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46)きえゆくものたち

素敵なお庭だったわね、

あのお家。


こんど伺うときは

ちゃんと

こころを持って伺わなくっちゃね。


そうそう、

ほんとうに失礼しましたよね、

あれほど喜んで迎え入れて下さるなんて

夢にも思いませんでしたわ。

つぎにお伺いするときは

わたくしたちのこころふたつと

漢方薬なんか如何かしら、

おかあさま?


あッ、

それはいいところに気づいたわね

菫子さん?


梅田の阪急に

珍しいの、置いていたかしら?

そうなら、いまからお伺いしようかしら、

ねえ?


まぁ、

おかあさまったら

あ気がお早いわよ、

つぎにあのお家へお伺いするまえに

お考えになられたほうがよいと思うの。


そうかしら、

でも、

善は急げって、いうじゃない?

ね、菫子さん、


それはそうですけれども───


あ、でも、アレですわ、おかあさま、

ほら、

淡路町あたりにも

最近良いお店が出てきたという

お話も聞きますし、ね?

もおすこおしだけお待ちになって下さいな。


そうぉ?

でもそうなら、その淡路のほうも一度は

伺わなくっちゃいけないわね。

梅田は今日は諦めましょう、


あ、

なら、いまからその淡路の町に

お伺いしようかしら?


で、でもね、おかあさま

初めてのご訪問になるわけですし

やはりこういったことは

きちんと順序だてというものが

ありますわよ。


そうねぇ、

飛びっきり珍しい漢方薬を

ご用意してもらわなくちゃいけないものね、

それに

こころを磨くのにも

すこおし、お時間がいるものね、菫子さんには。


はは。

そうですわね。

ま、とにかく今日のところは

真っ直ぐにお家へ

帰りましょう、

まさこさんもまってることですし。


それに今日拝見させていただいた

素敵なお庭を思い浮かべながら

いずれお伺いする日を

楽しみに待ちましょう?


きちんとこころを磨いて

おかなくっちゃね、

あの可愛らしい

お庭に

置いていただいても

色負けしないように、ね。


ね?

おかあさま。







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