第十一章、復刻ステージ2 その2
卸本町の蜃気楼、パターン2(過去からの訪問者)オリジナル
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そして皆、口を揃えて、「ダイエットよ!、ダイエット!」。
ここに居た大半は、メタボリックシンドロームの、初期状態であった。
すると里美は、「春菜携帯貸しな!」と、春菜に言うと、春菜は食しながら、
ポケットから自分の携帯を出した。
それを里美に渡すと、動画機能を出してこの間の、
春菜が撮影した、卸本町の蜃気楼に写っていた、
昔のスリムな自分を見ながら、溜息を付いて、「ハァ、こんな時代も有ったね~」。
するとこの動画を知らない、OB達が群がって動画を見ていた。
そして驚いて、OBの一人の女性が、「こ..これが春菜が見た、卸本町の蜃気楼なの?」。
里美、「それよりも、この私のナイスバディーどうよ!」。
春菜、「そう!、これが現れるとどうも、タイムドアーが開くみたいなの!」。
皆なさん、「へ~」と、驚いたのであった。
すると春菜の携帯を、皆んなで回して再生しては観賞していた。
明子、「それよりどうなの?良子さん!、お貧乏暮らしを再現させた、料理の感想は?」。
先程から何やら、つれない様子の良子だった。
良子は遣る瀬無い面持ちで、「ずっとずっと、この味を体験してこなかった。
涙が出るから、それは春菜を思い出してしまうから、
いつか私の側を通ったら、振り向いてくれる事を願っていた。
浮気した夫を憎んだ事もあった、その都度夫から、お詫びとして高価な物を買い与えられた。
物欲の塊になると僅かな間だけど、自分と以心伝心出来ていた春菜にさ迷った。
15年間、春菜の誕生を待ち続けていた。
夫賢との間に子供が出来ても、夫は春菜を気にしていた様だった。
今私は又、春菜に気付かされた。
そして仲間の大切さを、教えられた。
そう絆こそ本当の宝だと言う事を、思い知らされた。
この子が初めて、このかび臭い寮に訪れた時、『わぁ~~、ステキ~!』と、答えた時、
私は、『どこがステキなのよ#、このボロ家の..』。
そう答えた自分が居る事に、今は恥ずかしく思う。
設計施工の思想に 私は一つ欠けていた物に気づいた。
それは癒しと落ち着きとは、何も新しい形の建造物が全てでは無い事、そのイズムを司った時、
そこには何が生まれたか、それは香りだった。
生活臭それは、人々が住んで初めて生まれる、私達には設計出来ない図形なの。
香りは自分の場の有り方次第で、失ったりまた取り戻したり出来る。
私は失ってしまったの。
夫に死なれ娘息子にも見放された。
周りからも敬遠されていて、溺愛する春菜に対し私は、更に周りから敬遠されると、
私は高飛車になり、春菜を従わせる事で満足だった。
いつかその心の友が、離れて行く事を感じると、無性に許せなくて、
会社の代表意識が強さを増して、春菜を片棒に威厳を齎し、誰も寄せ付けない様にしていた」。
春実、「でも久美子さんには、弱かったでござる!。
何しろ前世の我が子を、丈夫に産んだ義理もある」。
里美、「ったく#!、春菜の結婚を言い聞かせてた、
店のお得意さんでもある、久美子さんの前で、『嫌だ!』と、言いやがって#!、
情けなくてこっちが、涙ちょちょ切れそうだったよ#!」。
俊夫、「アハハハ!、私達夫婦以外で、そんなに春菜を大切に重んじてくれた良子さんに、
感謝しますよ!」。
久美子、「どんな時も、御夫婦で春菜を見守ってくれた事に、感謝します」と、頭を下げた。
明子、「久美子さん、良子さんより10歳以上も下でしょ#!、
良子さんがそうやって、感謝すべきでしょもぉ#!」。
皆さん納得していた。
春実、「さてそろそろ、話しても良いかの!。
母には伝わっておらんが、昔春菜は家の近所の子供達と、遊んでいた時の事じゃ!。
変質者が車で着けて来て、春菜を連れ去ろうと、
車に無理やり乗せられ掛た時、偶然見ていた賢パパが、
その車から春菜を引きずり出した事」。
春菜は記憶の意図を辿った。
記憶の奥底に、見知らぬ叔父さんが、『気をつけるんだぞ!』と、言った姿を思い出した。
春菜は心が熱くなり、涙が一滴頬を伝った。
春菜、「お父さん有難う、いつまでも私を見守っていて」と、呟いたのであった。
明子、「何故良子さんに、内緒にしろと言ったのかしら?」。
春実、「春菜が産まれた時点で、母は春菜を気に掛けていたでのぉ!、
もしそんな事を母の耳に入れたら、早速その変質者を探し出して、
何をし出すか解らぬでのぉ!、この話を聞いたのは、わらわが成人してからじゃった!」。
久美子、「守られて来たのね!、春菜は..」。
里美、「誰かストーカー、ボコボコにしなかったかい?」。
春菜、「最近では強盗いじめてたけど..」。
春実、「誰じゃ!それは..」。
里美、「他に居ないだろ#!、泣く子も黙る!市内では有名な女よ!」。
春実、「はてぇ?、聞き覚えがござらん!」。
里美は、「あ~あ..」と、呆れたのであった。
この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。




