表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/36

34.未来連続

 れんが倒れている。

 動かない。


 僕の頭の中で。

 未来が流れていた。


――れんが死ぬ未来、僕が捕まる未来、全滅する未来――



 僕は拳を握った。


「……違う」


 未来は変えられる。



「来いよ」


 れいじは言った。


 体から電気が走る。


 僕は目を閉じた。

 未来を見る。


――れいじ、突進、拳、胸――


 未来が流れる。

 僕は避けた。


 次の未来。


――蹴り、頭――


 未来が流れる。


 僕はしゃがむ。

 さらに未来を見る。


――攻撃、回避、攻撃、回避――


 未来が連続で流れ込む。



「しょうた……?」


 ゆきは驚いていた。



「未来を連続で見てる」


 ひなは言った。



「へぇ……」


 れいじも驚いていた。


 その瞬間、電撃を散りばめて猛スピードでくる。


 僕は未来を見る。


――拳、避ける。


 次。


――蹴り、避ける。


 次。


――肘、避ける。


 僕の体が未来通りに動く。


 れいじは驚いていた。



「……全部避けるか」


 僕は息が荒い。

 未来を見すぎている。

 頭が痛い。

 でも止まれない。



「面白いな」


 れいじは言った。


 そして体の電気が増える。

 空気が震えている。

 その瞬間、れいじが消えた。


 僕は未来を見る。


――雷、拳――


 未来が流れる。


 避ける。

 でも次の未来。


――電撃、全方向――


 未来が流れる。


 避けられない。


 未来が消える。



「ひな!」


 僕は叫んだ。


 ひなが手を上げた。


 空気が震える。

 音が消える。

 完全な無音になる。


 れいじの動きが一瞬ズレた。


 僕は未来を見る。


――電撃、避けるルート――


 未来が流れる。


 僕は飛んだ。

 電撃が岩を砕く。


 れいじは舌打ちした。


 息が荒い。

 でもまだ動ける。


 その時、後ろから声がした。


「……しょうた」


 僕は振り向く。



「れん!」


 生きてる!



「見えた……」


 れんは呟いた。



「何が?」


 れんがれいじを見る。



「装置に弱点がある! 首の後ろ!」


 れんは叫んだ。


 れいじの顔が少し変わった。



「よく見えるな。でも触れるのか?」


 電気が爆発する。


 れいじが突進してくる。


 僕は未来を見る。


――れいじ、首の後ろ、触れる未来。 


 でもその未来の先。

 ひなが血だらけで倒れている――


 未来が消える。


 僕は息を止めた。



「……嘘だろ」


「どうしたの?」


 ひなは聞いた。


 僕は言えなかった。

 この戦い、誰かが必ず倒れる。



「終わりだ」


 れいじの声で電撃が空気を裂く。


 僕は未来を見る。

 そして一つの未来を選んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