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それは、まるで、かの有名なブロンズ像の”考える人”そのものだったと言える
・・・・・・・・・・・・・・・
どうしよ・・・着るべきなのか、それとも、さすがに遠慮すべきなのか
たしかに、一度シャワーを浴びた体に、また汗を吸い込んだ服を着るのは
出来る限り避けたい、かと言って、サイトウさんが用意してくれた
ましてや、サイトウさん本人が着ていたかもしれない服を着る
勇気などあるはずもない、それに、どう考えてもまずくないか
犯罪で訴えられらりしないよな、大丈夫だよな
というか、サイズ的に着れるのか?
いや、着れればいいわけじゃないだろ・・・・じゃあ、何が正解なんだ?
何からすればいい?・・裸でいくのもある意味正解の一つなのか?・・
・・バカかお前、ふざけてる場合じゃないだろ・・しっかり考えろ・・
・・だんだんと焦っていく、冷静にならなくてはならないのに・・・
このままモタモタしてるとまたサイトウさんが来て、状況が
ややこしくなる、ささっと、結論を出すんだ・・・おれ・・・
俺の頭の中は葛藤していた、せっかく俺のために
用意してくれたのに、それを無下にするようなことはしたくないし
かと言って、着る勇気もない・・・どうする???・・・
と言いながらも、とりあえずその服を手に取った・・・
持っているだけでもわかる、柔軟剤のいい匂い、それに結構
大きいサイズなのか、自分が着ても余裕がある感じだなと少し思った
やっぱり、そこんところは考えてくれているのか、サイトウさんは・・
それに多分だけどコレ、サイトウさんが普段から使っているモノではない
とサイズからして思う、デザイン的にもそうだし、なんかダボダボ感がある
そう考えていくとわりかし着る勇気が出てきた・・・ような・・・
まぁ、せっかく用意してくれたんだし、汗を吸い込んだ服をもう一回
着るのもやだから・・・「着よう」・・・
そうして、結局あ~だ、こ~だしている内に、上着はサイトウさんが用意して
くれたのを着て、下のズボンは自分のを履くことに決めた、そして
そうと決まると、パッパッと服を着てサイトウさんの所に向かうのだ・・・
なぜ下のズボンを履かなかったかと言うと、サイズが少し小さかった
それに、肌にまとわりつくようなピチピチした感じだったし・・
なんか女性が着ているようなやつ?みたいな・・あと・・
何の根拠もないし、俺の妄想でしかないかもだが・・・なんか・・
日常的にサイトウさんが使っているモノなんじゃないかと思ったんだ
だから下のズボンの着用は避けたのだ・・・
ドアを開け、いざサイトウさんの所へ向かうと、その途中で
いい香りがしてきた、けしてお花のフロ~~ラルな香りではなく
おいしそうな、ご飯の匂いだ、そいえばご飯を作ってくれるって話
だったからな・・・そうして、サイトウさんの所へ行くとまず
「シャワーありがとうございました」それと下のズボンサイズが合わなくて・・・
などなどを伝え、そうするとサイトウさんは少し笑顔で
「スッキリしたでしょ」と返し、「今ご飯作ってるから、ちょっと待っててね~」
とそう言った、そしてそれを聞いて俺は「あっ、はい、スッキリしました・・・
・・あっ、それと、なんか手伝ることあれば、手伝います」と料理を
しているサイトウさんに向けて言った・・すると「あっ・・本当、ありがとう」
「それなら、机を拭いて、お皿を並べてくれるとたすかるかな」
そうサイトウさんが言い、俺は「わかりました」と返事を返し
すぐさま作業にとりかかった、まず布巾を手に取り、もみだして机を
拭く、次はサイトウさんにお皿がある場所を聞き、お皿を机に並べ
その後も、いろいろと手伝った、付け合わせのサラダを作って
盛り付けたり、サイトウさんが作っていたチャーハンの具材を切ったり
といろいろ手伝いをした・・・・・・・・
そんな姿を見てか、親が子を見るような感じで「助かるよ、ありがとう」
とサイトウさんは言ってくれた、ふいに口にしたその言葉を聞いて
俺はうれしかった・・・・でもなぜか素直になれず「ご飯をごちそうに
