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『親から子へ ~シャンテの宇宙創世記~』  作者: ひややっこ万次郎
第二章:星を駆けるオーロラ、二つの軌道
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第五話:星を駆けるオーロラ、前世の残響3

ティアンは息を呑んだ。シャンテの言葉が、オルテリウスの悲しいバグの真実を射抜いていた。

彼らは世界を恨んでいるのでも、未練で彷徨っているのでもない。

ただ、日常の真っ只中で時間が止まってしまっているだけなのだ。

ティアンはシャンテが気づかせてくれた命の真実の重さを胸に、ハァハァと激しく息を切らしながら、さらに強固な防護の力でその健気な記憶の残響を包み込み、オリゾンを守り抜いた。

激しい電波の歪みがゆっくりと遠ざかり、再び宇宙に静寂が戻ってきたその時、彼らの眼前に、息を呑むほどに美しい、まだ誰もいない生まれたての青い惑星が姿を現した。


ティアンはハァハァと激しく息を切らし、ボロボロになりながらも、その小さな身体で宇宙の圧力を物理的にせき止め続けた。

彼の命がけの防護のおかげで、シャンテの繊静な愛のアンテナは、ノイズに汚染されることなく完全に守られていた。


「ありがとう、ティアン。私、大丈夫よ!」


シャンテは、母ヴィーナスの遺した条件と、7つの道具の重みをしっかりと胸に抱きしめ、前を見据えた。

ティアンの健気な盾に守られながら、ノイズの嵐が吹き荒れる小惑星帯の魔の領域を、二人は無事に突き抜けた。

激しい電波の歪みがゆっくりと遠ざかり、再び宇宙に静寂が戻ってきたその時、彼らの眼前に、息を呑むほどに美しい、まだ誰もいない生まれたての青い惑星が姿を現した。

第三惑星・地球(アース)。これから彼女たちが調律していく、生命の新しいキャンバスが、すぐそこに優しく輝きながら二人を待っているのだった。


第六話へつづく

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