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第十一章、復刻ステージ2

卸本町の蜃気楼、パターン2(過去からの訪問者)オリジナル

http://blogs.yahoo.co.jp/kome125/folder/1515515.html

不思議な事に、この寮の連絡が各自回り、



ここに住んでいた、もう60代後半の女性達が、集まって来た。



各々で茶碗や箸などを買って来て、食堂の古臭い当時使用していた、



ガラス棚に置いて行った。



自分の当時置いて有る箇所に、かすれてはいたが、名前が刻まれていた。



すると食材を持って来た人々もいて、食堂の大きなテーブルに並べていた。



更に夫を呼んで来て、中古ではあったが冷蔵庫を置いていたり、



ガス代を設置したり、今は液晶ではあったが、小さなテレビも置かれた。



春菜は食堂に来て驚いた。



春菜、「すご~い!、当時のまんまだ!」。



香織、「春菜ぁ~叔母さんはここでねぇ!、未来人を恨めし気に、



黙って見ていたのよ!、今のうちのパパのハートを返して欲しくて..」。



皆んなは笑った。



明子、「香織さん息子さんのハートを、奪った事に対してはどうなの?」。



香織、「それは嬉しいわ!」。



節子、「都合が良いわね~」と、呆れたのであった。



里美、「それより、前世のおっかさんは、どうしたんだい?」。



春菜、「思いに更けてる..」。



皆さん同時に、「へ~..」と、気の無い返事だった。



明子、「毒気を抜きに掛かってるか!」。



春菜、「私にとっては三年前だけど、良子さんにとっては40年も前からだから、



この建物の創りに何だか、戸惑っているみたいで、いきなり大きな城から、



元居た家に戻された、シンデレラみたいなもので..」。



里美、「シンデレラなんて言う程可愛か無いよ!、



どちらかといえば、毒を飲ませた魔法使いの婆だよあれは!」。



明子、「飲まされた側の意見はどうなのよ?」。



春菜、「私?」。



皆んなは同時に頷いた。



春菜、「皆んな結局、高望みをしない方が楽かな?って思う」。



香織、「20歳代に言われたわね..」。



里美、「いずれにしても、私も含めて豊かが麻痺したのよ!、



お陰でこんなに太っちまったよ!」。



香織、「春菜が当時、言っていたでしょ!、ダイエットしてるから、



洋食はあまり食べないって!」。



明子、「洋子さんそれにやっかんで、『未来で美味しい物ばかり食べて、



飽きてしまって、この時代の質素な食事が好みだんて、言っているあんたが、



悔しいのよ#!悔しくてたまらないのよ#!』とか言ったくせに、



今は自分はしっかり糖尿病よ」。



里美、「あんまん食い過ぎなんだよ#!、



たまにはカレーまんにでも、すりゃ~いいのに#!」。



春菜、「そう言う問題?」。



皆んなは大笑いだった。



そして、春菜は一度柿本オフィスに戻り、事の事情を洋子と圭子に告げた。



呆れる二人は、洋子、「それで良子はなんて言っていたんだい#?」。



春菜、「具体的にまだ、納得はしていないの..」。



圭子、「彰浩は設計士一級だったね?」。



春菜、「東京で景気が良い時代に、建設会社に就職して、



バブルが弾けて、会社が危うくなってからは、



個人で公共事業の仕事に着手したのだけど、大分個人への仕事が減って来たみたいなの」。



洋子、「大分責任感じているんだろ!、お袋を春菜に任せっ切で..」。



春菜、「いずれ私を、お母さんは膝元に置くつもりだったから、



お兄ちゃんは、自由にやらせてたみたい」。



圭子、「まぁ~春菜が過去に旅行する前から、良子はやっきになっていたよ!、



この会社のどのポストに、春菜を着けるかで..」。



春菜、「私その時はまだ、設計士の免許も無かった頃だよ!」。



洋子、「過去でまじめな春菜を見ていれば、まじめに柿本の仕事をこなす事は、



目に見えていたからね!、春菜はその時すでに幹部候補生だったのさ!」。



春菜、「最初から言って置いてよ#!って感じ」。



洋子と圭子は笑った。



会社を終えて春菜は、与えられた車で先程の寮に戻った。



中庭は乗用車でごった返していたが、その隙間に車を止めて、



寮の中へと入って行った。



すると春実と中川夫婦も寮に訪れていた。


すでに食事が出来上がっていて、同窓会気分で話に華を咲かせていた、



文房具の問屋のOB達であった。



早速ここに居た皆んなから、熱い歓迎をされてしまった。



拍手喝さいの中二度目の、「お帰り~、春菜!」の、激が飛んだ。



久美子はテーブルの椅子を引いて、「春菜、素敵な皆が集まれる、



癒しの空間を創ったじゃない!、さ~ここに座って」と言われ、椅子に腰掛けると、



皆ポケットからクラッカーを出して、ポンポンと弾けさせた。



里美、「あたしゃこれから、原点に戻ってダイエットだよ!」。



テーブルの上には、沢山のお惣菜が並べられていた。



節子はエプロンを外して、「さ~!、皆んなで実食よ!」と言うと、あの当時の様に、



煮物類や漬物など、2~3品、大皿に盛って有った。



ご飯も味噌汁も、自分でよそう言わば、小さなバイキング形式で、



自分専用の茶碗や箸、湯のみが、ガラス棚にまとめて置かれていた。



ガラス棚の上には、お盆が重ねて置いて有り、皆そのお盆を取って、



棚から自分専用の箸と、茶碗、湯のみを出して、



ご飯と味噌汁をよそって、食卓に着いてた。



春菜も二つお盆を取り、一つを良子に渡して、



ガラス棚から良子の茶碗と箸を出して、良子に渡し、良子は軽く頭を下げて、



春菜に続き、味噌汁とご飯をよそった。



今はありふれた、街の飯屋の走りの様な光景だった。



良子と春菜は、あの時とは逆の光景であった。



(http://blogs.yahoo.co.jp/kome125/60924190.html)



おかずは、個人個人小皿に取る訳では無く、家族の様に、大皿から摘んで食べる形式だった。



春菜と良子は、食卓に着いて同時に、「いただきま~す!」と、言うと、



全員が一斉に、「いただきま~す!」と言って、笑って食べ始めた。



里美、「う~まい!」。



春実、「わらわも毎日食べるなら、この食生活が有り難いのぉ」。



俊夫、「何だか、スーパーで売っているジャガイモよりも、味が濃くないかい?」。



節子、「旦那が定年退職して、本格的に有機栽培を営んでいるの、



土壌から作り上げて、改良に改良を重ねて、作ったジャガイモなのよ!」。



すると、一人のOBの女性社員が、「春菜、過去の時代の夕飯でしょ!。



今の時代は、高カロリーでこうした質素な食事が、有り難く感じるでしょ!」。



春菜はおかず大皿から摘んで、頬張りながら、「やっと宇宙人の気持ちを、



理解してくれたみたいね」と、喜んでいた。



里美、「宇宙人から神様に昇格だよ春菜!」。



皆んなは笑った。




この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。

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