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第七章、私生活3

卸本町の蜃気楼、パターン2(過去からの訪問者)オリジナル

http://blogs.yahoo.co.jp/kome125/folder/1515515.html

卸本町の蜃気楼、パターン2(過去からの訪問者)オリジナル

http://blogs.yahoo.co.jp/kome125/folder/1515515.html



その時、直子は柿本オフィスのパソコンで、色んなサイトを見ていた。



まだキーボードには慣れていないので、たどたどしくキーを打っていたが、



扱う事は出来ていた。



直子、「面白いけど味気無いわね~、臭いも嗅げないし」。



この人は、商品を臭いで評価する人でして..。



直子は検索サーチから、様々な検索をしていたが、いまいち現実味が無く、飽きていた。



直子は一つ溜息を付いて、「はぁ~、帰りたい..」と、呟いた。



直子、「この時代の若者は、こんな物で楽しんでいるの?、



体使って遊ばないなんて、あまりにもつまらない#!」。



嫌気が差す直子は、何気なく喫茶店と入れて検索してみた。



すると市内で面白そうな、喫茶店を見つけた。



そこは40年以上前の、映画スターのポスターが貼られていて、



楽器などが置かれ、現代で言うならレトロな喫茶店であった。



マスターの姿も、ヒゲをを生やし毛糸の帽子を被り、



グラスを布巾で拭いていた写真が、掲載されていた。



直子は何となく興味を引かれ、住所を確認した。



直子、「あら~、割とここから近いわね」と、呟くと、



今度は、(いい男)と、入れて検索していた。



だんだんネットで、自分の欲望に嵌る直子だった。



数時間が経ち、三人集と春菜がオフィスに帰って来た。



直子はこれと言った仕事も無いので、良子から小遣いを貰い、



遊びに出掛ける事にした。



早速先程見つけた喫茶店へと、足を運んだ。



すると先程ホームページで、掲載されていたマスターが、カウンターに居た。



お客もそれなりに、大昔はやんちゃだったと見られる、今で言うちょい悪親父と、



ちょい悪叔母さんの溜まり場だった。



直子が店に入るなり、当時このやんちゃギャルを、



知っている人達は驚いたのであった。



男性客は、目を丸くして、「お..おぉ~!、ゴーゴー女王か?」。



直子、「あんた誰だった?」。



男性客、「ナナハン乗りの、勇次だよ!」。



直子はカウンターに座り、「なにあんた!、オジーになっても悪そうねぇ~」と、答えた。



勇次は笑いながら、「まさか!お前..、噂のタイムドアーから、出て来たのか?」。



直子、「そうよ#!、帰れなくて困っているのよ#」と、顔が強張った。



マスター、「は..春菜ちゃんと入れ替わりで、これを現代によこしたのかよ?」。



女性客、「アハハハハ!、この暗い現代を明るくする為に、宇宙人が送り込んだ訳だ!」。



直子、「春菜は現代に居るわよ!、マスター立川さんでしょ!、



ゴーゴー喫茶のマスター!」。



マスター、「お~!、よく分かったな!」。



直子、「年を取っただけで、様相はまったく変わってないわよ!」。



女性客、「直子、失踪したって聞いたけど、時間を越えて失踪しなくてもいいのに」。



客とマスターは、大笑いだった。



直子、「あんたは、誰?」。



女性客を指差した。



女性客、「浜流れの栄子よ!」と、ロングヘアーを、両手で後ろにはらい答えた。



<作者:浜流れとは、横浜から流れて来たと言う意味です。>



直子、「先週会ったよ!」。



栄子、「あんは先週でも、私は43年前に話して、あんたとはそれっきりよ#!」。



やはり客は大笑いであった。



他の女性客が、「それで、どうやって生活しているのよ?」。



直子、「は?、その声はヤングスケーター伊藤君の、彼女で有名な幸?」。



他の男性客、「また古い話だね~」と、呆れた。



すると直子は、「わぁ!、その声は昔別れた私の彼、次郎でしょ!」。



次郎、「しかし羨ましいね~、年を取らずにいきなりここに現れて..」。



マスター、「俺達が逆に、ここでタイムスリップしてるみたいだよ!」。



するとカウンターの奥から、



やはり老年の女性がやってきて、「何だか騒がしいね~」と、直子を見るなり、



相当驚いて、「あ!あ!あぁ~~~~!!、なんだい#!、



化けて出て来やがって#、そんなに浮かばれなかったかい#!、



このよこしま女が#!」。