なる立場なので手伝って当たり前ですよ」と、常識ぶった、謙遜するよう
なことを言った・・・確かに謙遜は大事なことかもしれないが、今この場面
でサイトウさんに言うのはなんか違う気がした・・・でもそんなことを
考えても、もう遅いというのに・・・・・・・・・
そんなこんなで、ご飯が出来た、メニューはチャーハンとサラダだ
そして机に並んだ、ご飯を目に映しながら椅子に座る
「それじゃあ、食べよっか」そうサイトウさんが言って
俺は「いただきます」と手を合わせ、それとほぼ同時にサイトウさんも
「いただきま~~す」と言い二人でご飯を食べ始めた・・・・
手元にあるスプーンを持ち、チャーハンを口に運ぶ・・・・
「・・・・・・・」
「美味しい・・」そう思わず声にでた、それぐらい美味しかった
それを聞いてかサイトウさんは「本当!・・・うれしいな~~」と
満足げな顔でしてやったりというような感じだった、その後も
俺はモクモクとチャーハンを食べ進めた・・・・美味しかった
ものすごく、美味しかった、お世辞とかではなく本当に今まで
食べた中で一番おいしいチャーハンだと思った、でもなんか不思議だった
おいしのには変わりはないのだが、料亭や職人が作ったような美味しさ
というよりは、なぜだか、なつかしいさを感じる味だった、言葉に表すんのは
難しいが、母の味とでも言えばいいのだろうか、サイトウさんの作った
チャーハンは俺の体にものすごくしみるのだ・・・・・
数分後、気が付けばチャーハンはなくなり、付け合わせのサラダ
も食べ終わっていた、それを見てサイトウさんは「食べるの早いね~
私まだこんなに残ってるのに~」そう言うと、お皿に残ったチャーハンを
ラストスパートとばかりに、むしゃむしゃと頬張り始める・・・・・・
一方、俺は食べ終わり手を合わせて
「ごちそうさまでした、本当に美味しかったです」
そう言って立ち上がり食器を台所に持っていって「洗い物は自分がやりますんで」
とサイトウさんに伝え、慣れないシンクの中で食器を洗い始めた、しばらくして
サイトウさんも食べ終わり、サイトウさんの分の食器も洗って、ひと段落した所で
イスに戻ろうとしたそんな時、サイトウさんが俺の顔を
見ながら「いろいろ、ありがとね~」
と言ってくれた、ご飯をごちそうになったのだから当たり前っちゃ当たり前だけど
・・・「いや、こちらこそ、美味しいご飯を・・・ありがとうご、、ざ、い、ます」
そう、少し噛んだが、俺は素直にそう言った、するとよりにっこりと
サイトウさんは笑顔を見せたんだ・・・・・
俺が席についてから、少し気になっていたチャーハンのことについて聞いた
「サイトウさんって料理得意なんですね、本当に美味しかったですよあの、
チャーハン」そう言うとサイトウさんは
「洋介の好きな物はなんでも知ってるし、何でも作れるよ・・・」
そうなぜか、うつむいた表情で答えた、なぜなのか時折サイトウさんは
こんな感じで、悲しそうな表情やうつむいた感じで答えるのだ、あまり
気にしてはいないが少し不思議だ ”なんでかって” そうサイトウさんに聞いて
見たいが、今日この日で俺が聞くのは、まだ少し早いきがする・・・
まぁ、でもそんなことより、今は他に聞きたいことがいろいろとあるんだ、
ストーカーをしてたこととか、俺しか知らないはずのことを知っていたり
とか、あらためてしかっりと聞きたいんだ、そうしてようやくその時間が来たって
わけだ、今こうして、机を挟み顔を合わせている・・・
これからようやく始まるわけだ、かならず聞き出して見せる
・・・1つでも多くの真実を・・・・・
そうやって、意気込んで、いざしゃべろうとした・・・その時だった
「あのサイトウさ・・・・・」
「ギィィィいぃィぃ」
イスのすれる音とともに、座っていたサイトウさんがいきなり
立ち上がり「飲もう!!」とそう力強く言った、俺は思わず「えっ!」
と声が出ていた・・・だがサイトウさんは台所にある冷蔵庫のほうに
歩き出し、扉を開けるや否や、冷蔵庫に顔を突っ込みながらゴソゴソと
なにかを探している・・・・・・
も・・もしかして・・今から酒を飲むってことなのか?
