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「もう、そろそろ、家に行きましょうか」そう言った
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・俺がそう言ったんだ、サイトウさんに向けて・・
・・・・・・・・・・・・・・・
たしかに、さっきまで、もう家に帰りたいとか、どうせ俺を待っているのは
地獄のような現実だとかほざいていたが、サイトウさんがそんな考えを
嵐が通り過ぎたかのように全部吹っ飛ばしていったんだ
俺が抱いていた、多少の不安や警戒心だって、会話をしていくうちに
少しずつ消えていったし、逆に話せば話すにつれて、興味と言うか
サイトウさん本人に聞きたいことが山ほどでできた、なんでそんなこと
まで知っているのかって・・・それと・・・・・
いろいろと聞くにあったって、こんなバス停のベンチより・・・・
やっぱり、サイトウさんの家で話した方がね・・ほらぁ・・まぁ・・うん・・
どことなく、下心が出てしまっているが・・・
とりあえず、家に行こうと、そう考えなおしたんだ
それに実際、もし明日になって、地獄みたいな現実に戻ったとする
でもそれを理由に女性からの家のお誘いを断るなんて、どんなバカだよ
どうせクソみたいな日常は変わらないから、ずっとクソでいいや・・・より
そんなクソみたいな日常に一日でもいいから、花を咲かせ
変えていくべきだろ・・・・たしかに俺は社会人には
なれないと思うが、社会だってそんなもんだ、人生のほとんどを仕事についやす、
けど、それでも、その中でいろいろな幸せを見つけ、生きていこうとする
誰だって、毎日、毎日が幸せじゃない、辛く悲しい日もある、前を向けず
下を向いた日々が続く時だってある、それに、そんな所からなかなか抜け出せず
そのまま、一生、前を向けない人だっているだろう、でもだれもが、幸せに
背を向けたりはしない、自分の見つめる先には、かならず、思い描いた幸せ
がいくつもあるんだ、ただそこに、手が届かない人も残念ながらいる、でも
みんながみんな、自分のえがく幸せを見ている、近くで見ている者もいる
遠すぎて、見えていない者もいる、でも前へ進めば、いつかは
その幸せへたどり着く、体の向きはいつだって、幸せの方を向いている
その幸せを見つめている・・・・・・・・・
けど、俺は・・・今の俺は・・・自分の幸せに背を向けているんだ、背を向けて
逃げようとしている、このままじゃ前に進んでも、幸せにはたどり着けない
だって、反対側を・・・進んでいるのだから・・・正しい方向に進まなくては・・
・・・だから・・・変わらなくちゃいけない・・・変えなくちゃいけない・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
と熱く語ったが、その幸せの中に、多少は” sex” がしたい・・ヤレるなら・・
というのも入っているので、所詮 洋介 クオリティなのに変わりはないのである
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まぁ、簡単に言えば、だた一つの理由と言うより、いろいろな理由が、複雑に
絡み合って「もう、そろそろ、家に行きましょうか」とサイトウさんに言った
それが理由だ・・・・・そして、家に行こうと俺が言うと、横で聞いていた
サイトウさんはなんとも、うれしそうな顔で「うん」とうなずいてくれたんだ
・・・・・・・・・・・
それからようやく、重い腰を上げ、立ち上がった俺は「どっちの方向ですか?」と聞く
すると、サイトウさんは「こっちだよ」と指をさしながら、立ち上がって
歩き始めた・・・・・「じゅあ、行こっか」・・・・
そうして、俺もサイトウさんが歩き始めた方向に、歩き出すのだった
時間はもう夜の10時を回り、あたりは真っ暗になっていた
その場所は親水公園の横にある道路とも言えばいいのか、横には木々が立ち並び
オレンジ色の光源を出す街灯の下をサイトウさんと2人で歩いている・・・・・
まるで、第三者から見ればドラマや映画のシーンのようなそんな雰囲気・・・
なのだが・・結局それは見た目だけで、俺は歩きながら頭の中でいろいろと
整理していた、だって家についたら、いっぱい聞きたいことがまだ残ってる
なんで俺のことをストーカーしていたのか、俺のことをいつから知っているのか
どこで俺しか知らないようなことを知ったのか、まだまだ他にもあるが
このあたりをもっとしっかりとサイトウさんから聞きたい
さっきは、なんか、はぐらかされたし・・・・
それに、一番疑問なのは、”メモ”だこれに関してはサイトウさんが知りえる
はずがないのに・・・・・・・・・
などと、こんな感じで家についたら話すことを、あらかじめ、頭の中で
あげていっていた・・その時だった・・・「グゥゥゥ~~~」・・・
そんな音が鳴った、思わず俺は足が止まり、前を歩いていたサイトウさん
にも聞こえたのか、その場で同じように立ち止まった・・・・・・
「あっ、ヤベェ」そういえば今日まだ一食しか食べてなかった・・・
もちろん原因は俺である、俺のお腹から「お腹が空いたよ~」と言わんばかりの
音が出てしまったんだ、そして立ち止まっていたサイトウさんはこちらを振り向き
「フフッ」とサイトウさんが少し笑いながら「お腹空いたよね、もう10時すぎ
だし、家についたら・・・ごはんを食べよう!・・・私が作ってあげるから」
そう言った・・・えっ本当に頂いていいんですか、迷惑になっちゃわないですか
などと言う、あからさまな前置きはふっとばして、ストレートに言った
「ぜひ、いただきます」そう言うと、サイトウさんは、よし来たー!
