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「リナさん、フェリスさん、私の後ろに!」
ノアが叫び、新盾『深淵の護り』を地面に突き立てた。
通常、土属性の防御は「壁」を作ることだ。だが、ノアがカイから学んだのは、属性による構造物ではなく、**「衝撃を一点に集め、虚無へと流す」**という物理の極意。
——ドォォォォン!!
十人の精鋭が放った一斉攻撃。まともに喰らえば、Dランク冒険者など肉片も残らない。
だが、土煙が晴れた後、そこには傷一つ負っていない四人の姿があった。
「な……防ぎきっただと? 我らの合体魔法を、盾一枚で!?」
精鋭たちが動揺する。ノアの盾の表面では、黒い魔力が渦を巻き、受けた衝撃を全て地下の岩盤へと逃がしていた。
「……次は、私の番です」
ノアが盾を構え直し、突進する。
土属性特有の鈍重さはない。カイの歩法を模倣した、無駄のない直線移動。
「……あんな速い盾使いがいるか! 撃て! 魔法を撃ち続けろ!」
雨あられと降り注ぐ魔法。だが、ノアは止まらない。
彼女は盾を振るうのではなく、盾の「面」で空気を押し潰し、圧力の壁を作り出した。
「——『金剛・震天』!!」
ノアが盾を叩きつけた瞬間、衝撃波が放射状に広がり、精鋭たちの重装甲を内側から粉砕した。彼らは自慢の防御魔法ごと、後方の石壁まで吹き飛ばされていった。