もし、そうだとしたら、大変まずい、イヤたしかに俺だってもう22歳だ
酒なんて浴びるように飲んできた(それはさすがにもってる)
でも俺はお酒にあまり強くはないし、それにもっと問題なのは・・・
酔うとすぐに寝てしまうことだ、大学生活では友達なんてほとんど
いなかった、だから、もちろん居酒屋でどんちゃん騒ぎなんてしたことない
だから、俺がお酒を飲むとなるといっつも、自分の部屋で一人で
飲んでいた、それが原因なのかはわからないが、お酒を飲むと
すぐにとなりにあるベットに横になって、そのまま寝てしまうのが
お酒を飲んだ時のルーティーンのようになり
それがクセにでもなったのか、お酒を飲むたびに強烈な睡魔に襲われ
すぐに寝てしまうようになったんだ、だから、もしここでお酒なんて
飲んでもみろ、聞きたかったこと、なんて何一つ聞けずそのまま
ノックダウンして終わりだ、ヤバいどうする・・・・
そんなことを考えていると冷蔵庫の閉める音が聞こえ「バンッ・・・」
サイトウさんがこっちへと戻ってきた・・・「終わった」俺の
心の声がついそう言ってしまいそうだった・・・サイトウさんの
手には缶チューハイが3本にもう片方の手には空のグラスが2つ
それにわきに酒瓶をはさんで、口にはおつまみの袋を
歯で挟みながらのご登場だった・・・・
まるで千手観音のよに見えてしまった、酒の神とでも言おうか・・
持てるもの全部持ってきてやったぜと言わんばかりにサイトウさん
が机にまで運んできたんだ・・・・・・・・
やっぱり”お酒”か・・まずい本当にまずい・・・
俺は別にお酒が嫌いというわけじゃない
なんなら、好きなほうだ、だが今、飲むべきかと言われたら
絶対飲むべきじゃないと、バカな俺でもはっきりわかる
ここに来た理由は、少しでもサイトウさんのことを知りたいから
であって、さしで飲みに来たわけじゃない・・・どうにかこの流れを
変えなくては・・・・そう考えだしたのだが、ふとあることが
頭をよぎる・・・イヤ、ちょっと待てよ・・女性の家で男と女が
2人きっり、しかもお酒がはいるとなると・・・今後の展開はほぼ
決まってるようなものだ・・・部屋に男女一人づつ、そして大量のお酒
ヤルことは一つしかないどろう・・・・童貞の卒業式だ・・・
と言いたいところだが、今日童貞を卒業できるなら、それに越したことはない
けど、まず第一にサイトウさんにいろいろ聞くことが最優先だ、それに変更はない
でその次に、できるなら、サイトウさんと、、、そういう関係をといきたいが・・
でも結局の所、この2つを達成するために問題になってくるのが、やはりお酒だ
さっきも言ったが、お酒が入ると1つ目の目標は
まず達成できない、だがそのかわり
2つ目の童貞卒業という目標には大きく近づく・・・と思たっが、お酒が体に
入った時点で、そんなに長くはもたずして寝ちゃうんだから
2つ目も無理だわ・・酒飲んで寝たら、童貞卒業の夢もパーだ・・だ・か・ら・・
理想は俺自身お酒を拒み続け、サイトウさんだけ、お酒を飲んでいるという状況
をつくる、そうすれば、一つ目は酔いのせで今まではぐらかされてたことも
つい話してしまうかもしれないし、上手くいけば真実をもしれる・・
二つ目は、まぁ、サイトウさんの酒癖が暴れたり、暴力をふるうなどの人格が
変わってしまうような、ことがなければ童貞卒業に大きくプラスに
なってくれるだろう・・・
結局は俺は飲まない、そしてサイトウさんにはいっぱい飲んでもらう、という
本当に作戦もクソもない、だいぶ力ずくな、方法で挑むことに決めた・・・
・・・・そして、とうとう、冷蔵庫から帰ってきた
サイトウさんはニコニコしながら机にお酒とグラスそしておつまみを置き
イスに座った・・・・そして案の定「それじゃ~、飲もっか」
と言いながら缶チューハイを開け始めた・・・俺からしたら作戦開始の
合図である・・・そしてさっそく、俺はお酒を避けるため開口一番
「自分は~お酒苦手で~」と言おうとしたその瞬間、サイトウさんが
それにかぶせるように、「お酒飲めるの知ってるよ~ハイ」「ドン!」
ともう一つの缶チューハイを開け俺の目の前にものすごい勢いで
置いた・・・その顔は、ニコニコした笑顔だったが、裏には絶対飲め