とそんな感じで「うん、そうとわかれば、早く家に行かなきゃね・・
・・もう、すぐそこだから」そうして、止まっていた足がまた歩き出し
オレンジ色の街灯に照らされた、道路の上をまた進む・・・・・・・
それから、数分歩いた所でサイトウさんが立ち止まった「ここだよ」と
指をさしながらサイトウさんの口がそう動く・・・・・・・・・
指をさした先には、4階建ての少し大きめな黄色いアパートがあった
ヘェ~、ここか~、とおもいながら「ここの黄色いアパートにサイトウさんは」
住んでるんですね」と言うと「・・・・・・早く来て・・」とアパートのなかに
サイトウさんが入っていった、その後を追うように俺もアパートのなかに
足をのばす・・・・・・・・・・・
奥に進み階段をのぼった、最上階である4階までのぼり、そこの一番奥にある
部屋まで進む・・・・そして、ドアの前でサイトウさんが止まると
ドアノブに手をかけ「ガチャ」という音とともにドアを開いた
・・・「さぁ、あがって」・・・・
そう言ってサイトウさんは部屋に入っていく、玄関の電気をつけ
暗かった、部屋の内部が明るく照らし出されるのを、横目で見る
そして、サイトウさんが部屋に入りすぐに振り返ると
ドアの真ん中より少し下にについている、ポストのなかを確認し
・・・その中をのぞく・・・
何か一枚入っているように、俺からは見えたが、サイトウさんは
それを取ることなく、そのままポストを占めて・・・部屋に入っていく・・
あるあるだな、そのまま入れっぱなしにしちゃう手紙とかってあるよな
なんてことを思ったのもつかの間、つい、ぼ~っと見てしまったが
次は俺がこのドアの向こうに行く番なのだ・・・ヤバいいまさら緊張し
てきた・・・さすがに女性の家に入ったことがない俺にとっては
そそくさと、部屋に入ることなんて出来ず、ほんの少しのあいだ
開いドアの前で立ち止まっていた・・・そんなことをしていると
なかなか、入ってこない俺に気付いてか、サイトウさんは
「どうしたの?」と部屋の奥から声が聞こえてくる
それを耳にすると、俺は咄嗟に「なんでもないです」と言い、とりあえず
玄関に入り、ドアを閉める・・・「バタン」そんな、ドアの
閉まる音が俺の後ろから響き、ほぼ、勢いで入ったようなものだったが
同時にまるで別世界にでも来たような感じが体全身を襲い、あらためて
女性の家に来たんだなと、人間が初めて月に降りたった時と同じぐらいの
偉業を俺は今日したんだなと、自分比ではあるが大いにそう思った
この一歩がある意味人生最初の一歩なのだと・・・・
そんな面持ちで俺は、靴を脱ぎ、部屋の奥に入っていった・・・
緊張しながらも、若干振るえたような声で「おじゃましまーす」と
一言いうと、どこからか、「そこに荷物置いて、座って待ってて~」
とサイトウさんの声が違う部屋から聞こえくる・・・
とりあえず俺は奥の部屋まで行くと、そこに荷物を置き適当な所に
座った、「これが女性の部屋か~」とプラネタリウムを初めて見た
時のような子供みたいに、口をポカーンと開け360°周りを見渡していた・・・
でも、そんなにびっくりする要素はなく、なにかあげるとしたら、部屋は
隅々まで掃除がいきとどいているのか、とてもキレイで、それにほんわか
お花のフロ~~ラルナ匂いがするくらいであり、他はごくごく普通と言う感じだ
でも、女性の部屋というだけで多少なりとも緊張はある・・・・
一方のサイトウさんは別の部屋でなんかゴソゴソしている
着替えてるのかな~・・・そして少し時間がたってサイトウさんが部屋から
でてきた、「ごめん、またせたね」そう言って出てきたサイトウさんの姿は
さっきとは変わっており、部屋着と言えばいいのか少しラフな格好になっていた
すると何か考えた様子で「えっ~と」・・・「とりあえず、ご飯つくろ」
と言い台所のほうに向かう、だがそやって台所に向かおうと一歩、二歩
と足を動かした、その直後・・サイトウさんは爆弾を投下していったのだ
・・・・・・・・・・・・・・・
「あっ、もしよかったらシャワー浴びていいよ、スッキリした状態で