マスター、「化けて出て来るなら、供養のしようが有るが、



足が付いてるのでは、お化けの様な訳には行かないぞ!」。



老年の女性、「ま..まさか!、春菜の神と入れ違いで、タイムトラベラーなのかい?」。



直子、「あんた!リンダ?」。



リンダ、「また懐かしい名前で、呼んでくれるね~」と、溜息を付いた。



直子、「この悩ましい女、マスターと結婚したの?」。



マスター、「もう曾孫が出来そうだよ!」。



直子、「やだぁ~!、あの色っぽいリンダが、老婆になってる..」。



リンダ、「40年もたちゃ~、老婆にもなるさ!」と、腰に手を置いた。


実はリンダとは、直子のゴーゴー喫茶のライバルだった。



リンダ、「それで具体的に、どう言う経緯でここに来たんだい#?」。



すると春菜がこの店に来店した。



この場の様子を見るなり、「あ~あ..、やっぱりめちゃくちゃな事になってる」と、



溜息を付いてカウンターの、直子の隣の椅子に座った。



春菜、「ここ私の行き着けなの、会社のパソコンの履歴見たら、



ここが出てたから、きっとここに来て、直子さん怖がられてると思って来たの..」。



リンダ、「春菜#!、タイムトラベラー仲間なら、もっとマシな奴連れて来な#!」。



春菜、「皆んなに言われる」と、カウンターで頬杖を付いた。



マスター、「別に春菜が、連れて来た訳でも無いだろ?」。



春菜は、携帯電話を取り出し、海辺で撮影した卸本町の蜃気楼の動画を、



ここに居た皆んなに見せた。



皆んなは驚いて、各々で話していた。



マスターは春菜に、「どう言う事?」と、尋ねると、



春菜は、「誰の仕業か解らないけど、浜辺で良子さんとこれを見て、



卸本町に足を運んだの、その時は何事も無く、何時もの寂れた街だったの。



あのシンボルビルの裏を歩いていたら、直子さんがしゃがんでいて、



こちらを見ていたので、無視して横を通り過ぎたら、私の手を掴んだの..」。



リンダ、「通報しなさいよ#!警察に引き取って貰えば良かったのに!」。



次郎、「でもなんて説明するの?」。



リンダ、「この女頭おかしいから、引き取れ!ってさ..」。



直子、「あ~んたこそ#!、お色気ムンムンで、色んな男を誘惑して来た男狂いが#!、



頭がおかしいと思ったわよ!」。



リンダ、「あんたに言われたかぁ~ないよ#!、金と男に汚いよこしま女がぁ#!」。



すると周りのお客が同時に、「確かに!」と、頷いた。



春菜、「ゴーゴーダンスは、旨いけどね..」。



すると又、皆んなが同時に、「見たんかい?」と、春菜に訪ねた。



春菜、「お姉ちゃんの店で、狂う様に踊ったら、周りのお客さんが喜んでくれたの!」。



栄子、「これからあの店は、お立ち台が要るね!」。



春菜、「もうすでに今日、特別に臨時に作った直子さんブースで、御披露したの..」。



リンダ、「朝からかい?」。



春菜、「高齢者のお客さんは、夜弱いけど朝強いの..」。



呆れ返るお客達だった。



マスター、「でも言った通り、引きこもり文化の中、



こう言うのが今は、必要かも知れん!」。



リンダ、「私達も昔はやんちゃだったが、今やんちゃしたら、腰が砕けっちまうよ!」。



春菜、「日曜日に来てた、お客さんも同じ事言ってた!」。



栄子、「春菜の神が過去に降り立って、皆の者を幸福へと導いたら、



現代ではやんちゃの神が、降り立った訳かい?」。



幸、「それで、行く所も無いから、柿本御殿に住んでる訳だ!」。



直子、「そうよ!、でもなにあの女ぁ#!、あんな億万長者になって#。



あ~ったま来るんだからも~#、春菜の神に救われたって、



何だか知らないけど、前世の母だのなんだの#、あの貧乏暮らしの良子と私の差が、



有り過ぎるわよ#」。



勇次、「お前だって、タイムドアー開けなければ、今頃お前も金持ちに成っていたかもよ!」。



直子は頭を抱えて、「あの時、部長となんかチューしてるんじゃあなかった..」と、



後悔していた。



周りは更に呆れて、「何でまた、部長とブッチューしていたんだ?」。



直子、「だって年は取っていたけど、男っぽいから、好きになっちゃったのよぉ」。



周りは、「ヤレヤレ」と、溜息を付いた。



リンダ、「どっちが男癖が悪いんだい#!」。



周りはやはり同時に、「これ!」と、直子を指差した。




この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。

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