星組パニック大作戦
第107話「星組パニック大作戦」
フェニックス福岡の体育館。
練習後――。
松永先輩が、やたらニヤニヤしていた。
「ねぇ美鈴」
「なんですか、その顔」
「うちも結婚すると♪」
「……へ?」
美鈴、完全停止。
「え!? 誰と!?」
「ふふふ〜」
すると体育館入口から、一人の男性が入ってくる。
高身長で爽やか系。
少し照れたように頭を下げた。
「佐野慎太郎です」
「しんちゃんです♡」
「しんちゃん!?」
フェニックスメンバー、拍手喝采。
「やっと紹介できたー!」
「長かったですねぇ!」
「隠しすぎですよ先輩!」
美鈴だけが混乱していた。
「え、待って待って待って。
うち何も聞いてない!!」
「サプライズやけん♡」
「いや心臓に悪い!!」
優馬、小声。
「なんか今日、美鈴より松永先輩の方がテンション高ない?」
「恋する女は強いとよ」
「説得力あるなぁ……」
すると松永先輩。
「この九月に式あげるけん、絶対来てね!」
「もちろん行きます!」
「今度は優馬が鼻血出す番やね〜」
「なんで俺!?」
そこへ後輩たちが乱入。
「これから楽しみ〜♡」
「美鈴先輩と松永先輩、
二人まとめて“新婚いじり”できる!」
「絶対毎回“旦那さんどうですか〜?”って聞こ」
「やめんしゃい!!」
「優馬さん、
ちゃんと夜寝れてます?」
「なんの質問!?」
体育館、大爆笑。
さらに。
「松永先輩の旦那さん、
“しんちゃん”って呼ばれてどう思います?」
佐野慎太郎、
少し照れながら。
「……まぁ、慣れました」
「しんちゃん可愛い〜♡」
「うわ出た!!」
優馬が腹を抱える。
「フェニックス、
恋愛強者しかおらんやん……」
「優馬は初心者やけんね〜」
「初心者にこの環境キツすぎる!!」
すると美鈴がニヤリ。
「優馬〜♡」
「なん!?」
「うちも外では“ゆうくん”って呼ぼっかな♡」
「ぶふっ!!」
即鼻血。
「早い早い!!」
「条件反射やん!!」
松永先輩、腹を抱えて笑う。
「やっぱこの夫婦おもしろすぎる!!」
その頃――白金荘。
帰宅した優馬はソファに沈没。
「今日情報量多すぎん……?」
そこへ美鈴。
「優馬〜」
「んー?」
「松永先輩の式、
うちらも余興やるらしい」
「嫌な予感しかしない」
「フェニックスOG全員で、
恋愛暴露大会やって」
「地獄やん!!」
すると美鈴、
ニヤニヤしながら近づく。
「優馬が初めてうち見た瞬間、
鼻血出した話もしよっかな〜♡」
「全国公開禁止ぃぃぃ!!」
その夜も、
白金荘201号室には爆笑が響き続けるのだった。
⸻
次回予告 第108話「遠足とフェニックス大暴走」
星組、秋の遠足へ!
だが――
「せんせぇぇ!!
どんぐり鼻に入ったぁぁ!!」
「なんで入れると!?」
一方フェニックスでは。
「松永先輩の結婚式余興、
火薬使おう」
「披露宴で爆破演出するな!!」
さらに白金荘では。
「優馬〜、夫婦漫才練習するよ♡」
「いつから芸人路線になった!?」
そして美鈴、
まさかのウェディングドレス試着再び。
「……どう?」
優馬、
過去最大級の鼻血危機。
次回、
第108話「遠足とフェニックス大暴走」。
恋も、
幼稚園も、
フェニックスも、
全部まとめてカオスです。




