第一種戦闘配置!森より小型の魔物が来るぞ!】



クライヴの声が音魔法で街全体に響き渡る。



「ついに来たか…」「やってやるぜ」「まずは小手調べだな」「一月見なかったからな、稼がせてもらうぜ」



冒険者(バスター)それぞれが気合いを入れる。




さらにクライヴは言葉を続ける。




【魔物が何百とやってくる…だがまぁ、やることはいつもと一緒だ。バスターズ(追っ払う者)の意味を身体に教えてやれ!しっかり稼げよ!行くぞ!!!】




「「「「「「おう!!!!!」」」」」」




こうして史上初の、大規模な魔物集団との戦い。



その火蓋が切って落とされたのだった。







明日は13時に更新します!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。