↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
25/157

23話『シャボー』

いつもありがとうございます!



数日後。



それからは魔物などの襲撃はほとんどなく、穏やかに過ごすことができた。獣人の国(シャボー)に近い為だろう。



「見えた!みんな、シャボーに着いたよ!」



ミナが嬉しそうに跳び跳ねている。弾む弾む。



「お、着いたか。酒が飲みてぇな」



師匠がのっそりと顔を出す。やはりここでも飲むらしい。



「水と食料、あとは…」



フィーダさんはお買い物リストの確認をしている。



「ハルくんお買い物付き合ってくれない?」



アリスが尋ねる。


「いいよ!」



「あ、皆確実に今日は宴会になるから予定は明日以降しか無理よ。覚悟しといてね!」



ミナが言うと、師匠は嬉しそうにしていた。



まぁ今回は事件解決のお礼もあるそうだから仕方ないだろう。




「さて。獣人の国シャボーへようこそ!とりあえず父上に会いに行きましょうか」



ミナに促され一番大きな屋敷へ向かう。



向かう途中にもすれ違った獣人の方々から御礼を言われた。



事件があったことも俺たちが解決したことももう周知の事実らしい。



「ミナ様おかえりなさい!」「姫をありがとう!」そんな言葉をかけられるものだから恐縮しながら進む事になってしまった。




意外…それは和風!町並みも屋敷の作りも古い日本家屋のような建物だった。歩いている人達は鎧だったり洋服だったりしたけど、そのアンバランスさがなんとも不思議な町並みに見える。




国王の屋敷(ミナの実家)へ上がり、部屋で待っているとどうやら来たようだ。



入ってきたのは着物を着たライオンの獣人だった。



「俺が『獣王』ガルル・ギルだ。まずはセキチクで獣人達を助けてくれた事に感謝する。そしてシャボーへようこそ、親愛なる客人達よ。名を聞かせてくれるか?」



獣王は礼をする。動作ひとつひとつに無駄がない。かなりの強さであろうことは容易に想像できた。



「アルフレッド・グランだ。よろしく」



「『雷神』に会えるとは思わなかった。是非手合わせ願いたいものだ」


獣王はギラリと笑う。犬歯が怖いぞ。



「アリス・ディアセイントです。お招き有難うございます」


そう言ってアリスは優雅に礼をする。



「かわいいお嬢さんだ。来てくれてありがとう」



ん?なんかキャラ違うような気がするが…?



「フィーダ・マクスウェルです。よろしくお願いします」



「貴女も武に生きる人だな。いい目をしている」



バトルマニア同士のやりとり…通ずるものがあるらしい。



「と言うことは君がハル君だな?一番最前線で戦ってくれたそうだな。礼を言う」



「そんな、こちらこそありがとうございます」



獣王はニッコリと朗らかに笑った。なんというか、父のような安心する雰囲気を持っている人だな。



「パパただいま!」



ミナが言うと、



「心配したんだよミナちゃん!ほんとに無事でよかったよ」



ん?またキャラ崩壊してるぞ?大丈夫か!?





「さて、改めて獣人を代表して御礼を申し上げる。小さいが宴の席を用意したので思う存分に楽しんでいってくれ。では案内しよう」



そう言って獣王に連れられ、町の中心の広場にやって来た。



そこにはど真ん中に大きな篝火と、たくさんの料理と飲み物、町中の人達が集まっていた。



小さいが…?宴会…?



すぐに一段高い場所に案内され飲み物が渡される。



「聞けい皆の者!我らが同胞を救う為に戦ってくれた戦士達だ!深い感謝と友愛の意を彼らに!存分に飲み、食い、歌い踊ろう!乾杯!!!」



「「「「乾杯!!!!!!」」」




獣王が言うと、町中全員が心からの叫びをあげる。



とんでもない迫力と大音量だ。



こうして全てを巻き込んだ大宴会は始まった。






◇◇



いろんな人が代わる代わる俺たちに挨拶に来ては御礼をのべていた。



「獣人って仲間との絆が強いんですね」



俺が言うと、



「国ひとつが群れのようなものだから一心同体の家族だからね。家族を助けてくれた相手には感謝するでしょ?」



ミナが答えた。



「同族意識が強いな。人間は数が多くて国も別れてるからその辺の意識は薄い」



フィーダさんが続ける。



なるほどねぇ。



「あ、アリスそのお肉おいしそうだね」



アリスが食べていたローストビーフのような肉料理がとてもおいしそうだ。



「おいしいよ!お皿頂戴、とってあげる。あ、あとそこのサラダもおいしかったからこれも一緒に」



アリスはハルのお皿に肉とサラダを盛り付けてくれた。



「ありがとう。あ、飲み物これ。フィーダさんもいります?」



飲み物をアリスに渡し、フィーダさんにも声をかけるが、



「嬉しいが待ってくれ、今このクマさんと飲み勝負をしているのだ。終わったら頂こう」



クマさんて…。





「パパ、余興に組み手をしたら盛り上がると思わない?」



「ほう!それは面白そうだな!客人は皆、腕がたつようだしな」


「私がやるわ!」


「なんと…本気か?」



「私くらいの強さじゃないと彼らの相手は無理よ。いい?」



「そこまで言うなら構わんぞ。しかと見届けよう」



勝手に親子で話が進んでるが大丈夫か?皆着いてきてないぞ?




「よし、じゃあハル!付き合って!」




ミナはいきなり俺を指名してきた。



「えぇ!?俺?戦うの?」



正直あまり女の子とは戦いたくないのだが。何かあったら困るし。



「いいからいいから!殺し合いする訳じゃないんだし。盛り上げなきゃね♪」



「待って、それ私がやる」



アリスが突然割って入った。




◇◇



ミナがハル君を組み手の相手にしようとしていた。余興らしいが、なぜか気になる。



嫌な予感がする。



とても、嫌な予感がする。なんでか分からないけどミナとハル君を戦わせちゃダメだ。


絶対にダメだ。



「え!?、い、いや、アリスはいいよ!ハルに出てもらうから」



ミナは慌てて断る。



…やっぱりおかしい。絶対にダメだ。



「いや、私がやるわ。手合わせしましょう?」



「あぁ、正直その方が助かるな。あんまり大勢の前で女の子と戦うのは…」


ハルが言う。



(よし、ハルくんならそう言うと思ったよ)



アリスは心の中でハルの援護に感謝する。



(くっ…まずい…アリスめ…感付かれたか?こうなったら仕方ない、アリスから片付けるか。そのあとハルと戦えばいい)



「…わかった、ではアリスにお願いするわ」



ミナは不承不承、引き受ける。こら以上怪しまれてはいけない。



「ん?よいのか?では聞け皆のもの!今からミナと客人が決闘をもって手合わせを行う!酒を持って演習場へ集合じゃぁあ!!!!」




「「「うぉおおぉぉぉお!!!」」」



獣王が大きな声で獣人達に言うと、これまで以上の大盛り上がりを見せる。



やはり獣人達は、力が重視されるためか腕ためしや戦いが好きなようだ。総じてバトルマニアなのだろう。



さてどうなるのかな?怪我だけしないようにしてほしいな。




明日はミナVSアリス!誰と誰の対戦見てみたいですかね?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。