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 静寂。

 シルフは、力の根源であった『木の加護』を完全に断たれ、ただの華奢な少女として床にへたり込んでいた。

 彼女の背後にあった「空の玉座」は、縦真っ二つに断ち割られ、その隙間から、本当の、ただの青い空が見えていた。


「……あ、あ……。私の、私の世界が……」

「……世界は最初からここにあった。お前たちが勝手に色を塗って、自分たちのものだと思い込んでいただけだ」


 カイは剣を鞘に収め、倒れていたリナ、フェリス、ノアに歩み寄った。

「……終わったぞ。……帰るか」


「カイ、さん……」

 リナが震える手でカイの服を掴む。

 彼女たちの身体からは、これまで彼女たちを縛り、そして守っていた「属性の重圧」が消えていた。

 それは、魔法が使えなくなったことを意味しない。

 **「属性に支配されるのではなく、自分の意志で力を扱う」**という、真の意味での覚醒だった。

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