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33.電撃の隊長

 れいじの体から電気が出ていた。


 れんは震えている。



「俺は能力者ハンターだ」


 れいじは笑った。


 ひなが一歩前に出る。



「逃げるよ」


「無理だ」


 れいじがそう言った瞬間。


 バチッ!!


 れいじの体が消えた。


 次の瞬間、僕の目の前に飛んでくる。


 僕は未来を見る。


――拳、顔に当たる――


 未来が流れる。


 僕は体をずらす。

 拳が空振りする。



「避けたか」


 れいじは笑った。


 僕は距離を取る。

 電気のスピードは速い。


 未来を見る。


――れいじ、蹴り、僕の腹――


 未来が流れる。


 僕は避ける。

 蹴りで岩が砕ける。


「岩が!」


 僕は驚いた。



「逃げるの上手いな」


 れいじは次の攻撃をしようとしていた。


 僕は未来を見る。


――戦い、れいじ、電撃、僕達、倒れる――


 未来が消える。



「しゃべるな」


 ひなは言った。


 僕は一瞬止まる。

 ひなが目を閉じた。


 空気が揺れる。

 そして完全な無音になった。


 れいじが眉をひそめる。


「……音?」



「消した」


 ひなは言った。



「それがどうした。見えてる」


 れいじは鼻で笑った。



「音は情報。そして電気も」


 ひなは言った。


 れいじの目が少し動く。



「音がないと距離が狂うわ」


 ひなはにやりと笑った。


 その瞬間、れいじが動いた。

 電気を散りばめ猛スピードで動いた。


 でも少しズレた。

 僕の横を通り過ぎる。



「……なるほどな」


 れいじは言った。



「感覚、狂うでしょ?」


 ひなは言った。


 僕は未来を見る。


――れいじ、攻撃、ズレる――


 未来が流れる。


 勝てる可能性が少しだけ見える。



「しょうた!」


 れんは叫んだ


 僕は振り向いた。

 れんがれいじを見ている。


 れんの透視能力。


「この人も体の中、機械いっぱい!」


 れんは叫んだ。



「よく見えるな」


 れいじは笑った。



「心臓の横、装置がある!」


 れんは言った。



「そうだ。強化装置」


 電気がさらに強くなる。

 その瞬間、れいじの体が雷のように加速した。 


 僕は未来を見る。


――拳、僕の胸、避ける。


 でも次の未来。

 蹴り、れんに当たる――


 未来が消える。


「れん!」


 れんが振り向く。


 その瞬間、れいじの蹴りが入る。

 れんの体が吹き飛んだ。



「れん!!」


 岩にぶつかる。

 れんが動かない。



「邪魔」


 れいじは言った。


 僕の頭の中で未来が急に増えた。


――れんが死ぬ未来、捕まる未来、逃げる未来。

 全部流れ込む――


 僕は拳を握り、れいじを見る。



「いい目だ」


 れいじは笑った。


 電気が空気を裂く。


 僕は未来を見る。

 そして未来を作り始めた。

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