7 王子
王子にマリエールが国王の養女となる事、砂漠の工事をする事を告げられた。メリットがないと言うとマリエール商会が国家事業になる事だと言う。
7 王子
王子は横柄に、
「出入りの商人に招待状をもらった。国王はお前を養女に考えている。様子を見に来た。」
態度が悪い。白馬の王子様には見えない。
「男爵の娘など国王の養女になれるのでしょうか。」
ロイド王子はニッコリ笑った。
「功績があれば辺境伯にする。王都の西南の砂漠地帯を潤せ、そうすればその方は辺境伯の娘だ。」
工事も多分報酬無しだしマリエールが王女になるメリットがない。国にはある。マリエール商会の収益の一部が入る。
「私に何のメリットがありませんわ。」
ロイド王子は堂々と、
「マリエール商会の事業、産業、流通が国家事業となる。国だけでなく国外との交易が可能になる。マリエール商会は躍進するぞ。そうすればお前の好きな領民を豊かにできる。」
殺し文句だ。本当に信じていいのだろうか。マリエールは胡乱げに王子を見つめる。
「砂漠地帯の工事は正式にマリエール商会に発注しよう。適正価格は支払う。それならどうだ。明日発注書を渡すので建築部まで来い。」
ロイド王子の言葉は一向に信じられないが、王族にこれ以上逆らう
わけにもいかない。
「判りました。」
パーティーも無事? に終わり、翌日王宮の建築部に向かった。対応してくれた担当者は丁寧に発注の仕様を説明してくれた。砂漠は広大だ。今迄取り組んだ事がない広さだ。山地もある土が足りない事はなさそうだ。500kmほど離れた湖から水を導く仕様になっている。工事費用も膨大な金額が計上されている。担当者は、
「マリエール商会しかできない仕事だの思っている。よろしく頼む。」
担当者の誠実な人柄が感じられる。実現可能なプログラミングだと感じた。
「こちらこそよろしくお願いします。」
いい仕事ができそうだ。
工事が始まった。約1000体のアンドロイドが動員された。先ず砂の除去作業である。広大な土地の砂漠の砂を除去するのは人間技では不可能だ。アンドロイドのアイテムボックス故の作業だ。ここへ海水を淡水化した水で満たす。この工事には全長2000kmに及ぶ城塞工事も含まれる。隣接した地域には魔獣が多い砂漠が潤った途端魔獣が押し寄せるのを防ぐ必要がある。灌漑事業、造成工事、建築工事、開拓事業----------------が始まった。500km離れた湖から導水される。アンドロイドによる作付け、農作業、食品加工などの産業が起こる。農林水産業、鉱工業、流通とマリエール商会が活躍する。国有地だ。利益に応じて納税が必要だ。農地は国の管理でありマリエール商会は預かっているだけだ。預かっている間農地を保管するため農作業をしているだけだ。しかしマリエール商会に預けておけば利益を生む。マリエールは、
「してやられたな。」
と呟いた。お互いウィンウィンの関係で誰も損はない。
「国にも相当な策士がいるな。」
約束通り男爵は辺境伯になりマリエール商会は国家事業になりマリエールは国王の養女となった。マリエールが11歳の年だ。
砂漠工事は大規模だ。全長2000kmの城塞工事も含まれる。農地を保管するため農作業も行う。食品加工なども行う。利益に応じて納税も行う。




