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迷宮都市アヴァロンの最上階。そこは、雲を遥か下に見下ろす、星に最も近い場所だった。
空気は希薄で、常人なら呼吸すらままならないその場所で、一人の少女が宙に浮いていた。
四聖ギルド、真の支配者。木の聖座、大導師シルフ。
外見は十代の少女のようだが、その瞳には数百年分の知恵と、凍てつくような冷徹さが宿っている。
「……よく来たわね。属性を持たぬ『空白』の剣士、そしてその部品たち」
シルフが細い指を空に掲げると、アヴァロン全体から吸い上げられた四属性のマナが、彼女の背後に巨大な曼荼羅となって結実した。
「四属性は、この世界を管理するための『鎖』。……お前というイレギュラーを、世界の修正機能としてここで消去するわ」
「鎖、か。……そんなもののために、ノアやリナたちが泣かされてきたのか」
カイが『虚空』の柄を握る。鞘から漏れ出す無色の気が、周囲の空間をピリピリと震わせる。




