当然、助けてもらえるつもり
13歳になって学園に通うことになっても、私は寮に入ることはしなかった。
私がいない間、お母さん達がどんな目に合うか怖かったから。
あれから何度となく、使用人が隠れて話すお父さまの話に聞き耳を立てて、無事だと知れば心から安堵した。
それでも、いつ帰ってくるか分からない不安で叫び出したくもなった。
お母さんに「学園はどうか」と聞かれる度、これ以上心配を掛けたくなくて「友人が沢山出来た」「学食でのご飯は、お喋りに話が弾んで時間が足りなくなる」など嘘をついた。
本当は、友人なんて作っている余裕もないし、お昼はパンを買って、こっそり中庭にある大きな木の下で隠れるように1人で食べていた。
嘘をつく罪悪感はあったけど、それより悲しませたくない気持ちの方が強かった。
だけど、お母さんはきっと気付いてたんだと思う。
だって、私の話を聞きながら「良かったね」って涙ぐんでたから。
その時の私は、涙ぐむ程安心させていると思ってた。-本当にバカだった。
クヴィスリングをどうにかしたいけど、全然良い案が思い浮かばなくて、毎日焦ったように過ごしていた。
そんな時、ふと教室から廊下を見たら生徒会役員の皆さまが歩いていた。
その穏やかな雰囲気に目が離せなくなって、私は
「これだ!!!」
って確信した。チャロアイト領は男爵。
生徒会役員の皆さまは、お2人を除いて男爵より上の地位を戴いている。
スコロライト様とフローライト様は、平民でありながら成績も良くお人柄も良い。
なにより、王太子殿下とご婚約者のサフィア公爵令嬢がいらっしゃる。
(生徒会役員の皆さまに、チャロアイト領を助けてもらえば良い。クヴィスリングは爵位を持ってないから、あの方々の言うことには逆らえないはずよ)
そうやって1度思い込むと、これしか解決方法はないような気がした。
ちょうど学園祭の準備を視察に回られているから、会う機会はいくらでもあった。
それに、私がこれだけ困っているのだから、当然助けて貰えると……そう、奢っていた。
いよいよ、リディアがなぜ暴走娘になったのか、の裏側です。
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