ご飯食べたいでしょ~」
・・・・・・「んんんっ!!??」・・・・・
緊張で固まっていた、所にまたいきなり、ぶちかまされた
えっ?、どゆこと?・・・・しかも、あまりに突然すぎたので
「あっ、じゅあ、入りまーす」と答えてしまった・・・
でも、内心は・・何を言ってるんだあぁあぁぁぁぁ
俺はぁぁぁあぁぁあぁあ・・反射で答えてどうすんだよ、バカかお前・・
どうしよ、脳みその処理が追い付かず、体が暴走しそうだ
ただでさえ、今女性の家に部屋に初めて来て、いろいろと動揺しているのに
いきなり女性の家の風呂場にいくのかよ、これは
レベルが高すぎるヤバいヤバいヤバいヤバい
だが、俺の思考も戦犯ではあるがこのバカな口も、制御できない今、もう俺の体に
自由などなく、あるのは、暴走してぶち壊れる未来だけである・・・・
そうして案の定、俺の体は止まらなかった、入りまーすと言った時には
その場から立ち上がり、頭の中ではヤバいヤバいと思ってながら、口では
「すいません、風呂場ってどこですか」とサイトウさんに聞いてしまった
動揺に動揺している俺にとって、一度「じゃあ、入りまーす」と言ってしまうと
体は動き、立ち上がってしまう、本来なら「やっぱり、シャワーいいです」
と言い直して、その場に座ればいいものの、ヤバいくらいに動揺している
今の俺にとって、一度取ってしまった行動を取りやめれるほどの臨機応変さ
など残ってはいなかった・・・・「風呂場ってどこですか」と聞いた後すぐに
サイトウさんが「こっちだよ」と案内してくれて、着いていく・・・
でもそんな短い間でも、ずっと俺の頭の中はパニック状態で、ひたすら
ヤバいヤバいと連呼するしかなかった・・・
「ここがお風呂場ね」とサイトウさんが言うと
玄関に近い部屋のドアをあけ、そこには洗面台と浴室があり
柔軟剤やシャンプー、石鹸などの匂いなのか、サイトウさんがドアを開けた瞬間
に、身に覚えのある、お花のフロ~~ラルな香りがただよってきた、ドアを開けた
サイトウさんはその場で「そこにバスタオルでしょ、他にはetc・・・・」
といろいろと続けて説明してくれる、だが、
俺の頭の中にその説明は一切入っておらず
案の定、ヤバいヤバいどうしよう、もう後戻りできない、とメチャクチャに
焦っては混乱していた・・・しかし、無情にも現実は進んでいく
サイトウさんの説明が一通り終わり、とりあえず、何も頭には入っていないが
「わかりました」と発して、この場から一度逃げるようにして、目の前の洗面台と
浴室がある部屋に入り扉を閉めた・・・・「パタン」・・・
とりあえず、一人の空間になったからか、今までの緊張やプレッシャー
からドォォォンと解放されて、扉を閉めた瞬間ドアの方を背にして
その場に座りこんでしまい「ハァハァ」と音として聞こえるほどの吐息に
心臓は爆発寸前かのようにドキドキと激しく鼓動していた
「落ち着け・・落ち着くんだ俺・・」
と自分に言い聞かせながら冷静さを少しでも取り戻そうとする
・・・・・・・・・・・
そして少し経つと「あ~、今俺、女性の家の風呂場にいるのか」そんなこと
言うぐらいには余裕が出てきた・・「じゃあ、洗濯機の中でもみますか???」
「さーて、何が入っているのかな???」 「物色~!物色~!」
という冗談は置いて、まぁ、いくら余裕が出てきたって、さすがにそれはしない
そんな姑息な真似はけしてしない・・絶対にしないよ・・しないよね俺?・・
・・イヤ、マジでしないからね本当に・・・危なかったが、ギリ踏みとどまった
・・・・・・・・・・・
でも今、本当に風呂場にいるのか・・・今日の朝には全く想像できていなかった
ことだ、本当なら今頃、たちんぼで童貞を卒業していたのかもしれないな~
と考えがよぎると、もしかしたら今日このままサイトウさんと・・・・・・
とも考えた・・・だが、純粋にサイトウさんの家に来た一番の理由は
真実をしるため、サイトウさんが何者で、
なんで俺のことをストーカーしていたのか
それから他にもいろいろ知りたいことはある、だから、そういうのを
