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反乱で処刑された若き領主、気づいたら過去に戻っていました。  作者:


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届かなかった騎兵

丘の上の様子がおかしい。

エドワルドは城壁の上から目を細めていた。

先ほど前進させた兵達の動きが、明らかに止まっている。


「……妙だな」


騎兵はまだ丘の上にいる。

馬に跨り、こちらを見ている様に見える。


一体、何が起きている?


それでも騎兵は、じっとこちらを見ている。

エドワルドは苛立ち混じりに声を上げた。


「どうした!何が起きているんだ!」


丘の上で尻もちをついた兵は、まだ起き上がらない。


その隣では、立っていた兵の一人が体を折り曲げていた。


次の瞬間。


「うっ……!」


兵が地面に向かって嘔吐した。


レオンが眉をひそめる。


「……何だ?」


エドワルドの頭の中で、瞬時にいくつもの可能性が浮かぶ。


毒か?


いや……。


そんなものを使えば、あの騎兵自身も危ないはずだ。


風に乗る毒など、使う者も無事ではいられない。


思考が巡る。

その時だった。

丘の上の騎兵が、ゆっくりと揺れた。


そして。


ドサッ。


騎兵の体が、馬の上から崩れ落ちた。


「……!」


エドワルドの目が見開かれる。


「何だ……?何が起きている?」


騎兵は地面に転がったまま動かない。


エドワルドが思わず呟く。


「病か……?」


もし疫病ならこの距離でも危険だ。

エドワルドは城壁の上から叫んだ。


「小隊長!何が起きている!」


丘の上から声が返ってくる。


「エドワルド様!」


一拍。


そして、驚いた声が響いた。


「死体です!馬が死体を運んでいました!」


「……なっ!?」


エドワルドは思わず声を上げた。


馬が、死体を運んでいた?

そんな馬鹿な、隣でレオンがすぐに動いた。


「レオン!」


「はっ!」


「確認して参ります!」


「気を付けろ!」


「承知!」


レオンは数名の兵を連れ、門を出た。


丘へ向かって歩き出す。


エドワルドはその背を見送りながら、騎兵の倒れた場所を睨んだ。


丘の上の馬は、まだその場に立っている。


逃げようともしない。

ただ、静かに首を振っている。


まるで——

ここまで来る役目を、果たしたかの様に。

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― 新着の感想 ―
カラスが停まった時から可能性は感じてたけど…これは一体… お馬さんが主人を逃がそうとした?死んだのを理解して弔ってもらおうとした?
300からの区切りで310話目! 区切りだー!と思ったらまた波乱が?! 少し前にエドワルドが感じた確実に見落としている違和感にこの騒動で気付くのか? 違和感とはなにか気になる この死体運びの馬は人為的…
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