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笑う母の物語  作者: リンダ


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双子とフェニックス大暴走

第114話「双子とフェニックス大暴走」


 2022年秋。


 光子と優子、

 生後三ヶ月。


 ついに――


 フェニックス福岡、

 体育館デビューの日がやってきた。


「来たぁぁぁぁ!!」


「ちっちゃぁぁぁ!!」


「ほっぺもちもちぃぃ!!」


 体育館、

 開幕三十秒で大騒ぎ。


「みんな声量抑えて!!」


 美鈴、

 必死のツッコミ。


 だがもう遅い。


『おぎゃああああ!!』


「うわぁぁ!

 応援にビビったぁぁ!!」


 光子、

 泣く。


 すると連鎖反応。


『ふぎゃああああ!!』


「優子も泣いたぁぁ!!」


 フェニックスメンバー、

 全員パニック。


「ガラガラ持ってこい!」

「ミルク!」

「いや抱っこが先!」


「タイムアウトみたいに動くな!!」


 優馬、

 右に光子、

 左に優子。


「監督より指示飛んどるやん俺!!」



 だが。


 泣き止んだ瞬間だった。


 音楽が流れる。


 体育館スピーカーから、

 アップテンポの練習曲。


 すると――


 光子、

 リズムに合わせて手をぱたぱた。


 優子、

 なぜか絶妙なタイミングで声を出す。


「あーぅ!」


 一同、

 静止。


「……今、

 リズム合った?」


「合った」


 さらに。


 松永紗希――いや、

 佐野紗希が手拍子。


 パン、パン。


 すると。


 光子、

 パン!パン!


 優子、

 「あぅ!」


 完全に合ってる。


「えっ」


「なにこれ」


「天才?」


 美鈴、

 優馬を見つめる。


「……なんか、

 この子たち」


「うん」


「ものすごい才能、

 眠っとる気がする」


 その直後。


 光子、

 突然ぷぅ。


「今おならした!?」


 優子、

 それに合わせて「あぅっ!」


 全員爆笑。


「リズムおならやめぇぇ!!」



 一方、

 白金荘。


 双子育児はさらに進化していた。


「優馬〜」


「ん〜?」


「オムツ逆」


「え?」


 確認。


 前後逆。


「なんでぇぇぇ!?」


「しかも二人とも!!」


「同時ミスは事故やろ!!」


 さらに。


 夜中。


『おぎゃああ!!』


「ミルク!」


『ふぎゃああ!!』


「オムツ!」


『あーぅ!』


「笑っとる!?」


 優子、

 なぜか深夜テンション。


 光子もつられて笑う。


「なんで赤ちゃんが深夜バラエティみたいになっとるん!?」


 美鈴、

 腹抱えて笑う。


「優馬の血やろね」


「否定できん!!」



 そして。


 時は流れ――


 2025年春。


 光子と優子、

 三歳。


 ついに。


 博多南幼稚園、

 入園式の日。


「うわぁ……」


 美鈴、

 思わず涙ぐむ。


「ほんとに、

 ここ来るようになったんやね……」


 かつて自分が働き、

 笑って、

 泣いて、

 戻りたいと願った場所。


 そこに今、

 自分の娘たちが立っていた。


 園長・大野晴美先生も、

 目を潤ませる。


「みすず先生の娘さんたちが、

 うちに入るなんてねぇ……」


 加藤皐月先生、

 にやにや。


「絶対カオス確定です」


「否定できん」



 そして。


 入園初日。


 星組。


「みつこちゃん♡」

「ゆうこちゃん♡」


 園児たちが集まる。


 すると。


 光子、

 突然立ち上がる。


「はいどーもー!」


 一同、

 静止。


「小倉光子でーす!」


 優子、

 横に並ぶ。


「小倉優子でーす!」


 二人、

 同時にお辞儀。


「「よろしくおねがいしまーす!!」」


 園児たち、

 大爆笑。


 皐月先生、

 三秒で崩れる。


「もう漫才始まったぁぁ!!」


 さらに。


 おやつの時間。


 園児A、

 牛乳をこぼす。


 すると光子。


「これは事件です」


 優子。


「現場からお伝えします」


 二人、

 床を指差す。


「「牛乳が逃走しました!!」」


 園児たち、

 笑い転げる。


「なんで三歳で完成度高いん!?」



 帰宅後。


 白金荘。


 優馬、

 頭を抱える。


「……絶対俺らのDNAやん」


 美鈴、

 笑う。


「ボケツッコミ遺伝子やね」


 すると。


 光子。


「ぱぱー」


「ん?」


「ぼけて?」


「急な無茶振り!!」


 優子。


「まま、つっこんで?」


「英才教育早いって!!」


 二人、

 顔を見合わせる。


 そして同時に笑った。


 光と優しさに包まれて。


 泣いて。


 笑って。


 毎日が、

 まるで爆笑ギャグコントみたいだった。


 でも――


 それが、

 小倉家の幸せな日常だった。



次回予告 第115話「星組お笑い選手権」


 星組、

 まさかの“お笑いブーム”到来!


「みつこちゃん、

 もう一回やって〜!」


「まかせてください!」


 一方白金荘では。


「優馬、

 洗濯物にオムツ混ざっとる」


「またぁぁ!?」


 さらにフェニックスでは、

 OGたちの結婚&出産ラッシュ継続。


「託児所みたいになっとる!」


 そして光子と優子、

 初めての“大喧嘩”。


「それゆうこのー!」

「みつこのやもん!」


 次回、

 第115話「星組お笑い選手権」。


 笑いながら、

 双子は少しずつ成長していく。

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