よなと、言わんばかりの強い意志を感じた
「あっ、、はい、、それじぁ、、いただきます、」
俺の体は無意識のうちにそう返事をしていた・・・・
まぁ、それもそうだよな、俺以外知るはずもないことも知ってるんだ
俺がお酒飲めることぐらい知ってて当然か・・と思いながらも
ここは一か八か俺が酔うまえに、聞きたいこと全部聞こう、という
プランBというには、またもや無茶な作戦で正面突破を図る俺であった
「カンパーイ」とサイトウさんの口から発せられ、とうとう始まった
そして俺もサイトウさんのカンパーイと同時に前に置かれた缶を手にもち
「カン・ン・パ・イ」と言って、缶と缶を合わせた・・・・「カッん」
普通ならここで、一口、人によってはグビグビと飲むのが普通だが
俺は少しでも時間を稼ぐため、持っている缶チューハイを口には
運ばず、そのまま机に置いた「これで少しは時間を稼げる」
俺の体は俺が一番よく知ってる、だから多分この缶チューハイ
を飲み切った数分後に俺はノックアウトする、だから
その前にできる限り聞こう・・・そんなことを頭の中で考えていたが
一方、サイトウさんは乾杯と同時に持っていた缶チューハイをものすごい勢い
で飲んでいた、異様に長い最初の一杯に思わず「どんだけ飲むんだ、この人」
と心の声が出てしまいそうだった、グビグビとかそんなん言ってる場合じゃない
この人、一口で半分くらい飲んでる、バケモノかこの人・・・・・
そうやって、サイトウさんの飲みっぷりに愕然としていると「ぷは~~っ」
という音とともに、ようやくサイトウさんの一口が終わった、
よし・・サイトウさんの一口にはだいぶびっくりしたが、気を取り直して
俺はその一口が終わった瞬間に、サイトウさんを質問攻めにする勢いで
口を開いた・・・「なんでストーカーを・・・・」そう言い出した時には
もう遅かった、なぜか俺が持っていた缶チューハイを俺の手ごと
横からわしずかみにし、サイトウさんはしゃべり始めた
「最初の”カンパーイ”で一口飲むのが礼儀なんだよ~、
も~礼儀がなってないんだから~」そう言うと、無理やり
俺の手ごとわしづかみにした缶チューハイを口に持っていかれ
半強制的に飲まされた・・・「ガシッ」・・・
「え?、ちょ・・待っ・」
「ギュヴァイレヴァギnウァゥアゥプハッセヴェー」
問題だったのはその一口が一般人の基準ではなく
サイトウさんの基準であったことだ・・・
周りにまき散らしながら缶に入ってあった半分を飲まされた
「ハァ・・ハァ・・死ぬかと思った、ハァ・・ハァ・・この人悪魔だ」
なぜならサイトウさんは笑顔だった、楽しそうにし
ていた・・・マジでヤバいだろこの人とそう思った
でもほとんど一人だった俺にとって、誰かとこやってお酒を飲むのも
悪くはないなと心なしかそう感じた・・
・・さすがにサイトウさんのアレはやり過ぎだけど・・
だが、今はそんな感情にひたっている場合じゃない
なぜならアルコールが体に入ってしまったんだ・・・
俺がノックダウンするまでの時間が大幅に短縮されたヤバいぞ・・
とにかくだ、今残っているお酒が残り半分くらいある、これを出来る限り
飲まないで時間を稼ぎつつ、1分、1秒でも早くサイトウさんに聞きたいことを
聞く、まだ諦めるには早い、まだやれる・・・・・・
サイトウさんに半強制的に飲まされた直後だったが
「なんてことしてくれるんですか!」
「急になんなんですか!」
などと言う返しは一切なしに、しょぱらから
「あの、、、なんでストーカーし・てたんです・・か?」少しむせながらだが
サイトウさんに聞いた・・するとサイトウさんは「う~ん・・なんでだろうね・・
ストーカーなのかな?」と言い、やっぱりはぐらかされた、でも俺はそんな
のお構いなしに質問をぶつけ続ける・・・・・・
「理由はなんですか・・理由は・・なんで俺なんですか?」そう続けて聞いた
「理由ね~・・理由か~理由はないのかな~?・・でも、、、、」
そう言ったが、声が小さくて最後の方がよく聞き取れなった、というか結局は
はぐらかされてるよね、コレ・・それに全体的に
言ってることの意味がようわからん
イヤ、もしかしたらこれって、俺が酔ってるせいで、理解できてないだけなのか?
