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おっさんが異世界でチートする話だったのに  作者: 陰キャきっず
新世界3 ハザード・オブ・ザ・デッド
66/122

その1

 新章突入です。

夢で終わらせないように頑張ります。

 俺の名前はおっさん。

ここ、イセカイシティに住むベテランニートさ。


 そんなこの街が突如ゾンビだらけになってしまった!!!!!。


 逃げ遅れた俺はあてもなくさまよい、なにやら古びた洋館へとたどり着いた。


 だが、本当の地獄はここから始まるのであった。






「ハァハァ、くそ、なんでこんなことになってしまったんだ……」


 山道を走り、息も絶え絶えになりながらも俺はなんとか建物を見つけた。

パッと見古い洋館だった。

その中に入り、カギを閉めて俺は玄関にもたれながら座り込む。


 ありふれた日常が一変、数時間で街は地獄と化した。


 逃げる時に、両親の存在が気にはなったが我が身かわいさに一人で飛び出してきた。


 洋館の中は明かりがついていた。

何やら築30年は立ってそうな雰囲気がある。


 かなりの広さで盛大なパーティーが開けそうだ。


 しかし、なりふりかまわず入ってしまったので館の持ち主に挨拶をしたいところだ。


 俺はとりあえず人を探すことにした。






 とりあえず玄関から左手すぐにある部屋に入ってみた。

どうやらダイニングルームのようだ。


 食卓を囲むには結構な机の長さで家主は相当な金持ちに違いないと思った。


 しかし、人がいない。

もしかしたら家主はもう逃げてしまったのかもしれないな。


 俺はとりあえず水でも拝借しようかなと思い、机の上のグラスを取る。


 そして水を入れようとしたその時だった。


 ガタンン!。


「……なんだ?」


 ダイニングルームにあるもう一つの扉のむこうから何やら物音が聞こえた。


 もしかして家主か!。


 俺はとりあえずそっちの方へ向かった。





 扉を開けると通路があった。

物音は左の方から聞こえたはずだ。


 俺は恐る恐る近づく。


 ガタン、ガタン、という音が良く聞こえてきた。

どうやら誰かいるのは間違いない様だ。


「あの~もし~もし」


 俺は挨拶しながら開けた空間の部屋に出る。


 するとそこには倒れこんで何かをしている男性が居た。


「あ、すみません。街のゾンビ騒ぎは知っていますか?実はそこから逃げてき……」


 続けざまに事情を説明しようとして俺は気づいた。


 嗅ぎなれない濃い鉄の匂いに。


 背中に氷柱を打たれたような感覚がやってきた。


「ァ―――ァ」


 ゆっくりと振り向く男性。

その顔は、もはや人間と呼ぶには部位が欠け、血の赤さが無さ過ぎていた。


「ゾンビ!?」


 男性、いやゾンビの足元には死体が転がっていた。


「ひぃ!?」


 俺は怖くなって急いでダイニングルームへと駆けこんだ。


 しかし、あまりの衝撃で腰が抜けてしまった。


「あ、ああ……」


 俺は動けず、ついさっき入ってきた扉を気にする。


「アァ―――」


 すると案の定、さっきのゾンビが入ってくる。


 もうだめだ―――。


 



 そう終わりを覚悟した時だった。









「そのまま動くな!」


 バンバン、と発砲音が後ろから聞こえた。


 追ってきたゾンビは頭から血しぶきを上げながら倒れこんでいく。


 生命活動を停止、死んだのだ。


 何はともあれ助かった。


「あんたがこの洋館の持ち主か?」


 振り返るとそこにはサングラスをつけ、タバコを咥えた青年がいた。


「い、いや、俺もさっきここに逃げ込んできたんだ」


「なんだ。俺と同じか」


 構えていたハンドガンをホルスターにしまい、タバコを手に取る青年。


「俺はぼっちゃん。街で銃の販売をしている者だ」


 煙を吐き出しながら自己紹介の流れに持って行こうとしていた。


「俺はおっさん。ただのニートさ」


 彼はドン引きしていた。

何とも失礼な奴だ。


「まあ、いいさ。街はゾンビだらけ、森の中にもゾンビが近づいてる。この館で何とか救助を待つしかねえな」


 どうやらここで立てこもる計画のぼっちゃん。

そうなると食料などの問題がある。


「じゃあ、とりあえず食べられそうなものを探そうか」


「だな」


 とりあえず協力して食料の調達へ向かうのであった。

 

