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「……ひどい。神様は、私たちを『餌』だと思ってたなんて……」
ノアが涙を流し、リナは杖を握り締めたまま震えている。
「リーダー。……どうするつもり?」
フェリスが、静かにカイの顔を覗き込む。
カイは、師匠の木刀をそっと拾い上げ、腰の『虚空』の隣に差した。
「……やることは変わらない。……属性が呪いなら、それを全部斬り落とすだけだ。……リナ、フェリス、ノア。お前たちの『色』も、神様のためのものじゃない。俺が、お前たちを本当の自由にしてやる」
カイの言葉に、三人の瞳に再び光が灯った。
絶望的な真実を知ってもなお、彼女たちはカイを信じることを選んだ。
「……じゃあ、修行ね。属性に頼らず、自分自身の魂を力に変える方法。……教えてくれるんでしょ、師匠?」
フェリスが不敵に笑う。
その時、村の警鐘が鳴り響いた。
空が割れ、アヴァロンの時よりも遥かに強大な、本物の「神の使い」がその姿を現そうとしていた。