その可能性もなくはない・・・でもサイトウさん自身が
意味わからんこと言ってるって可能性も十分ある・・
だって、もう、だいぶ、酒、入ってるし
多かれ少なかれ、お酒が入ってしまった今の俺では自分が
理解出来ていないのか、それとも、サイトウさん自身が意味わからんこと
いってるのかの区別すらつかなかった・・・
それに、こんな考えをしている時点で俺の脳みそはアルコールに
犯され始めているんだと自覚させられる、今こうやって考えてる
間も時間はどんどん過ぎていく、時間がたてば、たつほど酔いが
まわってくるというのに・・・いち早く、次の質問をしなければ・・・
ノックダウンまでそう遠くないところまで来ていた、だからもう
なり振り構わず俺は口を開いた・・・・・・
「メモ・・なんでメモのこと・・知ってるんですか・・アレに関しては・・
サイトウさんが知りえるはずが・・ないのに」
だが一方、サイトウさんは酒を滝のように飲んでは、缶チューハイなんぞ
とっくのとうに飲み終わり酒瓶の入った、お酒をグラスに入れ、楽しげに
口に運んでいた、そして、俺のした質問が聞こえてのか「ん!!」と
変な声を出しながら口を開いてしゃべり始めた・・・・・・
「また質問・・また質問・・洋介は質問・質問ばかり・・・私は悲しい~」
となんか、ネタっぽく言っていたが、俺が「エッ・・アッ・・その・・」
など返事に困り果てるのを見てか、サイトウさんはまた口を開き
言うのだ・・・「ふふ~ん・・・でも洋介の気持ちはわかる・・・
いろいろと知りたいよね・・だ・か・ら・・その缶チューハイ、ぜ~んぶ飲んだら
質問に答えてあげる・・し・か・も・・何一つはぐらかさないで、ちゃんと正直に
答えるてあげる・・よん⤴⤴」さすがに酔っているのか要所、要所どことなく
変だが、まぁ~でも、このチャンス受けるしかないと思った・・・
ただただ、ムチャクチャに質問しても
はぐらかされるだけなのなら、今持ってる缶チューハイ全部飲んで一つや二つの
質問に正直に答えてもらった方がいい、別に全部飲んだからといって、飲み
終わった瞬間にノックダウンするわけじゃないんだ・・・そう決めサイトウさん
に言った「やります・・・やりますよ・・・なんで・・ちゃんとはぐらかさないで
正直に答えてくださいね」そう伝えた、それを聞いて、サイトウさんは
「大船に乗ったつもりで、、いるといいよ~」とよくわからんことを言っていたが
俺は覚悟を決め缶チューハイを強く握り「残り半分くらいか、3回ぐらいに分けて
飲もう」そう心の中で覚悟を決めると・・缶チューハイを口に運んだ・・
「ごくっ・・ごくっ・・ごくっ、ハァーー(やっぱお酒はいいな~)
ごくっ・・ごくっ・・ごくっ、ハァーー(サイトウさんが嬉しそうに拍手してる)
ごくっ・・ごくっ・・ごくっ、、ふっ~~~~~ぅ」
予定通り3回に分けて飲み終えた・・・
あらためて、お酒っていいな~とつくづく思う、そして少しの間
体の力がぬけたかのように、その余韻に浸る・・なんか気持ちいいな~・・・
このままベットで横に・・などという気持ちを体全体で感じた
そして、そんな気持ちに浸っていると・・
サイトウさんが口を開くんだ・・・
「し・つ・も・ん・・・」 「?」
「質問しなくていいのーーー」 「!?」
・・・・・・・・・・・
ハァッッ・・ヤバい・・ヤバいヤバいヤバい・・・
酒うめ~なんて言ってる場合じゃないんだった!
サイトウさんに言われて気づくなんてどんだけマヌケなんだ俺
質問しなきゃ、聞きたいことがあるんだ・・早く・・早く・・口を動かして・・
・・・しゃべらないと・・・
だがもう遅かった、強烈な脱力感と眠気に襲われ、もう体もフラフラでイスから
転がり落ちそうで、目も今か今かと閉じかけていた・・・計算違いだった
缶チューハイ一本と、もたないとは・・だが俺は必死に口を開け言った
「スート・・スー・トー・・カー・・のこと・・
なんで・・・お・・れ・・なん・・で」
1つでいいから真実が知りたかった、そんな最後の思いが出した・・・
・・・言葉だった・・・
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今にも閉じそうな目とかすむ視界で、サイトウさんの位置を見失う・・机を
挟んだ目の前に、いるはずなのに・・・しゃべらないと・・・・
・・・口を動かして声を出すんだ・・・・まだ何も知らない・・一つも真実を
聞いていない・・・でも・・・・もう眠い・・・・
・・・・このまま寝てしまいたい・・・・
今日はいろいろあったから・・・・すごく疲れた・・から・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
最後に見たのは、すりガラス越しのような視界で、ぼんやりと動く何かが
俺の目の前から消えていく・・・そんな光景だった・・・・
そして、遠くから聞こえてくる、何かに耳を傾けようとして・・・俺は・・・
眠りについたんだ・・・・・・・・
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「大丈夫だよ洋介・・・今後ツライことがあるかもだけど大丈夫・・・
・・私がいる・・・どんな場所、どんな時でも、あなたの近くにいるよ・・・
・・・大好きだよ洋介・・・・ゆっくりおやすみ・・・・・・」
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