考えるのは、その後で良い、とにかく今は・・・・・・
・・サイトウさんのことを1つでも知らなくては・・
・・・などと考えていると・・・いきなり後ろのドアが「ガッーー」と開いた
「えっ!?」俺はドアに寄っかかっていたので、ドアが開いたと同時に
後ろに倒れた込んだ・・・「あわぁぁあぁ」・・「ガッン!!」
軽く頭を打ってしまった、でもそんな痛みはすぐ消えていくのだ
ドアを開けたのはもちろんサイトウさんだった、俺は背中から後ろに
倒れ込んだたため、完全にサイトウさんを真下から見上げる形になってしまった
んだ・・いい眺めだ~・・サイトウさんのことをまず一つ知れたような気がした
これが女性の体と言うものなのか、まるで天体観測をする、研究者のように
あの、奥に見えるボインとしてる2つの星がアレで、その手前の少し膨らんだ
部分がアレだろ、それから、目線を少し下げて、自分の水平線上に
ある、テントみたいになってるこの星を、線と線で結ぶんだ、すると・・・
そう、生命が誕生する、ビックバンだビックバン、俺はビックバンをするんだ!
そしてこの世を作り直し、サイトウさんと楽園を築き上げるんだ・・・
さっきは軽く頭を打ったと言ったが、本当はだいぶ強く打っていたのだと
そう信じたい、そうでなければ、こんな気持ち悪いこと
思いつかないし、思いついても考えたりはしないと思う、だからこれは
そうとう頭を強打してるに違いないんだ
そうに違いないんだよきっと・・・の割には全然頭痛くないけど・・・・
そして一方ドアを開けたサイトウさんは、俺が倒れ込んできたのを見て
最初こそ少し驚いていたが、その後すぐに
「大丈夫、どうしたの?」と心配してくれたんだ・・
それから、サイトウさんが前かがみになって、俺の手を取って立ち上がらせよう
としたが、さすがに・・・これ以上の醜態を晒すわけにはいかないと、変な童貞の
プライドが出てしまい、その手を取ることなく俺は自分で起き上がった・・・
「本当に大丈夫?、結構おおきな音だったけど」
「すいません、全然大丈夫です、なんでもないんで」
「大丈夫って言うならそれでいいんだけど・・」そう心配そうなサイトウさん
ではあったが、そう言った後、手に持っていたものを俺に渡してきた
「とりあえず、これさぁ、着替え、せっかくシャワー浴びるんだから
キレイな服に着替えたいかなと思って」だが俺は醜態をさらした恥ずかしさで
顔が真っ赤になり「えっ・・あ~・・」となかなか返事も返せずにいた
それを見てか、サイトウさんが「とりあえず、ここに置いとくね・・」
と言い、ドアの近くにあるカゴに、持っていた着替え用の服を置いて
「それじゃあ、ゆっくりね」と言い戻って行った
「は・・い・・」そんなみすぼらしい返事と共に、ゆっくりとドアを閉め
閉めたと同時にまた、さっきと同じように、ドアを背にして座り込んでしまった
「ハァァァァ~~ァァア」深い深いため息がでる、しょうがない
だって、まだ1時間もたってないのに、こんないろいろなことが起きるなんて
でも、今日は帰れない、サイトウさんが何者か知るまでは・・・・
とりあずはまだ頑張れそうだった・・・・・
よし、今はとにかくシャワーを浴びよう、こして座っているとまた
サイトウさんが来てビックバンを起こしそうだからな・・・
興奮と興奮とそれに興奮、後、隠し味ぐらいの緊張もあったが
パッパッと服を脱ぎ浴室に入って、シャワーを浴びた、というより
シャワーを体で受け止めた・・・・・・・
シャワーを爆速で終えると、お花のフロ~~ラルな香りが漂う
バスタオルで体を拭き、一通り体を拭き終え、服に着替え・・・・
・・・・ようと・・・・した・・・・・のだが・・・・
・・・・さっそく壁にぶち当たる・・・・
「そ・・そいえば・・・サイトウさんが着替えを用意してくれてたんだ・・・・
・・・・どうしよ・・・・・」
チ〇コ丸出しで、必死にどうすればいいか、考える俺がそこにはいた
・・・・・・・・・・・・・・
それは、まるで、かの有名なブロンズ像の”考える人”そのものだったと言える
・・・・・・・・・・・・・・・




