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 静まり返った水上庭園。

 リナは、水面に膝をつくかつての主を見つめ、静かに杖を収めた。


「セレナ様。属性は、神から与えられた特権ではありません。……私たちは、この色と一緒に生きていく。それだけのことなんです」


 リナの言葉には、もはや過去の恨みも、劣等感もなかった。

 彼女は自分の「色」を、カイという無色の存在によって、真の意味で自分のものにしたのだ。


「……行くぞ。次は『木』だ。アヴァロンの頂上まで、あと少しだ」


 カイが歩き出す。その後ろを追う三人の背中は、もはや「属性に縛られた冒険者」ではなく、世界を変革する一団のそれであった。


 その様子を、塔の最上階から見つめる影があった。

 四聖ギルドの真の支配者、大導師シルフ。

「……無色か。面白い。……五百年前、この世界を『色』で塗り替えた我らに対する、これは神の皮肉かな?」

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