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          6 王都

 ビールは馬鹿売れだ。マリエールは笑いが止まらなない。こんなに儲けて人の恨みを買わないといいが、どうだろう。

             6  王都


 王都の冒険者ギルドの近くで居酒屋を始めビールを出した。クラーケンや魔獣の内臓のホルモン焼きやもつ料理も人気だ。勿論オーク肉や海産物も人気がある。ビールの人気に他店も注目してビールを仕入れる店が増えた。この頃びんビールを出している。チンピラもやって来る。ウィンドウカッターだ。スパリと腕が落ちる。

 ビールの繁盛ぶりにマリエールは笑いが止まらない。

「エールが相手じゃ、勝負は見えているわね。エールはアルコール度2%なんでしょ。それにアルコールの質がビールの方がいいでしょう。エール中毒でなければビールを選ぶに決まっているでしょう。商売繁盛ね。」

ビールばかりではない。ワイン、ウィスキー、ウォッカ-----------。何時の時代もお酒は売れる。貴族も平民も王様も。

 居酒屋から始めたが王都全体でマリエール商会は繁盛している。アレンの計略は的を得ている。人間的には信用出来るのか判らないが裏切られても問題はない。アレンの知識さえあれば全ては上手くいく。

 王都に大きなマリエー商会が開店した。モダンな雰囲気を全面に出しつつこの国の伝統を重んじるというスタンスを提案したアレンの妙案にマリエールだけでなくアンドロイド達までが評価している。マリエールは、

「アレンって天才ね。」

アレンは照れて、

「以前、デザインの仕事していましたから得意なんです。」

何か殊勝な返事を返されてしまった。そんな事ありませんとか言われると思ったが。

 かくして一大商会として躍進したマリエール商会だが全国ネットワークとしてはまだ弱い。王宮の出入りもまだ出来ていない。マリエール商会の大きな店舗も出来たし地方に事業を展開していたり王宮に出入りしている商人に懇親を図ろうとパーティーを企画した。出し物はアンドロイドがやる事にした。パーティー会場はオーケストラが音楽を奏で魔法を使った幻影なども披露されている。食事や飲み物も用意されている。10歳になったマリエールもドレスを着ればちょっとしたレディで通る。挨拶回りに余念がない。開演の時間だ。マリエールは壇上に立ち、

「会場にお集まりの皆様、今日は私の呼び掛けに応じて良くお出でくださいました。篤く御礼申し上げます。我々マリエール商会はこの業者では新参者で皆様のご指導ご鞭撻なくば右も左も判りません。今日は食事をしながらお話しをお聞かせ頂ければ幸いと存じます。それでは楽しい時間をご一緒できれば幸いです。今後ともマリエール商会をよろしくお願いします。」

先ずはダンスの時間だ。男性の多い参加者に美少女となったアンドロイド達が誘ってダンスに参加する。マリエールも参加する。貴族であるマリエールはダンスの嗜みがある。相手の立場、意向に応じて話題を合わせる。こんな時テレパスは便利だ。

 何人か目のダンスのお相手は毛色が変わって場違いな相手だった。この国の王子だ。

「これはロイド王子陛下、お初にお目にかかります。珍しいところでお目にかかりますね。」

マリエールとしてはこんなところで王子に機嫌を損なわれてはたまったものではない。要らぬことは言わない。

 マリエール商会が大きな店舗を構えた。まだ王宮の出入りや地方への拡大ができていない。大手の商人向けのパーティーを開催した。

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