 




 こうして、謎の洋館を舞台に俺たちの生存をかけた戦いが幕を開けようとしていた。




 


 ゾンビが街を支配して初めての夜。

いっそう恐怖感が増していく。


 そんな中食べるものも見つからなければ人はさらに追い込まれるものだ。


「で、どうだったよ?」


「無いよ!水しか無いよ!」


 あれからダイニングルームを始め、一階を色々と探したが水しかなかった。


 いや、水があるだけでも僥倖なのだろう。

しかし、精神的にも極限的な状態でイライラが増すばかりだ。


「しっかし、この館の中にもゾンビが何体かいて疲れるな」


 そう。もはやこの館も安全とは言いがたかった。

探している途中何回かゾンビと遭遇したが、ぼっちゃんが何とか殲滅してくれた。


「ほれ、おっさんにも銃を貸してやるから次から頼むぜ」


 まるでタバコ一本どう?みたいな感覚でチャカを手渡してくるぼっちゃん。


 彼は倫理観というものがないのだろうか。

ないのだろうな。




「街の現状がどんなもんか気になるが、外に出るのも危険か」


「だね」


 話を切り替え、現在ゾンビ騒ぎがどの程度まで広がっているか気になった。


 俺が家を出る頃には周りの人間はほぼゾンビに見えた。


 ならばやはりこの洋館で何とか外部に連絡し、救援を要請するしかない。


「ここは二手に分かれて洋館をしらみつぶしに探索するか」


「えっ」


 ちょっと待て、俺を一人にするんじゃない!。


「じゃあ後でな」


「早い、早いよ!」


 ぼっちゃんは早速一人で行ってしまった。


 仕方ない、俺は二階でも探すか。









一方、その頃―――。


 私の名前はケイ・サッカン。

ここ、イセカイシティで警察官をやっている。


 だが、暴漢ではなく流石にゾンビを相手にすることになるとは思わなかった。


 前々から悪い噂の絶えない洋館へ向かう途中だった。

道端に倒れている男性を見つけたので大丈夫かと声をかけたのだ。


 しかし、それはゾンビだった。


 とっさのことにヘッドショットしてしまった私だったがそれが功を奏した。


 他の警察官に無線で連絡を試みるがつながらない。

いったい何が起きているのか……。


 後ろを見てみると多くのゾンビがこちらへ来ていた。


 まずいと思った私はすぐに車に戻り、前へと進ませた。


 すると当初の目的であった洋館へとたどり着く。


 洋館からは明かりが漏れ、誰かが住んでいたことは明白だ。


 車を降り、玄関を開けようとするが鍵がかかっている。


 私はとりあえず他に入れそうな所を探すことにした。





 どうやらあとから増設したのだろう、洋館と比べたらまだ新しいガレージを見つけた。


 丁度人ひとりが何とか入れそうなぐらい開いていたので、ほふく前進で入る。


 ガレージの中は真っ暗だ。

私は懐中電灯を取り出し、明かりをつける。


 ライトに照らされた視界には車があった。

まあ、そのためのガレージなのだが。


 この館の住人はまだ中にいるのだろうか。

ゾンビ騒ぎがどの程度広まっているのかわからないが、知っていれば車を移動手段として逃げようとするのではないか。


 しかし、この洋館で生物兵器の実験をしているなんて噂は本当なのだろうか。


 調べる必要がありそうだった。


 とりあえず洋館へ続く扉があったのでそこから入ろう。


 そして私は地獄へと足を踏み入れたことに気付いたのはすぐ後だった。

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